大学生の娘が「100均のビニールケース」を“財布代わり”に使っていてビックリ! 私の頃は「ヴィトン・シャネル」など財布はステータスだったのですが、今は“安くても恥ずかしくない”のでしょうか?
大学生や社会人ともなれば、持ち歩く財布はブランドにこだわらないと恥ずかしい、という意識は薄らいでいるのでしょうか。
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント
「100均財布界隈」を知っていますか
2025年、SNS上で「100均財布界隈」という言葉が流行しました。これは文字通り、100円ショップで売られているような小型のクリアポーチやビニールケースを、普段遣いの財布として活用している人を指します。
マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが2025年に実施した調査によると、まだ少数派ではあるものの、「普段使用している財布」に「チャック付きポリ袋」や「100均ポーチ」と答える人が出てきており、財布に対する意識の変化を感じさせます。
また、同じ調査では「財布は持ち歩かない/現金は直接持ち歩いている」と回答した人が全体の9.5%も存在し、年代別に見ても若者ほど財布を持ち歩かない人の割合が増えていることも分かります(図表1)。
図表1
株式会社クロス・マーケティング 財布に関する調査(2025年)
急激に普及するスマホ決済・キャッシュレス決済の影響が、財布という昔からあるツールの形を変えつつあることがうかがえる調査結果です。
「合理性」を突き詰めた結果の「100均財布界隈」?
筆者が初めて「100均財布界隈」の人を見かけたのは、数年前、沖縄県の離島においてでした。バックパッカー風の外国人観光客で、現金しか使えない公営バスに乗車する時、ビニールポーチから日本円を取り出して乗車していたことをよく覚えています。
見かけた当時は大変驚いたのですが、後からじっくり考えてみると
「複数の国を渡り歩き、複数の国の通貨を所持している人であれば、一時的にしか滞在しない国の通貨を上等な財布に入れて持ち歩くのは面倒だし、危険なことだろう。ほとんどの場合は海外でも使えるクレジットカードで決済するのだろうし、たまにしか使わない現金は、それぞれの国の通貨ごとにビニールポーチなどで小分けにして持ち歩くのが便利なのだろうな」
と思い、一人で納得していました。最近流行している「100均財布界隈」は、この考え方の延長線上にあるのではないかと筆者は考えています。
ビニールポーチやチャック付きポリ袋を財布代わりにする人は、以下のような理由で選択していることが多いようです。
・普段の買い物はほとんどスマホ決済などで「キャッシュレス化」しているため、現金を持ち歩く必要性が少ない。
・お金と一緒にリップクリームなどの小物も入れられるので、ビニールポーチとスマートフォンだけで出掛けられ、荷物が少なくなる。
・財布が大きいと、お店のポイントカードや割引券などを入れられるだけ入れてしまうので、スリム化をしたかった。
これらに共通しているのは、「手荷物を少なくしたい」というシンプルな理由です。スマホが普及し、キャッシュレス決済が当然となった若者の間では、「現金」、特に小銭は「重くてかさばる荷物」に見えるようになってきたのではないでしょうか。
現在はまだ、普通の長財布や二つ折り財布とビニールポーチを、シーンによって使い分けている人が多いようですが、今後、さらにキャッシュレス決済が当たり前になっていけば、財布を持ち歩く人のほうが少数派になっていくかもしれませんね。
まとめ
2025年、ビニールポーチやチャック付きポリ袋を財布代わりにしている人をさす「100均財布界隈」という言葉が、SNS上で流行しました。これは、持ち歩く財布のブランドにこだわりを持たなくなった人が増えたというよりは、「出歩くときは、手荷物を少なくしたい」という気持ちが、若者を中心に増加した結果と言えそうです。
出典
株式会社クロス・マーケティング 財布に関する調査(2025年)
執筆者 : 山田圭佑
FP2級・AFP、国家資格キャリアコンサルタント

