子持ちの友人は「2万円の給付金」をもらえるのに、独身の自分は「独身税」を払わされる…子育て世帯だけ“優遇されてずるい”ですよね? 子育て世帯は本当に「得をしている」のか
そんな状況では、「子育て世帯ばかり優遇されていない?」「独身の自分には負担ばかり増えている気がする」と、モヤモヤした気持ちを抱く人もいるでしょう。
本記事では、子育て世帯向けの2万円給付の概要と、「独身税」と呼ばれるものの正体を整理したうえで、「ずるい」と感じてしまう気持ちとの向き合い方について考えてみます。
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
目次
子育て世帯の「2万円給付」とは?
今回の「2万円給付」は「物価高対応子育て応援手当」というもので、物価高対策の一環として実施される子育て世帯向けの一時的な支援策です。
こども家庭庁によると、児童手当の支給対象となる子ども1人につき2万円が支給される予定となっています。
つまり、子どもが1人なら2万円、2人なら4万円、3人なら6万円というように、子どもの人数が多い世帯ほど受け取る金額は大きくなります。
この点だけを見ると、「子育て世帯ばかり得をしている」と感じてしまう人もいるかもしれません。
「独身税」とは何?
このところ「独身税」という言葉が話題になることがありますが、実際にそのような名前の税金は存在しません。
これは、2026年4月から「子ども・子育て支援金制度」の財源にあてるために、社会保険料に支援金額を上乗せして調整されることになるのにともない、「独身者は負担しているのに恩恵を受けられない」という不満を表現した俗称です。
つまり、「独身税」とは制度上の名称ではなく、不公平感を表す言葉と言えるでしょう。
子育て世帯だけ優遇されると感じるポイント
「子育て世帯だけ優遇されている」と感じてしまう背景には、制度そのものよりも伝わり方の問題があります。
今回の2万円給付のように、子育て世帯には分かりやすく現金が支給される一方で、独身世帯や子どもがいない世帯には、目に見える形での支援がないということも多くあります。そのため、「自分は何ももらえないのに、負担だけしている」という印象を持ちやすくなります。
また、税金や社会保険料は立場に関係なく徴収されるため、「同じように払っているのに恩恵がかたよっているのでは」という不公平感が生まれやすいのです。特に物価高で家計に余裕がない状況では、こうした感情がより強くなり、「優遇されている」という見方につながりやすいでしょう。
子育て世帯は本当に得をしているのか?
では、子育て世帯は実際に余裕のある生活を送っているのでしょうか。
現実には、子ども1人あたりにかかる費用は、食費・教育費・習いごと・進学費用など、年齢とともに増えていき、大学まで通わせるまでに数千万円かかるとも言われています。
一回限りの2万円の給付は、日々の家計を大きく改善するほどの金額ではなく、物価高による負担を一時的に和らげる程度にとどまります。
確かに、多子世帯であればあるほど支援額は増えますが、その分、長期的な支出も大きいため、支援によって裕福になるとまではいかないと考えられます。
「ずるい」と感じるのは、おかしなことではない
子育て世帯を支援する制度には政策的な意図があり、必ずしも子育て世帯が特別に楽をしているわけではありません。子育て支援は、個人へのご褒美というより、社会全体で次の世代を支えるための仕組みです。
それでも、「自分には何もない」と感じたときに不満が生まれるのは、自然な感情です。大切なのは、その感情を否定することではなく、制度の目的と現実を分けて考えることでしょう。
まとめ
子育て世帯への2万円給付のニュースなどを見て、「独身の自分ばかり損をしている」と感じるのは、決しておかしなことではありません。
ただし、子育て世帯も決して余裕があるわけではなく、支援は物価高への一時的な対応に過ぎません。「ずるい」と感じる気持ちを否定する必要はありませんが、その背景にある制度の目的を知ることで、少し見え方が変わるかもしれません。
多様な立場の人が納得できる政策が、今後ますます求められていると言えるでしょう。
出典
こども家庭庁 物価高対応子育て応援手当
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
