オーナーから「この賃貸物件は“光熱費込み”の家賃だからお得です」と言われましたが、実際に暮らしてみると他の物件より家賃が『1万円』ほど高いです。光熱費込み物件は、本当に節約になるのでしょうか?
しかし実際には、周辺相場より家賃が高めに設定されているケースも少なくありません。光熱費込み物件は本当に節約につながるのか、その仕組みと注意点を詳しく解説します。
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光熱費込み物件の仕組みと平均的な光熱費
光熱費込み物件とは、家賃の中に電気代・ガス代・水道代などが含まれている賃貸形態です。入居者は個別に光熱費を支払う必要がなく、毎月定額で生活できます。ただし、オーナーは入居者の平均的な使用量を想定し、その分を家賃に上乗せしています。
総務省家計調査によると、2025年の光熱・水道料金の平均は月1万3333円です。この金額が一つの目安になりますが、実際の支出は世帯人数や在宅時間、地域によって大きく異なります。つまり、平均より多く使う人にとっては割安になる可能性があり、逆に少ない人は割高になる構造といえるでしょう。
家賃が1万円高い場合の損得ライン
仮に周辺の同条件物件より家賃が1万円高いとすると、年間で12万円の差になります。この差額を光熱費で回収できるかどうかが、損得の分かれ目になります。一般的な一人暮らしの光熱費は、電気・ガス・水道を合わせて月1万円前後が目安とされています。
もし通常の物件で光熱費が月8000円程度で済む生活スタイルであれば、年間で約9万6000円です。この場合、光熱費込み物件のほうが年間で約2万4000円高くなります。
一方、在宅時間が長く冷暖房を多用する場合などで月1万円以上かかるなら、込み物件のほうが結果的に安くなる可能性もあります。自分の生活スタイルを具体的に想定することが重要です。
光熱費込み物件のメリットと注意点
光熱費込み物件の最大のメリットは、毎月の支出が一定になりやすい点です。光熱費が急騰しても家賃が変わらなければ、家計の見通しが立てやすくなります。また、契約手続きが簡略化されるため、入居時の手間が少ないことも利点です。
一方で、使いすぎに対する意識が薄れやすいというデメリットがあります。定額だからといってエアコンを長時間使用するなど、無駄遣いにつながる恐れもあります。
また、一定の使用量を超えると追加請求が発生する契約内容になっている場合もあるため、契約書の確認は欠かせません。条件をよく理解せずに契約すると、想定外の出費につながる可能性があります。
どんな人に向いているのか
光熱費込み物件が向いているのは、光熱費が高くなりがちな人や、短期入居を予定している人です。例えば在宅ワーク中心の生活や、寒冷地で暖房費がかさむ地域では、定額制の恩恵を受けやすいでしょう。また、数ヶ月単位の滞在であれば、各種契約の手間や初期費用を抑えられる点もメリットになります。
反対に、日中はほとんど自宅にいない人や節約志向が強い人は、通常契約のほうが支出を抑えられる可能性が高いといえます。家賃の差額と自分の想定光熱費を比較し、年間ベースで試算することが失敗しない選択につながります。
光熱費込み物件は生活スタイル次第で損得が分かれる
光熱費込み物件が本当に節約になるかどうかは、家賃の上乗せ額と自分の光熱費使用量によって決まります。
家賃が1万円高い場合、年間12万円分の価値があるかを冷静に計算することが大切です。定額で安心というメリットだけに目を向けず、生活スタイルや契約内容を総合的に判断することで、納得のいく住まい選びができるでしょう。
出典
総務省 家計調査 家計収支編
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
