【試算】「電気自動車」vs「ガソリン車」購入価格と“5年間の総コスト”の差はどれくらい?「BYD ATTO3」「カローラクロス」を補助金込みで比較

配信日: 2026.02.08
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【試算】「電気自動車」vs「ガソリン車」購入価格と“5年間の総コスト”の差はどれくらい?「BYD ATTO3」「カローラクロス」を補助金込みで比較
電気自動車(EV)に関心はあるものの、「補助金を使うと実際の支払額はいくらになるのか」「ガソリン車より本当に家計にやさしいのか」と判断に迷っている人は少なくありません。特に車は高額な買い物であり、購入後も長期にわたって維持費がかかるため、感覚的なイメージだけで選ぶのは不安が残ります。
 
本記事では、中国EV大手BYDの代表車種であるコンパクトSUV ATTO 3を例に、補助金を反映した実質的な購入価格と、同クラスのガソリン車(ハイブリッド)を5年間保有した場合の総コストを比較します。
 
EVは本当に割高なのか、それともトータルで見れば家計にやさしい選択肢となり得るのかを検証します。
金田サトシ

FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

EV購入で気になる「実質価格」

EVの購入を検討する際、多くの人が不安に感じるのが車両価格です。EVはガソリン車より高いというイメージがあると思いますが、その前提として理解しておきたいのが国や自治体による補助金制度の存在です。
 
日本では、国の「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」がEV購入時に適用されます。メーカーの取り組みや車種にもよりますが、EVでは最大140万円の補助金が設定されています。
 
加えて、自治体で独自の補助金制度を設けているところもあり、居住地域によっては数十万円規模の追加補助を受けられるケースもあります。
 
EVの価格を正しく評価するためには、カタログに記載された車両本体価格だけで判断するのではなく、補助金適用後の実質価格で考えることが重要です。
 

BYD ATTO3は補助金込みでいくら? 実質購入価格を算出

ここでは、BYDのATTO 3を東京都で所有するとして、補助金適用後の実質購入価格を試算します。ATTO 3のメーカー希望小売価格は税込418万円です(オプション装着等により多少前後します)。
 
この車両に対して、国のCEV補助金として35万円が支給されます。さらに、自治体補助金として東京都の場合、45万円が上乗せされるため、補助金の合計は80万円となります。
 
この条件で計算すると、実質的な購入価格は以下のとおりです。
 

・ATTO 3 車両本体価格:418万円
・補助金合計:▲80万円
・実質購入価格:338万円

 
同クラスのガソリンSUVであるトヨタ・カローラクロス(車両価格約343万円)と比べても、価格差はほとんどないことが分かります。
 

ガソリン車と5年間でいくら違う? 購入費+維持費の総コスト比較

次に、ATTO 3とカローラクロスを、それぞれ5年間保有した場合の総コストを比較します。
 
前提条件として、年間走行距離1万キロメートル、ガソリン価格140円/リットル、電気代単価31円/キロワットアワーで試算します。
 
燃料費は、ガソリン車であるカローラクロスの実質燃費を15キロメートル/リットルと仮定すると、年間のガソリン消費量は約667リットル、燃料費は年間約9.3万円となります。5年間では約47万円です。
 
一方、ATTO 3の実質電費性能を6キロメートル/キロワットアワーとすると、年間の電力使用量は約1670キロワットアワーです。電気代単価31円/キロワットアワーの場合、年間の充電コストは約5.2万円、5年間で約26万円となります。
 
また、EVは税制優遇も手厚く、現況では重量税が免除され、自動車税の減税特例もあるため、ガソリン車に比べ5年間で約25万円抑えることができます。
 
以上を合計すると、5年間の総コストは以下のとおりです。
 

・カローラクロス:約464.5万円(車両価格343万円、購入時諸費用25万円、燃料代47万円、自動車税19.5万円、メンテナンス費用30万円)
 
・ATTO 3:約430万円(車両価格418万円、補助金▲80万円、購入時諸費用25万円、電気代26万円、自動車税11万円、メンテナンス費用30万円)

 
この条件では、5年間で約34.5万円、ATTO 3のほうが総コストを抑えられる試算結果となります。
 
なお、ガソリン価格は常に一定ではありません。実際に昨年のように、レギュラーガソリン価格が180円/リットルを超える水準で推移した場合、ガソリン車の燃料費は大きく膨らみます。その一方で、EVであるATTO 3は電気代が比較的安定しており、自宅充電が中心であれば影響を受けにくいのが特徴です。
 
走行距離が多い家庭やガソリン価格高騰が長期化した場合には、燃料費・税金・メンテナンス費の差が積み上がり、5年間で最大80万円前後の差が生じる可能性もあります。
 
ATTO 3は、長期保有を前提とする場合、家計負担を抑えやすいEVの一例だと言えるでしょう。
 

まとめ

EVは、補助金を前提に考えることで、ガソリン車と現実的に比較できる価格帯になります。
 
また、初期費用だけを見るとガソリン車と近い水準ですが、燃料費や維持費を含めると、5年間で数十万円規模の差が生じる可能性があります。
 
BYDのATTO 3をはじめとした車種などは、長期保有を前提とする場合、家計負担を抑えやすいEVの一例だと言えるでしょう。
 

出典

一般社団法人 次世代自動車振興センター
BYD ATTO3
トヨタ カローラクロス
 
執筆者 : 金田サトシ
FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

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