夫が「5万円のダウン」を洗濯機で水洗い!「クリーニングだと高い」とのことですが、長い目で見ると結局“劣化”が早くコスパが悪くないでしょうか?
長く着るためにはメンテナンスが大切ですが、ダウンジャケットは基本的に水洗い不可のものが多く、クリーニングでは3000~6000円かかる場合もあります。
そのため「節約のために自宅で洗いたい」と考える人もいますが、自己流洗濯は羽毛の偏りや保温力の低下につながることがあります。
短期的には節約に見えても、長い目で見ると買い替えにつながり、かえって出費が大きくなることがあります。本記事では、クリーニング代の相場や自宅洗いがコスパ面で不利になりやすい理由、そして失敗しないメンテナンスのコツを紹介します。
FP2級、AFP、簿記3級
目次
「洗濯機でいける?」と思う前に知りたいダウンの構造
「水洗い禁止と書いてあるけれど、自宅なら無料で済むし、試してみようかな」と思う気持ちは理解できます。しかし、ダウンはTシャツやコートと違い、構造的に自宅洗いが失敗しやすい服だという点を押さえる必要があります。
ダウンは、羽毛を均一に膨らませる「キルト構造」で保温性を保っていますが、強い水流を受けると、このキルトの中で羽毛が偏ったり、つぶれたりしてしまいます。見た目は元に戻っても保温力が落ちてしまうことがあり、こうした理由からダウンのメンテナンスは衣類の中でも難易度が高いといえます。
クリーニング代は高い。でも本当に損なのはどっち?
ダウンジャケットのクリーニング代は、ブランド・長さ・ダウン量によって異なりますが、おおむね3000~6000円が相場です。高級ブランドの場合は8000円を超えることもあります。また、ダウンは油汚れや汗が繊維に残りやすく、専用洗剤や乾燥工程が必要なため、通常のコートより高くなりがちです。
「高い」と感じる人が多いのは当然かもしれませんが、だからこそ専門店での仕上がりには明確な価値があります。専門店での水洗いは、ダウンの保温力を回復させる効果もあります。羽毛がしっかり乾燥してふくらみが戻るため、結果的に長く着られるというメリットもあります。
自宅洗いが長期的にコスパ最悪になりやすい理由
自宅洗いは一見すると節約に見えますが、長期的にはコスパが悪くなるケースが少なくありません。その大きな理由として、まず羽毛が偏りやすく、洗濯後に「以前より冷える」と感じるほど保温力が落ちてしまうことがあります。保温性が低下すると、結果的に買い替え時期が早まり、節約したつもりが出費につながりかねません。
さらに、自宅での水洗いは撥水加工が弱まりやすく、雪や雨をはじかなくなることで重さや乾きにくさが目立つようになります。こうした機能性の低下は、使用感を損なうだけでなく、結果的にダウンの寿命を縮める原因にもなります。
短期的には数千円の節約になっても、誤ったメンテナンスを自宅でしてしまうと性能の低下や見た目の劣化につながり、長い目で見ると数万円規模の買い替えにつながる可能性があります。
ブランドによってはダウンジャケットの手入れ方法をWEBサイトで公開しているので、どうしても自宅でメンテナンスしたい場合は、WEBサイトに記載の方法を参考に実施することでリスクを最小化できるでしょう。
ダウンは自宅+プロのハイブリッド手入れが最も合理的
ダウンは高価だからこそ、「いかに長く使うか」が最大のコスパにつながります。クリーニング代は確かに負担ですが、プロの手で適切に洗うことで保温力が戻り、買い替えの時期をしっかり延ばすことができます。一方、軽い汚れやシーズン中の簡単なケアは自宅で十分対応できます。
つまり、もっとも損をしないのは、「すべて自宅で済ませる」か「全部をプロに任せる」かの二択ではなく、両方を状況に応じて使い分けることです。
自分でできる手入れと、プロに任せるべき場面を分けて考えるだけで、5万円のダウンを10年近く着続けることも十分可能になります。長く愛用できる1着に育てることこそ、結果的にもっとも合理的でお財布にも優しい選択だといえるでしょう。
執筆者 : 大林郁哉
FP2級、AFP、簿記3級
