SNS「財布に夏目漱石のピン札入ってた…怖い…」の投稿が話題! 2025年に「旧千円紙幣×ピン札」はどれだけレア?“高く売る”ことは可能? 今でも普通に使えるのでしょうか?
古い千円札は、コンビニのセルフレジや一部のATMで使えないこともあるので、銀行などで交換してもらう必要があります。本記事では、夏目漱石の千円札がいつまで流通していたか、今はどのくらいの価値があるのかを解説します。
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
夏目漱石の千円札はいつからいつまで流通していた?
夏目漱石の千円札は、1984年11月1日に発行が開始され、2007年4月2日に発行が停止されています。23年間にわたり発行され続けたため、「千円札といえば夏目漱石」というイメージの人も多いのではないでしょうか。
なお、古いお札は金融機関を介して日本銀行戻り、流通に適さないものは破棄され、新札に入れ替わるようにしていきます。夏目漱石の千円札がいつまで流通していたかは分かりませんが、タンス貯金や金庫などでお札を保管している場合もあるので、いまだに見かけるケースもあります。
夏目漱石の千円札は、今でもお金として利用できます。ただし、旧札に対応していないセルフレジやATMではエラーが出ることもあるので、手動のレジで利用するとよいでしょう。また、銀行で交換に対応している場合もありますが、手数料がかかるケースもあります。
千円札の歴史
日本の千円紙幣の肖像に登場した歴代人物は、図表1のとおりです。
図表1
| 千円札の人物 | 発行開始 |
|---|---|
| 日本武尊 | 1945年 |
| 聖徳太子 | 1950年 |
| 伊藤博文 | 1963年 |
| 夏目漱石 | 1984年 |
| 野口英世 | 2004年 |
| 北里柴三郎 | 2024年 |
筆者作成
日本で初めて発行された千円札は、日本武尊です。日本では、戦時中の莫大な戦費によってインフレが進み、流通していた百円札などでは取引に対応できなくなったため、千円札が発行されました。
戦後のインフレが落ち着き、経済成長期に入ると、千円札が日々の買い物やサービスの利用において、頻繁に使われるようになり「最も身近なお札」として深く普及して現在に至ります。
歴代人物を見て分かるとおり、千円札の肖像に文化人が採用されたのは、夏目漱石が初めてです。非常に長い間使われた千円札で、約130億枚発行されました。また、視覚障害者でも触って分かるように、識別マークが採用された千円札も、夏目漱石のお札が初です。
夏目漱石の千円札はどのくらいの価値?
今では珍しくなった夏目漱石の千円札ですが、「ピン札だったらどのくらいの価値があるの?」と気になる人もいるでしょう。インターネットオークションサイトを見ると、夏目漱石の千円札は、ピン札であっても1100円や1200円程度で売りに出されており、それほど価値は上がっていません。
ただし、製造番号がゾロ目やキリのいい番号、「123456」のように順番に並んでいる数字の場合は、高額で取引されているケースもあります。自分の財布から、夏目漱石のピン札が出てきたとき、運がよければ高額で売れる可能性もあるので、一度確認してみてはどうでしょうか。
まとめ
夏目漱石の千円札は、1984年から2004年までに発行されていた紙幣で、今でも流通しているケースがあります。対応していないセルフレジやATMでは利用できないこともあるので、手動のレジで使うのが一番早いでしょう。
旧紙幣のピン札はめずらしいものではありますが、それほど価値は高くありません。夏目漱石の千円札があった場合、記念に取っておくのも選択肢の1つです。
出典
日本銀行 千円券
独立行政法人国立印刷局 お札の基本情報
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士
