2026年は「PCが大幅値上げ」!? 今まで“15万円”で買えてたPCはいくらになる?「もう今までの価格では買えない…」噂の真相は? 相互関税も含めた“価格上昇”をシミュレーション
一方で、円安や部品価格の上昇、物流費の増加などを背景に、パソコン価格が上がりやすい環境にあるのも事実です。つまり、相互関税はあくまで将来の不確定要素の1つにすぎません。
本記事では、関税の位置づけを整理したうえで、なぜパソコンの値上げが話題になるのかを試算を交えて考えていきます。
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級
目次
相互関税とは何か、パソコンは現状どう扱われているか
相互関税とは、ある国が輸入品に対する関税を引き上げた場合、相手国も対抗して関税を課すという考え方です。国同士の交渉手段として用いられ、対象となる国や品目はその都度決められます。
過去の貿易摩擦では、電子機器やコンピューター関連製品が関税の対象になった例もありました。ただし、すべての製品が恒常的に対象になるわけではありません。実際、現時点の相互関税措置では、スマートフォンやパソコンは適用除外とされています。
そのため、「相互関税があるからすぐにパソコンが値上がりする」と断定するのは正確ではありません。ただ、将来の交渉や制度見直しによって関税の対象が変わる可能性が完全に否定されているわけでもなく、市場では不確定要素の1つとして注視されています。
それでもパソコン価格が上がりやすい理由
関税には、相互関税とは別に「分野別関税」と呼ばれる考え方があります。これは国ごとに関税を課すのではなく、特定の産業や製品分野を保護する目的で分野ごとに導入されるもので、安全保障や供給網の強化といった理由から、現在、半導体などを対象にした措置が進められています。
現状ではパソコン本体は相互関税の対象外ですが、主要部品である半導体や関連部材が分野別関税の影響を受ければ、そのコストが間接的に価格に反映される可能性はあります。
加えて、円安が進むと輸入コストは上昇しやすくなります。メモリやストレージなど部品価格の変動、物流費や人件費の増加も重なり、メーカーや販売店がコスト増を吸収しにくい環境が続いています。実際、直近でも一部の大手パソコンメーカーでは15~20%の価格改定の動きが見られています。
物価上昇を前提に、パソコン購入をどう考えるか
では、実際にどの程度のパソコン価格上昇が考えられるのでしょうか。ここでは、あくまで一例として試算します。
例えば、現在15万円前後のノートパソコンがあるとします。円安や部品価格の上昇といった、すでに起きている要因に加え、直近の大手メーカーの価格改定の動きをふまえると、価格が1割から2割程度上昇し、17万円から18万円前後になる可能性があります。
そのうえで、仮に将来、相互関税が部品や完成品の一部に影響した場合には、こうした価格に上乗せされる形で、さらに1万円から数万円程度高くなるケースも考えられます。ただし、これはあくまで条件付きの試算であり、「必ず起きる」と断定できるものではありません。
相互関税とPC価格、今後の値上げとどう向き合うか
現状、パソコンは相互関税の対象から外されており、関税が直接の値上げ要因になっているわけではありません。
ただし、円安や部品価格の上昇、分野別関税の動き、物流費の増加などを背景に、価格が上がりやすい環境にあるのは確かです。実際に値上げがされているメーカーもあります。値上げの可能性を意識しつつも、必要性や使用状況をふまえて買い替え時期を考えることが重要です。
「値上げされそうだから早く買わなくては」とあわてるのではなく、冷静に選択することが、家計への負担を抑えることにつながるでしょう。
出典
JETRO(ジェトロ) ビジネス短信
JETRO(ジェトロ) ビジネス短信
執筆者 : 今みなみ
FP2級、秘書検定2級、剣道3段、ビジネス会計検定3級、ビジネス実務法務検定3級
