私立校の「寄付金は最低30万円以上」に衝撃! 任意なのにママ友は「5口寄付する」とのこと…わが家は払ってませんが“非常識な家庭”として、娘の不利にならないでしょうか?

配信日: 2026.02.21
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私立校の「寄付金は最低30万円以上」に衝撃! 任意なのにママ友は「5口寄付する」とのこと…わが家は払ってませんが“非常識な家庭”として、娘の不利にならないでしょうか?
私立中学、高校等へ入学する際の書類を見ると、目に飛び込んでくる「寄付金」の文字。入学時の各種納付金は高額なため、出費は少しでも抑えたいものではないでしょうか。
 
寄付金は本当に「任意」? 金額によって入学後の待遇に差はない? 寄付をしている人の最高額水準は? 本記事では、そうした寄付金に関するモヤモヤについて考えます。
掛川夏

2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

「寄付金ゼロ」でも入学後に不利益を被ることはない

私立校の中には、寄付金制度をもつ学校が多く存在します。寄付は「任意」とされていますが、実態としては、「1口○万円・○口以上推奨」といった表記がされているケースも多く、保護者の心理としては「実質的にお願いされているもの」という受け止め方になりがちです。
 
しかし、寄付行為は法的にも制度上も「任意」である以上、寄付をしなかったことで入学後の不利益を受けることは制度上認められていません。進級・成績評価・進学指導・学校生活の扱いなどに影響が出ることはなく、寄付ゼロでも問題ありません。
 
では、実際に寄付をしている家庭の金額感はどの程度なのでしょうか。学校法人側が公表している資料や募金実績を見ると、現実的に最も多い選択は次の3パターンです。
 

・推奨口数どおり寄付する
・最低1口のみ寄付する
・寄付しない(ゼロ)

 
文部科学省の「令和5年度子供の学習費調査」によると、私立中学1年生の平均寄付金支出額は2万1665円と報告されています。ここから、「推奨口数ちょうど」または「1口のみ」の層が多いと思われます。
 
一方、同窓関係者、卒業生保護者、学校への強い支援意識を持つ層の中には50万円、100万円単位の寄付を行う家庭も存在します。
 
さらに、校舎の建て替えや創立〇周年といった記念行事などが目的であれば、通常よりも高額の寄付をと考える家庭もあり、「30万円×5口=150万円」を寄付するケースがあってもおかしくありません。ただし、一般家庭の標準的な水準とは大きく異なりますので、学校との関係が薄い一般家庭が意識する必要はないでしょう。
 
また、「寄付しない」家庭も珍しくありません。特に教育費全体の負担が大きい家庭では、「寄付は見送る」または「1口のみ協力する」という判断は現実的ですし、学校側もそれを前提に制度設計をしています。「寄付ゼロ=非常識」ということはありません。
 

高額レンジは「総額30万円以上推奨」

具体的に、入学時の寄付金額の多い中学校を見てみましょう。「〇円以上」「〇口以上」などと明記している学校(任意かつ推奨であることが前提)を調べてみました。多くの学校は具体的な金額等を公表していないため調査範囲は限定されますが、総額30万円以上を推奨している学校が複数見られました。例えば以下の中学校です。
 

・学習院中等科 1口10万円、3口以上
・駒場東邦中学校 30万円以上
・湘南白百合学園中学校 1口10万円、3口以上
・女子学院中学校 1口10万円、3口以上

 
なお、非公表であっても、入学後の案内などから上記以外で合計30万円以上の寄付金を募っている中学校は複数あるようです。「寄付金30万円以上推奨」は最高額帯にありますが、極端に高額とまでは言えないかもしれません。気になる人は通塾先や関連ウェブサイトなどで確認してみるとよいでしょう。
 

税制優遇制度あり! 確定申告を忘れずに

なお、寄付金には税制優遇制度があります。学校法人への寄付金は、一定条件を満たすと「寄附金控除」の対象になります。確定申告によって所得税や住民税の軽減を受けられる制度で、「税額控除方式」または「所得控除方式」のいずれかが適用されます。
 
例えば、税額控除の場合、(寄付金額−2000円)×40%が所得税額から直接控除される仕組みとなり、実質的な負担額が軽減されます。
 
注意点もあります。すべての寄付が自動的に控除対象になるわけではなく、寄付先が税制優遇対象法人であることを確認しましょう。また、学校側が発行する「寄付金受領証明書」を取得し、確定申告を行うこと、が必要です。
 
なお、入学手続きと同時に一体的に支払う形式の寄付金については、形式上「対価性」があると判断され、控除対象外となるケースもあります。このため、「税控除対象かどうか」は事前に学校の寄付案内ページや募集要項で確認しましょう。
 

まとめ

寄付金は本来、教育環境整備や奨学金、施設整備など学校運営を支える重要な財源です。一方で、家庭側の経済状況は千差万別であり、無理をしてまで拠出するものではありません。
 
寄付金は「義務」ではなく「選択」です。気になる学校の寄付金制度の実態と心理的なプレッシャーを切り分け、家計状況に応じた冷静な判断をすることが、各家庭の長期的な教育資金計画におけるポイントと言えるでしょう。
 

出典

文部科学省 子供の学習費調査
 
執筆者 : 掛川夏
2級ファイナンシャル・プランニング技能士、証券外務員一種

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