児童手当の拡充で「第3子は月3万円」もらえる! と喜ぶ妻。でも「第1子が15歳」のわが家は“恩恵が少ない”って本当ですか? 大学までの教育費「1000万円」をまかなうことはできるでしょうか?

配信日: 2026.04.17
この記事は約 5 分で読めます。
児童手当の拡充で「第3子は月3万円」もらえる! と喜ぶ妻。でも「第1子が15歳」のわが家は“恩恵が少ない”って本当ですか? 大学までの教育費「1000万円」をまかなうことはできるでしょうか?
児童手当の拡充で第3子加算が月3万円となり、喜んでいる人も多いでしょう。一方で、第1子がすでに中学生や高校生になっている家庭では、「自分たちはどれくらい恩恵を受けられるのか」と気になっている人もいるかもしれません。
 
本記事では、2024年10月から始まった新しい児童手当の仕組みと、第3子への月3万円加算の条件、そして「子ども・子育て支援金」を含めたトータルの損得を詳しく解説します。
高柳政道

FP1級、CFP、DCプランナー2級

第3子は月3万円を受け取れる新しい「児童手当」とは?

2024年10月から、児童手当の制度が大幅に拡充されました。少子化対策として政府が掲げる「こども未来戦略」の一環で、主に4つの点が変更されています。
 
支給対象が中学生以下(15歳年度末まで)から高校生年代(18歳年度末まで)に拡大し、第1子・第2子の高校生には月1万円が新たに支給されるようになりました。また、これまで3歳から小学校修了前の第3子以降に月1万5000円が加算されていた多子加算は、0歳から高校生年代まで全年齢で月3万円に増額されています。
 
所得制限も撤廃されたため、以前は受給できなかった高所得世帯も全額を受け取れるようになっています。支払い回数も年3回から年6回(偶数月)に増え、家計管理の面でも使いやすくなりました。
 
多子加算の対象となる「子どもの数え方」も、新制度では大きく変わっています。旧制度では高校卒業(18歳年度末)までの子どもしか人数に含められませんでしたが、新制度では22歳年度末まで経済的な負担がある子どもも第1子・第2子としてカウントできるようになりました。
 
ただし、22歳年度末までの子ども本人に児童手当が支給されるわけではなく、多子加算の判定上、人数に含められるという扱いです。
 
例えば、20歳の大学生・16歳の高校生・10歳の小学生の3人家族であれば、大学生は児童手当の支給対象ではないものの第1子にカウントできるため、10歳の小学生が第3子として月3万円を受給できます。
 
上の子どもが大学生年代であっても、親が生計費を負担している限り人数に含められるという点は、特に注目しておきたいポイントです。
 

第3子が受け取れる月3万円には落とし穴がある?

3人きょうだいの家庭では、月3万円の加算が適用されるのは、第1子が22歳年度末まで保護者の経済的負担があるとカウントされている間に限られます。第1子が22歳年度末を超えると、第2子が第1子に繰り上がり、第3子だった子どもは第2子扱いとなって月1万円に減額されます。
 
第1子が現在15歳の家庭では、第1子を第1子としてカウントできるのは、大学に進学して経済的負担がある場合でも最長22歳年度末まで、つまり今から約7年間に限られます。仮に第3子が現在0歳だとすると、第3子が7歳になるタイミングで加算の恩恵が失われる計算になります。
 
また、第1子が高校卒業後に就職し、親が生計費を負担しなくなった場合は、22歳未満であっても第1子としてカウントされなくなります。その時点で第2子が第1子扱いとなり、第3子への月3万円の加算も終了します。
 
一方で、第1子が大学や専門学校に進学し、親が学費や生活費を負担している状況であれば、22歳年度末まで第1子としてのカウントを継続できます。ただし、自治体への「監護相当・生計費の負担についての確認書」の提出が必要になります。
 
第1子が比較的幼い家庭と比較すると、第1子が15歳の家庭は第3子の加算適用期間が短く、トータルの受給額が限られる点は否めません。きょうだい間の年齢差が大きいほど恩恵を受けられる期間が短くなるため、自分の家庭の状況をあらかじめ確認しておくとよいでしょう。
 
なお、4人以上の子どもがいる家庭では、第1子が22歳年度末を超えた後も、子どもの人数構成によっては第3子以降に当たる子が引き続き月3万円の対象となる場合があります。
 

「子ども・子育て支援金」を含めてトータルでどのくらい得する?

児童手当の拡充とあわせて、2026年4月から「子ども・子育て支援金」の徴収が始まります。医療保険料に上乗せして徴収される制度で、全世代・全経済主体が負担の対象となります。
 
こども家庭庁の試算では、全医療保険制度の平均で1人あたり月額250円(2026年度)、月額350円(2027年度)、月額450円(2028年度以降)になる見通しです。
 
会社員・公務員で年収600万円の場合は、参考試算で月約1000円、年間では約1万2000円の負担とされています。年収が高いほど負担額も増えるため、自分の年収に応じた試算をしておくとよいでしょう。
 
児童手当の受給総額については、第1子・第2子では0歳から高校卒業まで全期間受け取り続けた場合、誕生月に応じて約234万円~245万円となります。第3子以降は状況によって異なり、第1子が22歳年度末まで経済的負担が続く条件が整えば、最大約648万円~681万円を受け取れます。
 
大学費用については、国公立大学で4年間の授業料だけでも約250万円、私立大学では約400万円超が必要です。幼稚園から大学卒業まで全ての教育費を合算すると、進路によっては1000万円を超えることも珍しくありません。
 
第1子・第2子の受給総額は最大でも約245万円であり、大学進学時に必要となる費用ですら児童手当だけでまかなうのは難しい状況です。児童手当は教育費の「土台」として確実に貯蓄に回しながら、新NISAや学資保険などの資産形成も並行して検討するのがよいでしょう。
 

まとめ

2024年10月から児童手当が拡充され、第3子以降には0歳から高校生年代まで月3万円が支給されるようになりました。3人きょうだいの家庭では、月3万円の加算が適用されるのは、第1子が22歳年度末まで保護者の経済的負担があるとカウントされている間に限られます。
 
第1子が15歳の家庭では加算を受けられる期間が最大約7年となるため、第1子が幼い家庭と比べると総受給額に差が出る点は把握しておきましょう。
 

出典

こども家庭庁 児童手当制度のご案内
こども家庭庁 子ども・子育て支援金制度について
 
執筆者 : 高柳政道
FP1級、CFP、DCプランナー2級

  • line
  • hatebu

【PR】子どもの教育費はいくらかかるの?かんたん30秒でシミュレーション

【PR】 yumobile
FF_お金にまつわる悩み・疑問