町内会費「年1万円」を払うのがもったいないと思ってしまいます。イベントにも参加しないのですが、加入は“義務”なのでしょうか?
そのような場合は脱退を検討する前に、町内会費がどのように使われているのかを確認しておくと安心です。今回は、町内会費の使用用途や町内会への加入が義務なのか、また町内会へ加入するメリットなどについてご紹介します。
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町内会費の使用用途
町内会費は、町内の定期清掃での掃除道具や町内の街灯など、その町内会で管理している物品の管理費用に充てられます。町内会で保有している公園や公民館などの維持費も、町内会費から支払われるようです。
公民館と聞くと、自治体が保有しているイメージがある人もいるかもしれません。公民館には自治体が保有している「地区公民館」と、町単位で住人が管理する「自治公民館」があり、自治公民館の管理費用は町内会費で賄われています。
また、公園も、自治体から協力を依頼される形で町内会が清掃を担当している場合もあります。このときの費用は町内会費のほか、自治体によっては助成金を町内会に対して交付するケースも少なくありません。
そのほかにも、お祭りやマラソン大会といった町内のイベント、子ども会や敬老会の運営、災害時に公的支援が届くまでの救援物資の備蓄なども、町内会費が使われます。
イベントに参加するつもりもなく、イベント以外でこうした町内会費が使われている様子が見えにくいのであれば、まず公にされている収支決算がないか確認してみましょう。情報が見つからない場合は、町内会の集会で質問したり直接町内会長に聞いたりすることをおすすめします。
それでも説明に納得できない場合は、町内会の役割やメリットを考慮したうえで、脱退を検討することも1つの選択肢です。
町内会への加入は義務ではないがトラブルにつながる可能性はある
自治会への加入は義務ではありません。大阪府河内長野市のように、自治体によっては「自治会への加入は強制できません」と明記しているところもあります。そのため、加入せずに町内会費を支払わなかったからといって、罰せられたり不利益を被ったりすることは基本的にないでしょう。
ただし、自治会に加入しないことで、自治会加入者とトラブルになるケースもゼロではありません。例として、ゴミ出し拒否問題が挙げられます。町内会に入らなかったことで、町内会の管理するゴミ収集場を利用できなくするというものです。
町内会はあくまでも住民で構成されている任意の自治組織のため、ゴミ収集場を利用できないときに自治体へ相談しても、対応してもらえない可能性があります。町内会に加入しないときや脱退を検討するときは、ゴミ収集場を始めとする町内会で管理している場所の利用について、確認しておいたほうがよいでしょう。
例えば、町内会には参加しないものの清掃活動や清掃に必要な費用は支払う、などの折衷案を提案することで、受け入れてもらえる場合があります。こうした話し合いをしても解決しなかったときは、弁護士などへの相談も検討が必要です。
町内会加入のメリット
町内会に加入すると、回覧板により自治体の生活情報やイベント情報が分かります。自治体のサイトに載っていない地域の情報が掲載されているケースもあり、ネットだけでは得られない情報に触れられるでしょう。
また、町内会に加入しておくと、非常時の連携が取りやすくなります。お祭りなどのイベントに参加しなくても、清掃活動などをすることで町内会の人と親睦を深められるでしょう。すると、災害時に声掛けがしやすくなり、スムーズな避難や避難所生活につながりやすくなる可能性があります。
町内会には加入しなくとも問題ないが加入するメリットもある
町内会費は、町内のイベントごとだけでなく、清掃活動やもしものときの備えなどに使われています。町内会によっては、町内会費の使用内訳を公表しているケースもあるので、チェックしてみるとよいでしょう。
なお、町内会への加入は義務ではありません。しかし、場合によっては未加入なことでトラブルにつながるケースもあるようです。
町内会への加入は地域の情報を入手しやすい、非常時の連携が取りやすくなるなどのメリットもあります。町内会費の使用目的や町内会加入のメリットも理解したうえで、脱退するかどうかを判断しましょう。
出典
河内長野市 自治会への加入促進のためのQ&A集
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
