元夫が養育費を払ってくれません。連絡もつかないのですが、法的な手続きを取ることはできるのでしょうか。
ただ、養育費は子どもの生活を支える大切なお金であり、相手が逃げたからといってあきらめる必要はありません。取り決めの有無によって取れる手続きが変わるため、今の状況を整理しながら、できるだけ早めに法的手段を検討しましょう。
ファイナンシャルプランナー
FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。
編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。
FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。
このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。
私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。
目次
養育費が払われないときにまず確認したい「取り決めの形」
株式会社アシロが行った、離婚歴があり子どもの親権を持たない男性150人を対象に行った「養育費の支払いに関する調査」によると、毎月養育費を支払っていると回答した人は52%で、「その他」と回答した人以外の44.7%の人は、支払いの頻度がまちまちだったり、減額をしたりしていると回答しています。
養育費を請求するには、離婚時にどのような形で取り決めたかが重要です。公正証書や調停調書など「強制執行ができる書面」がある場合は、裁判所の手続きを通じて給与や預金の差し押さえを目指せます。
一方で、口約束だけ、または取り決め自体がない場合は、まず家庭裁判所で養育費の取り決めを作る必要があります。通帳の入金履歴やLINE・メールのやり取りなど、当初の合意を示す資料があると手続きが進めやすくなるため、手元の情報を整理しておきましょう。
連絡が取れなくても法的手続きは可能。居場所が不明でも進められる
元夫と連絡がつかないと「何もできない」と思いがちですが、実際には住所がわからなくても進められる手続きがあります。家庭裁判所での調停申立てでは、相手の住民票上の住所へ書類を送付するのが基本で、相手が受け取らなくても状況に応じて手続きを継続できることがあります。
また、勤務先や預金口座など差し押さえ先の情報が分かれば、強制執行を検討できる可能性もあります。まずは相手の「最後に把握している住所」「職場」「実家」など、分かる範囲で情報をまとめ、法的手続きを進める足がかりを作ることが大切です。
公正証書・調停調書があるなら「強制執行」で回収を目指せる
離婚時に公正証書(強制執行認諾文言付き)や調停調書、審判書などがある場合、養育費の未払いが続けば強制執行を利用できる可能性があります。強制執行では、元夫の給与や預金、不動産などに対して差し押さえを申し立て、未払い分の回収を狙います。
特に給与差し押さえは、勤務先が判明していれば実効性が高い方法の一つです。なお、未払いが積み重なるほど生活が厳しくなるため、滞納が始まった段階で早めに弁護士や自治体の相談窓口に相談し、回収の見込みを確認すると安心です。
取り決めがない場合は「養育費請求調停」で正式に決める
養育費の取り決めがない、または書面がなく強制力が弱い場合は、家庭裁判所で養育費請求調停を申し立てるのが一般的です。調停では、双方の収入や子どもの年齢、生活状況などを踏まえて、養育費の金額や支払方法を話し合います。
相手が調停に来ない場合でも、状況により審判に移行し、裁判所が金額を決める流れになることがあります。決まった内容が調停調書などの形で残れば、将来の未払いに対しても強制執行を検討しやすくなるため、口約束のまま放置しないことが重要です。
生活が苦しいときは「公的支援」と同時に進めて負担を減らす
養育費の回収は時間がかかることもあるため、生活が窮迫している場合は公的支援の活用も並行して考えましょう。児童扶養手当や児童手当、医療費助成、就学援助などは、状況に応じて家計を支えてくれる制度です。
また、自治体によっては養育費確保に向けた相談支援、弁護士相談の補助、保証会社利用の助成を行っているところもあります。手続きは複雑に感じるかもしれませんが、相談窓口を利用すれば必要書類や流れを案内してもらえます。法的手段だけで抱え込まず、使える制度を組み合わせることで精神的な負担も軽減できます。
連絡が取れなくても養育費はあきらめず、早めに手続きを
元夫が養育費を払わず連絡が取れない場合でも、法的手続きを取ることは可能です。公正証書や調停調書があれば強制執行により回収を目指せますし、取り決めがない場合でも家庭裁判所の調停で正式に決められます。時間がかかるケースもあるため、公的支援も併用しながら生活を守ることが大切です。
未払いが続くほど不安も大きくなるため、早い段階で専門家や自治体窓口へ相談し、一歩ずつ状況を前に進めていきましょう。
出典
ベンナビ離婚(株式会社アシロ) 養育費の支払いに関する調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
