タクシーで「チャイルドシートないので」と“乗車拒否”された親子…わが子は3歳ですが「抱っこ乗車」でもダメですか? そもそもタクシーは“シートなし”で問題ないはずですよね?
ところが、3歳の子どもと一緒に乗ろうとしたところ、「チャイルドシートがないので乗車できません」と断られてしまったらどう思いますか?
「タクシーはチャイルドシート不要と聞いているけれど……」「法律上はOKなのでは?」と疑問に思う人もいるのではないでしょうか。
本記事では、チャイルドシートの法律上の扱いと、安全・確実にチャイルドシートがあるタクシーに乗車するポイントについて解説します。
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目次
チャイルドシートは原則「着用義務」がある
まず、日本では6歳未満の子どもを車に乗せる場合、チャイルドシートの使用が原則として義務付けられています。
これは道路交通法で定められているルールで、自家用車だけでなく、友人や知人の車に同乗する場合も対象です。そして、違反すると違反点数1点が加算されます。なお、反則金はありませんが、違反が累積すると免許停止などのリスクにつながります。
そのため、自家用車において「子どもをそのままシートベルトなしで乗せるのはダメ」という認識自体は、基本的には正しいといえるでしょう。普段から自家用車を運転している人ほど、このルールが頭に入っているかもしれません。
ただしタクシーは「着用義務の例外」
一方で、道路交通法施行令では、タクシーなどの旅客運送事業用自動車について、チャイルドシートの着用義務を免除する規定が設けられています。
つまり、法律上は「タクシーにチャイルドシートがなくても違反にはならない」という扱いです。そのため、「タクシーならチャイルドシートがなくても法律的に違反ではない」という認識は間違いではありません。
法律上OKでも乗れないケースもある?
しかし、法律上はOKでも、チャイルドシートがない車両に子ども連れで100%乗車できるのでしょうか?前述の通り、タクシーにはチャイルドシートの着用義務がありませんので、基本的には抱っこなどでの乗車が可能です。
しかし、中には、運転手の判断によって、チャイルドシートが無い車両への赤ちゃん連れでの乗車を断られるケースもあるようです。
タクシーは原則として正当な理由なく運送の引受けを拒否できません。着用義務ではないチャイルドシートがないという理由の乗車拒否は「正当な理由」には該当しないと考えられますが、中にはこういったケースがあるようです。
適切な判断ではありませんが、もしかすると運転手が独断で安全面などを配慮して乗車を拒否したという可能性もあります。
抱っこ乗車は法律上OKでも安全とは言えない
タクシーでは抱っこ乗車も法律上では禁止ではありませんが、安全面を考えると避けたほうが良いと考えられます。例えば、急ブレーキがかかった場合、大人が腕の力だけで子どもを支えるのは難しく、事故時には大きな衝撃が加わります。
「法律的に問題ない」ことと、「安全である」ことは別問題です。特に小さな子どもを守る立場の保護者としては、リスクを理解したうえで判断する必要があるでしょう。
子ども連れでタクシーを使うときの安全・確実な対策
子ども連れでタクシーを利用する場合は、法律上の扱いだけでなく、実際に乗車できるかどうかや安全面も考えておくことが大切です。
事前にチャイルドシート対応のタクシーを調べておけば、当日のトラブルを防ぎやすくなります。
例えば、タクシー会社の中にはチャイルドシートを完備した車両を事前予約制で準備できる場合があります。通常のタクシーにはチャイルドシートがなく、抱っこせざるを得ない場合も少なくありません。
特に乗車距離が長い場合は事前にチャイルドシートがある車両を予約しておけば安心できるでしょう。
料金は会社によって異なりますが、無料でも複数台予約した場合は2台目以降は1000円、500円~3000円のように設定されています。予約する際には、料金面も確認しておきましょう。
まとめ
タクシーは法律上、チャイルドシート着用義務の例外とされています。そのため、基本的には抱っこなどでタクシーに乗車することが可能です。
とはいえ、抱っこ乗車は法律上可能でも、安全面を考えると避けたほうが無難です。子ども連れでタクシーを利用する際は、事前にチャイルドシートがある車両を予約しておくと安心です。
ルールを正しく知り、現実的な対応策を考えておくことが、親子ともに安心して移動するためのポイントといえるでしょう。
出典
警察庁 子供を守るチャイルドシート
e-Gov 法令検索 道路交通法施行令
警視庁 反則行為の種別及び反則金一覧表
警視庁 交通違反の点数一覧表
執筆者 : 三浦大幸
2級ファイナンシャルプランニング技能士/日商簿記3級/第一種衛生管理者/証券外務員/英検2級など
