相続した実家は「空き家」で誰も住んでいませんが、町内会費5000円の請求が…。住んでいなくても、会費を払い続けなければならないのでしょうか?
実際に住んでいるのであれば支払う必要性について理解できるかもしれませんが、所有している「空き家」に対して町内会費を支払うよう求められた場合、支払うべきか迷うこともあるでしょう。
本記事では、空き家にかかる町内会費の支払い義務について、町内会に入るメリットもあわせてご紹介します。
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目次
空き家の町内会加入および会費の支払いに法的な義務はない
町内会(自治会)は、住民同士の連絡や環境整備、集会施設の維持管理などの共同活動を行う団体です。また、一定の要件を満たす場合には、地方自治法二百六十条の二に基づき「認可地縁団体」として位置づけられることがあります。
国土交通省によると存立のための法的根拠はなく「区域に住所を有する者で加入を希望する者」で構成される任意加入団体であるということです。
つまり、町内会に入るかどうかの判断は個人の自由であり、加入しない場合は町内会費を支払う必要もないと考えられます。もし「加入が義務」「不払いは違法」などと一方的に断定されても、町内会(自治会)は一般に任意団体であり、加入・退会は本人の意思によるのが原則です。
特に、今回の事例では「相続した空き家に対して町内会費を請求された」ということなので、誰も住んでいないことを丁寧に説明し、支払う意思がないことを伝えるとよいかもしれません。ただし、過去に加入していた経緯がある場合や、規約上「準会員」等の扱いがある場合は、退会や名義変更などの手続きの要否を確認しておくと安心です。
町内会に入るメリットも考慮する必要がある
空き家の町内会費を支払うべきかは、町内会に入るメリットを確認したうえで判断したほうがよいでしょう。
町内会費はゴミステーションの管理や町内の清掃、防犯パトロール、除雪費用などに使われています。普段は住んでいないとはいえ、空き家を掃除してゴミが出た場合はゴミステーションを利用することもあるかもしれません。
また、空き家は不審者の侵入や火災発生のリスクもあるため、町内会が行う防犯パトロールなどの取り組みが安心材料になる可能性もあります。空き家でもこうした活動の恩恵を受ける場面があり得るため、必要性と負担のバランスで判断するとよいでしょう。
このほか、町内会に入ることで地域に顔見知りができれば、何らかの問題が発生したときに情報が入りやすくなる場合もあります。
今後の利用予定に合わせて支払いか退会かの判断を
空き家の町内会費を支払うかどうかは、今後の空き家の利用予定も考えて判断します。
例えば、空き家を売却したり取り壊したりして手放す予定がある場合、町内会費を無理に支払う必要はないかもしれません。しかし、将来住む予定があるなど、空き家を活用する予定がある場合は、町内会費を支払っておいたほうが安心でしょう。
また、「将来的に活用するかどうかはまだ決まっていないので、ひとまずそのままにしておく」場合も、町内会費は払っておいたほうがよいかもしれません。空き家はトラブルが発生しやすく、地域住民の協力を得る場面も想定されるためです。
町内会への加入および会費の支払いは義務ではないが、今後の利用予定によっては会費を支払ったほうが安心な場合もある
町内会は任意加入団体であるため、町内会費の支払いは強制されるものではありません。そのため、誰も住んでいない空き家の町内会費の支払いを求められても、必ずしも支払わなければならないわけではないでしょう。
ただし、今後空き家に住む予定がある場合などは、町内会費を支払っておいたほうが安心かもしれません。町内会費はゴミステーションの管理や町内の清掃、防犯パトロールなど地域の維持に関わる活動費に充てられることがあります。空き家でも関わりが生じる可能性があるため、今後の利用状況に照らして検討するとよいでしょう。
出典
デジタル庁e-GOV法令検索 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第十四章 補則 第二百六十条の二
国土交通省 管理組合と自治会の関係について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
