春から「一人暮らし」の大学生になる娘。仕送りは“月8万円”ですが「普通はもっと多いのに…」と言われました。家計的にギリギリですが、平均はどのくらいでしょうか?
本記事では、東京地区私立大学教職員組合連合や独立行政法人日本学生支援機構の調査結果に基づき、大学生への仕送りの平均額や、下宿生の生活費の内訳を紹介します。仕送り額を決める際に考慮すべきポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
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大学生への仕送り額の平均
東京地区私立大学教職員組合連合の「私立大学新入生の家計負担調査 2024年度」によると、自宅外通学者への1ヶ月の平均仕送り額は8万8500円でした。なお、これは入学直後の出費が落ち着く6月以降の平均額であり、5月の仕送り額は約10万円です。
つまり、大学生への仕送り額は月8万~9万円程度が標準的な水準といえます。そのため、表題のケースにある月8万円の仕送りは、決して少ないとはいえないでしょう。
また、同調査によれば、自宅通学者への仕送り額は、4~12月で合計82万1700円です。これに、受験から入学までの費用を加算すると、入学の年にかかる費用は313万6481円となっています。
大学生(月宿生)の生活費の平均
独立行政法人日本学生支援機構「令和4年度学生生活調査報告」によると、学生寮以外で一人暮らしをする大学生(昼間部)の生活費の支出状況は、図表1のとおりです。
図表1
| 食費 | 2万1867円 |
| 住居費・光熱費 | 3万7950円 |
| 保健衛生費 | 4400円 |
| 娯楽・し好品費 | 1万825円 |
| その他の日常費 | 1万4275円 |
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度学生生活調査報告より筆者作成
ただし、上記はあくまで全国の大学生を対象とした調査結果です。東京や大阪などの大都市圏は物価や家賃相場が高い傾向にあるため、上記のような金額では生活費が不足する可能性もあります。
仕送り額を決める際に考慮すべきポイント
仕送りの適正額は、それぞれの家庭の状況によって大きく異なります。「大学生なら○万円」という一律の正解はないため、家庭や子どもの状況に合わせた金額を見極めることが大切です。
学費の負担
一人暮らしの生活費だけでなく、在学期間中にかかる学費もトータルで考える必要があります。学費は大学や学部によって差が大きいため、卒業までに総額でいくら必要なのかをあらかじめ整理しておきましょう。
一人暮らしをするエリア
一人暮らしをする場所によって、生活コストは大きく変わります。大学へのアクセスの良さや周辺環境の利便性を考慮しつつ、希望する条件の物件がそのエリアでどの程度の家賃相場なのかを、事前にリサーチしておくことが重要です。
家賃の負担を抑えたい場合は、都心部から少し離れたエリアを選んだり、条件をある程度妥協したりすることも考えてください。
自分たちの生活費
現在の家計状況を正確に把握し、無理のない範囲で捻出できる金額を算出しましょう。親側の生活を圧迫し過ぎないよう、自分たちの暮らしと子どもの暮らし、双方のバランスを考えた現実的な仕送り額を設定する必要があります。
家計の許容範囲を考慮して、仕送り額が不足してしまう場合は、奨学金や教育ローンなどを活用するのも選択肢の1つです。
子どものアルバイト収入
仕送りが少な過ぎるのも困りますが、逆に余裕があり過ぎると、子どもがお金の管理を学ぶ機会が損なわれかねません。社会経験の1つとして、子ども自身がアルバイトで必要な資金の一部だけでも稼ぐ経験をさせることは、有効な選択肢です。
ただし、アルバイトをする際は「年収の壁」を考慮する必要があります。制度改正により所得税の壁は178万円へと引き上げられましたが、住民税の課税ラインや社会保険の扶養枠などは別基準で存在します。
親の収入(手取り)にも影響する可能性があるため、子どもがアルバイトで稼ぐ金額には十分注意しましょう。
必要な仕送り額はケースバイケースで異なる
大学生への仕送り額は、8万~9万円程度が標準的です。ただし、家庭によって最適な仕送り額は異なるため、一人暮らしをするエリアや学費、経済状況に合わせた柔軟な設計が必要です。
子どもの社会経験としてのアルバイトや奨学金、教育ローンなども選択肢に入れつつ、無理のない範囲で最適なサポートの形を見つけましょう。なお、子どもがアルバイトをする場合は、「年収の壁」に注意してください。
出典
東京地区私立大学教職員組合連合 私立大学新入生の家計負担調査 2024年度
独立行政法人日本学生支援機構 令和4年度学生生活調査報告
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
