【比較】家族4人での「東京-大阪」帰省に“往復9万円”かかり苦しい! 新幹線より「飛行機・自動車」のほうが安いでしょうか? 移動時間もあわせて検証
そこで本記事では、12月27日~1月4日のピーク期に、家族4人(大人2人・小学生2人)で帰省するケースを想定し、新幹線・飛行機・自家用車の3ルートの費用を比較します。年末年始は価格が上がりやすいため、どの手段を選ぶと最も負担を抑えられるのか、シンプルに整理してみましょう。
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
銀行にて12年勤務し、法人および富裕層向けのコンサルティング営業に従事。特に相続対策や遊休地の有効活用に関する提案を多数手がけ、資産管理・税務・不動産戦略に精通。銀行で培った知識と経験を活かし、収益最大化やリスク管理を考慮した土地活用のアドバイスを得意とする。
現在は、2社の経理を担当しながら、これまでの経験をもとに複数の金融メディアでお金に関する情報を発信。実践的かつ分かりやすい情報提供を心がけている。
新幹線(東京~新大阪)の費用
年末年始のピークである12月27日から1月4日は、「のぞみ」が全席指定席で運行されます。乗車券と特急券を合わせた大人1人の片道料金は1万5120円、小学生はその半額の7560円となります。家族4人で移動すると、片道は約4万5360円、往復では約9万円になります。
費用は大きくなりますが、東京~新大阪を約2時間30分で移動できる点が魅力です。また、大雪時に遅延が生じることはあるものの、徐行運転やダイヤ調整により運行が継続されるケースが多く、到着時刻の目安を把握しやすい傾向があります。
一方で、年末年始は新幹線の指定席が早い段階で埋まりやすく、家族全員分をそろえて確保するには事前の準備が欠かせません。指定席は乗車日の1ヶ月前の同日10時から発売されるため、利用日が決まったら早めに予約しておくと安心です。
航空(羽田~伊丹/関空)の費用
年末年始は航空券の価格が上がりやすく、12月27日から1月4日の期間は、早割を利用できないケースもあります。
ANAの羽田~伊丹便を実際に検索すると、片道の「スーパーバリュー」でも大人1人あたり3万円前後、子ども料金はやや安く2万円前後です。往路・復路を同条件で予約した場合、家族4人の合計は約20万円となり、新幹線の約2倍の費用がかかります。
飛行機は移動時間が短く、羽田から伊丹まで約1時間で到着するため、小さな子ども連れでも負担が少ないという魅力があります。しかし、空港までの移動費も加わるため、総額で見ると比較的高額な移動手段になりやすいです。
また、航空機は降雪や強風、視界不良など複数の気象条件の影響を受けやすく、出発地や到着地の天候が良好でも、機材繰りの関係で欠航や大幅な遅延が発生することがあるため、考慮が必要です。
自家用車で東京~大阪を移動するときの費用
東京~大阪間を自家用車で移動する場合、主な費用は高速道路料金とガソリン代です。
ドラぷら(NEXCO)で検索すると、12月27日の東京IC~吹田IC間のETC料金は片道1万840円です。走行距離は約500キロメートルのため、燃費12キロメートル/リットルの車で必要なガソリンは約42リットル、ガソリン単価を1リットルあたり160円とすると7000円前後になります。
両方を合わせると、片道は約1万7000円、往復で3万5000円ほどです。車での移動は、人数が増えても価格が変わらないため、家族連れには大きなメリットがあります。荷物が多くても追加料金がかからず、現地で車を使える点も便利です。
一方で、年末年始は大規模な渋滞が避けられない傾向があります。運転者の負担も大きいため、「費用は安いが時間の読みづらさが最大のデメリット」といえるでしょう。また、帰省先に駐車場代がかかる場合は、別途費用として想定しておく必要があります。
年末年始の“最もお得”はどれ?
年末年始の東京~大阪間を家族4人で移動する場合、最も費用を抑えられるのは自家用車で、往復約3万5000円です。次に新幹線が約9万円、飛行機は約20万円と最も高くなります。
費用だけで比較すれば「自家用車が最安」という結果は明確ですが、渋滞で時間が読みにくい点がデメリットです。時間の確実性を求めるなら新幹線、移動時間の短さを優先するなら飛行機が向いています。家庭の優先順位に合わせて選ぶことが大切です。
出典
JR東海・JR西日本 東海道山陽新幹線からのお知らせ
執筆者 : 竹下ひとみ
FP2級、日商簿記2級、宅地建物取引士、証券外務員1種
