【要注意】社長からの「LINEグループを作成してください」メールに返信で、被害総額“6億円超”!? 最近は「チャットワーク」でも“社長の顔写真付き”コンタクト申請が…何が起きているの? 注意点を確認
最近では、ビジネスチャットツールを悪用した詐欺も発生しており、注意が必要です。本記事では、進化するビジネスメール詐欺の手口と、だまされないためのポイントを解説します。
CFP
最近話題の「社長名義の詐欺メール」とは
2026年1月から、従業員のもとへ社長を名乗る人物からメールが届く事例が急増しています。内容は図表1のように、「今後の業務のため、LINEグループを作成してください。作成後は、LINEのQRコードを返信してください」といったもので、被害総額は1ヶ月で6億円超えと報じられています。
図表1
とある会社に届いた内容
これらは「ビジネスメール詐欺」と呼ばれるもので、取引先や自社の経営者になりすまして偽の電子メールを送り、金銭を振り込ませる詐欺のことです。「BEC(Business Email Compromise)」とも呼ばれています。
警察庁によると、攻撃者は実際の取引先や経営者になりすまし、メールを使って振込先口座の変更を指示するなどして、攻撃者が指定する銀行口座へ送金させようとする手口です。
海外の銀行口座を振込先として指定されることが多く、一度送金してしまうと回収することがきわめて極めて困難とされています。
この詐欺の特徴は、攻撃者が標的となる企業の業務メールを事前に盗み見て、人間関係や言葉遣い、送金手続きなどの情報を入手したうえで、巧妙になりすます点です。
チャットツールにも詐欺の手が拡大
さらに1月後半になると、メールだけでなくビジネスチャットツールを悪用した詐欺も発生しています。
ビジネスチャット「Chatwork」を運営する株式会社kubellは、2026年1月14日、Chatwork上でなりすまし詐欺が発生していることを確認したと発表しました。同社によると、実在する企業の代表者や社員を装い、口座情報の提供や現金の振り込みを要求する詐欺行為が確認されているとのことです。
実際に、会社員のAさんの勤務先にも図表2のようなコンタクト申請が届きました。
図表2
Aさんより提供
この手口では、実在する人物の氏名やプロフィール画像を無断で使用した悪質なアカウントが用いられています。kubellは、社内や取引先の人物になりすまして個人情報の悪用や情報漏えい、金銭的な被害をもたらす恐れがあるとして、注意を呼びかけています。
だまされないための4つの対策ポイント
こうした詐欺被害に遭わないために、以下の対策が有効です。
まず、知らないアカウントからのコンタクト申請には慎重に対応しましょう。申請者のプロフィール情報をよく確認し、すでにコンタクト承認済みの同名アカウントがないかどうかもチェックすることが重要です。
次に、送金先の変更や緊急の送金依頼があった場合は、メールやチャット以外の方法で確認してください。電話やFAXなど別の手段で、名刺やアドレス帳に載っている連絡先を使って本人に直接確認することが大切です。メールやメッセージに記載されている電話番号は偽装されている可能性があります。
また、不審なメールの添付ファイルやリンクを不用意に開かないようにしましょう。攻撃者はウイルスなどを使って普段のメールのやりとりを盗み見ている可能性があり、日頃からセキュリティ対策を講じることが必要です。
最後に、不審なメールやメッセージを受け取った場合は、社内で情報を共有してください。攻撃者は同じ手口で、社内のほかの社員もだまそうとしてくる可能性があるため、会社全体でのセキュリティ意識を高めることが重要です。
まとめ
ビジネスメール詐欺は年々巧妙化しており、メールだけでなくチャットツールにも手口が広がっています。顔写真付きのアイコンや本物そっくりのプロフィールを使ったなりすましには、特に注意が必要です。
万一、被害に遭ってしまった場合は、速やかに送金元の銀行に連絡してキャンセルや組み戻しの手続きを依頼し、最寄りの警察署に相談しましょう。
出典
株式会社kubell 【重要】Chatwork上でのなりすまし詐欺にご注意ください
警察庁 ビジネスメール詐欺に注意!
執筆者 : 金子賢司
CFP


