広島の博物館で、来館者から「今どきなんで現金だけ?」と苦情が! 事情を説明するも「そんなん知らんわ!」と逆ギレ…消費者が知らない“キャッシュレス決済の不便”とは

配信日: 2026.01.06
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広島の博物館で、来館者から「今どきなんで現金だけ?」と苦情が! 事情を説明するも「そんなん知らんわ!」と逆ギレ…消費者が知らない“キャッシュレス決済の不便”とは
先日、X(旧Twitter)で「今時なんで現金だけなんだ?」と苦情を受けた、安芸高田市歴史民俗博物館の投稿が話題になりました。キャッシュレス決済が普及するなか、現金で支払うのが面倒と感じる人もいるでしょう。
 
本記事では、なぜいまだに現金の施設や店舗が多いのか、キャッシュレス決済の普及率などを解説します。
藤岡豊

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

今時現金だけ? と言われた博物館が話題に

前記のとおり先日、安芸高田市歴史民俗博物館は公式SNSに、「今時なんで現金だけなんだ?」と窓口で苦情を受けたという投稿を行いました。費用がかかる旨を説明するも「そんなの知らんわ!」と怒りながらも館内に入ったとのことです。
 
投稿には「確かにキャッシュレスの時代ではありますが、当たり前ではない旨、何卒(なにとぞ)ご理解下さい」とも書かれており、いろいろな意見が飛び交いました。「ただのカスハラ」「現金が1番」などの投稿がある一方、「導入して値上げすれば?」との声も書き込まれています。
 

なぜキャッシュレスを導入しない施設・店舗があるの?

「そもそも、なぜいまだにキャッシュレスを導入していないお店が多いの?」と考えたことがある人もいるでしょう。実は、クレジットカードや電子マネーなどのキャッシュレス決済を導入した場合、店舗側は手数料を払わなければなりません。
 
決済方法によって異なるものの、一般的に売上金額の1~7%程度の手数料がかかるうえに、別途振込手数料も発生します。決済方法別の手数料の相場は、次のとおりです。
 

・クレジットカード:3~7%
・電子マネー:3~4%
・QRコード決済:1~3%

 
近年では手数料負担が問題視されるケースもあり、キャッシュレス決済を終了する動きも見られます。
 
また、キャッシュレス決済を導入するには、安くはない初期費用がかかるうえに、ランニングコストも発生します。特に薄利多売のサービスでのキャッシュレス決済の導入は、経営を圧迫する要因にもなるため、慎重な判断が必要です。
 

キャッシュレス決済の普及率は?

経済産業庁の発表によると、日本のキャッシュレス決済比率は図表1のように、2024年で42.8%になっています。
 
図表1

図表1

経済産業省 2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました
 
海外と比べると、日本はキャッシュレス決済比率が低いほうに分類されます。2023年時点で、日本のお隣の韓国は99%以上、中国は80%以上です。経済大国アメリカでは58%を超えており、日本のキャッシュレス決済比率はまだ低く、政府は将来的には80%を目指しています。
 
2024年の日本のキャッシュレス決済の内訳を見ると、クレジットカードが82.9%、次にコード決済が9.6%、電子マネーが4.4%と続き、クレカ払いの普及が進んでいるのが現状です。
 
一方、現金派も根強く、今回紹介した投稿には「大災害のときには現金が1番」と書き込んでいた人もいました。キャッシュレスは確かに便利ですが、クレジットカードは落としたり忘れたりしたら終わり、QRコード決済はスマホの充電が切れたら使えません。
 
とはいえ、現金にも盗まれやすいといったデメリットもあります。日本でキャッシュレス化が進むなか、どのように振る舞ったらよいのでしょうか。少なくとも「キャッシュレス派だから絶対に現金で支払いたくない」というクレーマーにはならないように気をつける必要はあるのではないでしょうか。
 

まとめ

安芸高田市歴史民俗博物館への「今時なんで現金だけなんだ?」というクレームを紹介し、キャッシュレス決済の手数料や普及率を解説しました。日本ではキャッシュレス化が進んでいますが、まだまだ現金でやり取りしている施設や店舗があります。
 
キャッシュレス決済には、施設・店舗側に安くはない手数料がかかります。現金派・キャッシュレス派どちらにも対応できるよう、ある程度の備えはしておきたいものです。
 

出典

経済産業省 2024年のキャッシュレス決済比率を算出しました
一般社団法人キャッシュレス推進協議会 2023年の世界主要国におけるキャッシュレス決済比率を算出しました
 
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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