4人家族「月収20万円」…物価高で“生活が苦しい”です。わが家は「非課税世帯」に該当しますか? 公営住宅への入居など、何か“支援制度”は受けられるでしょうか?

配信日: 2026.01.17
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4人家族「月収20万円」…物価高で“生活が苦しい”です。わが家は「非課税世帯」に該当しますか? 公営住宅への入居など、何か“支援制度”は受けられるでしょうか?
月収20万円で4人家族を養うのは、現在の物価高も相まって、過酷な状況です。もし「住民税非課税世帯」に該当すれば公的支援が手厚くなりますが、その判定基準は「家族構成」と「居住地域」によって変わります。
 
本記事では、4人家族(夫婦+子ども2人)で月収20万円というラインが非課税世帯に該当するのか、また非課税でなくても受けられる生活を支える支援について解説します。
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「住民税非課税世帯」の判定基準とは?

住民税非課税世帯とは、世帯全員の住民税が課税されていない世帯を指します。住民税には「所得割(所得に応じて負担)」と「均等割(全員一律で負担)」の2種類があり、この両方が「0円」であれば非課税世帯です。
 
非課税となるには、市区町村ごとに定められた「合計所得金額」を下回っているかどうかで判定されます。級地制度の1級地(東京23区、政令指定都市など)では、「35万円✕世帯人数+31万円」以下という条件です。
 
この「世帯人数」には本人や配偶者、扶養親族が含まれ、4人家族の場合は「35万円✕4人+31万円=171万円」となります。つまり、世帯主の所得が171万円以下であれば、本人(および扶養家族)の住民税は非課税です。
 
注意点は、「年収(額面)」と「所得」は別であるという点です。実際に、給与所得者の場合の所得を計算してみましょう。
 

4人家族(夫婦+子ども2人)月収20万円は非課税世帯になる?

月収20万円は、年収に換算すると240万円です。年収240万円は、先ほどの所得基準「171万円」に該当するのでしょうか。給与所得者の所得は、年収に応じて「給与所得控除」を差し引いて算出します。
 
2025年からは、年収190万円超から360万円以下の給与所得控除額は「収入金額✕30%+8万円」なので、240万円✕30%+8万円=80万円です。このため、合計所得金額は240万円-80万円=160万円となります。
 
この場合、所得は160万円となり、先ほどの非課税基準である171万円を下回っています。したがって、東京23区などの都市部に住んでいれば、この世帯は「住民税非課税世帯」に該当する可能性が高いといえるでしょう。
 

基準の違いに注意

級地制度の1級地(東京23区、政令指定都市など)では「35万円✕世帯人数+31万円」で合計所得金額を算出しましたが、地方自治体によっては「35万円」の部分が「31万5000円」や「28万円」に下がる「級地」の設定があります。
 
例えば、「3級地(一般市・町村など)」では、計算式は「28万円✕4人+31万円=143万円」です。この場合、所得160万円(年収240万円)では基準を超えているため、住民税が課税される「課税世帯」になります。
 
級地で異なるため、居住する自治体の「非課税基準」を確認することが重要です。
 
また、月収20万円が「手取り」の場合も変わってきます。手取り20万円の場合、額面月収は24~26万円程度です。仮に25万円とすると年収は300万円となり、給与所得控除額は300万円✕30%+8万円=98万円、合計所得金額は300万円-98万円=202万円で、「課税世帯」となります。
 

非課税に該当しなくても活用できる支援策

「基準を数万円超えてしまい、非課税世帯になれなかった」という場合、生活は特に苦しくなるでしょう。しかし、非課税世帯でなくとも、所得が低い世帯が利用できる制度は存在します。
 
まず、非課税かどうかにかかわらず関係するのが児童手当です。2024年10月からの制度改正により、第3子以降の増額や支給期間の延長(高校生まで)などが行われました。
 
次に、小・中学校の給食費や学用品代、修学旅行費などを自治体が補助してくれる「就学援助制度」があります。
 
この制度は、「非課税世帯」だけでなく、それに準ずる「生活困窮世帯」も対象となることが少なくありません。所得制限は自治体により異なりますが、年収300~400万円程度の世帯でも対象となるケースがあるようです。
 
また、非課税世帯でなくても所得が一定基準以下であれば、国民健康保険料の法定軽減として、保険料が2~5割軽減される仕組みもあります。
 
さらに、所得が低い世帯を対象とした公営住宅への入居や、自治体独自の家賃助成制度が用意されている自治体も存在します。「うちは非課税じゃないから」と諦める前に、どのような支援体制が活用できるのか、住んでいる自治体で確認してみましょう。
 

地域によっては非課税世帯になる

4人家族で月収20万円(年収240万円)の場合、居住地域によっては「住民税非課税世帯」として認定される可能性が十分にあります。まずは自治体の窓口や「課税証明書」を確認し、自世帯の正確な判定状況を把握してください。
 
非課税に該当しない場合でも、就学援助や保険料の減免など、申請することで家計が楽になる制度は残されています。制度を正しく理解し、活用することで、精神的なゆとりを少しでも取り戻しましょう。
 

出典

総務省 個人住民税
厚生労働省 級地区分(H30.4.1)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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