片づけの美学⑨ こうすればよかったのか! たまっていく書類の上手な管理方法
配信日: 2017.10.14 更新日: 2019.01.10
郵便物で届いたり、手渡しで受け取ったりと日常的に増えていく書類。大切なモノもあれば、目を通せばいいだけのモノ、また必要かもしれないからと捨てられないモノも。
1枚1枚は薄い紙ですが、たまると整理するのが大変だし、意外と存在感もありますよね。
今回は書類の整理の仕方についてお伝えします。「目指せ!欲しい書類が、1分以内に出てくる環境」です。
Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
みんな困っている、どんどんたまっていく日常的な書類
届いた光熱費の使用量のお知らせや、クレジットカードの明細、お店からのDM。そして子どもたちのお知らせプリントなど毎日さまざまな書類が家に届きます。
放っておくとどんどん積み重なって、見るのが面倒になり、忘れ去られていきますよね。
提出しなければいけない書類が紛れ込んで、探しだすのに大騒ぎすることはないでしょうか。これらの日常的な書類は、持ち込んだ時にきっちり整理することで解決していきましょう。
書類は持ち込んだ時が肝心
書類は持ち込んだその場で、以下の手順でどうするか判断します。
①まずその場で目を通す。
②提出が必要か、保存か、処分かを判断する。
③実行
挙げてみると、ごく当たり前のことのようですが、忙しい・疲れているなどの理由から、邪魔にならない場所に放っている場合も多いはずです。すぐに判断することができない場合は、とても邪魔な場所に仮置きしましょう。私は、飾り棚やキッチンカウンターに置きます。
そうすれば、目障りで早々に判断せざるを得ません。保存する場合は、あちこち分散させると忘れてしまうので、場所を決めてしまいましょう。
分類はシンプルでご家族にあった方法を考えてみましょう。お子さんがいる場合は、「子どもごとに分ける」がおすすめの分類方法です。
分けた書類は時系列に上から重ねていきましょう。バラバラに入れると探すのに時間がかかります。
書類を管理する時のコツ
ポイントは、「必ず使うモノ」と「もしかしたら使うかなというモノ」を混ぜておくことです。そうすると、使うモノを探すために、その場所を定期的にチェックすることになります。「もしかしたら使うかなというモノ」だけを別にしまっておくと、すっかり忘れて使わないままになってしまいがちです。
入れておくのは、A4サイズの小さめのボックスや、厚みのあるファイルなどがおすすめです。私は遊びのチケット、気になるチラシ、割引券、展覧会の広告といった、家族で使う紙類全てを1か所に入れています。ちなみに管理者は私一人です。「誰かが責任を持つ」という事も管理するには大切なことだと思います。
書類のルールを家族で決める
自分のモノは処分できても、家族の書類は処分できませんよね。これも書類がたまる原因です。郵便物やカバンから出した紙類は、持ち主が責任をもって、判断することを家族の約束にしましょう。
不明な書類を「選んでね」と置いておくスペースを作るのもいいと思います。家族のモノであっても、大切な書類かどうかは判断できないということを共通の認識にしていきたいですね。そうすれば、「家族に勝手に捨てられた」というトラブルもなくなるはずです。
届く書類を減らす
処分か保管かを決めることが苦手な方は、光熱費の利用料やクレジットカードの明細など、確認すればよいだけのモノは、オンラインで確認できるようにペーパーレスの契約に変更するのはいかがでしょうか。
通販のカタログも不要であれば、電話一本で断ることができますよ。
まとめ
ついついたまってしまう書類について、持ち込む量を減らす工夫と、持ち込んだ量を管理する工夫をお伝えしました。紙がたまって大変だという方はぜひ取り入れてみてください。
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)