ママ友に「奨学金借りないなんてお金持ち」と言われビックリ! 娘の大学のために“週5でパート”しているのですが、今は子どもが「自分で奨学金を借りる」のが当たり前なんですか? 利用者の推移も確認

配信日: 2026.02.15
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ママ友に「奨学金借りないなんてお金持ち」と言われビックリ! 娘の大学のために“週5でパート”しているのですが、今は子どもが「自分で奨学金を借りる」のが当たり前なんですか? 利用者の推移も確認
「自分は奨学金の返済で苦労したから、子どもの学費は出してあげたい」と考える人もいるでしょう。昨今では大学に通う学生の、2人に1人が奨学金を受給しており、増加傾向にあります。
 
本記事では、「娘の学費を出しているけれど大変……」とママ友に言ったら、「奨学金借りないなんてお金持ち」と言われたケースを取り上げ、奨学金受給率の推移や、大学の学費がいくらかかるのかなどを解説します。
藤岡豊

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

大学に4年間通うときにかかる費用

現在子育てをしている世帯では、「子どもが大学に行きたい」と言った場合にどれくらいの費用がかかるのだろうと考えている人もいるでしょう。4年制の大学の学費は、国公立か私立か、文系か理系かなどによって異なります。図表1は、文部科学省の調査などからまとめた4年間(医歯系は6年間)にかかる学費等です。
 
図表1

国公立大学 約242~251万円
私立大学(文系) 約410万円
私立大学(理系) 約540万円
私立大学(医歯系)※6年 約2350万円

筆者作成
 
図表1の金額は入学費+授業料+施設設備費で、ほかにも教材費や受験費用、一人暮らしの場合は家賃や食費などの生活費がかかります。すべての費用を親が負担するとなると、多額のお金が必要になるため、簡単に捻出できる家庭は多くはないのではないでしょうか。
 
実家から通うか、一人暮らしをするのかにもよりますが、大学に行くとなると多くのお金が必要になります。子どもがアルバイトをして一部を負担するケースや、奨学金を受給する人もいるのも当然です。「大学に行きたい」と希望する子どもの夢を「お金がないといった理由で諦めさせたくない」と考える親も多いでしょう。
 

奨学金の受給率や利用者の推移

「子どもを大学に通わせたいけれど学費が用意できない」といった家庭では、奨学金を借りるのも選択肢の1つです。奨学金は、返済する必要がない給付型もありますが、採用基準が高いため、多くの人が返済する必要のある貸与型を受給しています。
 
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が発表している「令和4年度学生生活調査結果」によると、奨学金を利用している人の割合や受給率の推移は、図表2のとおりです。
 
図表2

図表2

日本学生支援機構(JASSO) 令和4年度学生生活調査結果
 
一般的な昼間部の大学生の奨学金受給率は55.0%で、2人に1人以上が奨学金制度を利用していることが分かります。奨学金受給率の推移を見ると、全体的に上昇傾向にあり、今後も多くの学生が奨学金制度を利用すると予想されます。
 
奨学金の受給率が上がっている理由では、教育費の高騰や実質賃金の低下による生活苦などが考えられます。ただし、当然ながら貸与型の奨学金を受給した場合、大学の卒業後に返済しなければなりません。
 
奨学金の返済額は利息の有無によって異なりますが、月々約1万5000円~2万5000円で、約15年間支払いが続きます。高収入の企業に就職するのであれば問題はないかもしれませんが、一般的な会社に勤めた場合、長期間の返済が負担になるケースもあるでしょう。
 
しかし、奨学金制度は「お金のせいで大学を諦めたくない」と考える人の力強い味方です。1943年にはじまった日本の奨学金制度ですが、これまで多くの人を助け、これからも夢や希望を抱く若者を支えていくと想像されます。
 

「奨学金借りないなんて金持ち」は本当?

前記のとおり、奨学金は2人に1人は利用していますが、借りないで大学に通わせるのはお金持ちなのでしょうか。
 
大学費用500万円を18年で貯めるケースでシミュレーションします。単純に計算すれば、1年間で約28万円、毎月約2万3000円を貯めればよい計算になります。NISAも活用すれば、効率的に学費を用意できるでしょう。
 
政府統計の家計調査によると、夫婦共働きで子ども1人の世帯収入の平均は、手取りで58万3396円です。すべてのコストを含めた実支出の平均は49万8624円のため、共働きであれば奨学金を借りなくてもよいのかもしれません。
 
とはいえ、これは平均であり、住居費を見ると持ち家も含んでいるため1万9461円とかなり安く、一般的な家賃を支払う場合はかなり厳しいといえるでしょう。
 
なお、当然ですがすべての家庭が共働きをしているわけではありません。奨学金を借りなければ子どもを大学に行かせられない家庭があるのは事実です。また、手元に資金を残しておき、あえて奨学金制度を利用する家庭もあります。
 
つまり、奨学金を借りていないからといって必ずしもお金持ちというわけではないし、借りていても資金に余裕がある家庭もあり、それぞれの家庭の事情はさまざまあるということです。ただし、奨学金を借りるのが当たり前になりつつある昨今、あえて制度を利用する考え方はこれから増えていくのかもしれません。
 

まとめ

大学進学の際、奨学金を借りている人の割合は55.0%で、2人に1人は受給しています。受給率は上がり続けており、今後も奨学金制度を利用して大学に進学する人は多いと予想されます。
 
友人に「奨学金を借りないなんてお金持ち」と言われたら、「学費に関しての価値観が違うんだな」と考えて言い返さないのが無難でしょう。
 

出典

文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移
文部科学省 令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等平均額(定員1人当たり)の調査結果について
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) 令和4年度学生生活調査結果
総務省統計局 家計調査 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表 2025年
 
執筆者 : 藤岡豊
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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