自転車に「青切符」! 自転車に乗る際の注意点は?
交通反則通告制度は、いわゆる「青切符」制度ともいわれ、自動車の交通違反の際に行われている違反処理の方法ですが、これが自転車にも適用されるようになりました。
そこで本記事では、適用された背景や今後どのように変わるのか見ていきます。
田久保誠行政書士事務所代表
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、特定行政書士、認定経営革新等支援機関、宅地建物取引士、2級知的財産管理技能士、著作権相談員
行政書士生活相談センター等の相談員として、相続などの相談業務や会社設立、許認可・補助金申請業務を中心に活動している。「クライアントと同じ目線で一歩先を行く提案」をモットーにしている。
青切符制度の導入背景とその概要は
警察庁の統計によると、自転車が関係する交通事故は年間約7万件規模で、全交通事故の2割程度を占めており、特に都市部では半分近くが自転車の関係する事故となっています。また関係する事故数も自転車の法令違反が多いため減少せず、このため青切符制度を導入した背景があります。
また、制度の概要は16歳以上の自転車運転者が対象で、反則行為については反則金を納付することで刑事手続きに移行しないため前科が付きません。ただし、酒酔い運転や妨害運転などの重大な違反は、刑事手続きで処理されます。
そもそも自転車とは? その自転車に乗る際の基本的なルールは?
自転車とは、法律上、「ペダルまたはハンド・クランク(手で回すペダル)を用い、かつ、人の力により運転する二輪以上の車」となっており、「軽車両」と位置付けられ、自動車と同じ「車両」の一種と定義されています。
そして、その自転車に乗る際にはさまざまなルールがありますが、自転車利用者が守るべき最も基本的な交通ルールとして、下記の「自転車安全利用五則」があります。
1. 車道が原則、左側を通行。 歩道は例外で歩行者優先
2. 交差点では信号と一時停止を守り、安全確認を徹底
3. 夜間はライトを点灯
4. 飲酒運転は禁止
5. ヘルメットを着用(努力義務)
いきなり切符を切られるの? いくら払う必要があるの?
青切符導入後も、基本的には指導警告を優先されます。指導や取り締まりは事故が多い場所や通勤通学・日没の時間帯に重点的に実施されます。また、交通事故の原因となる「悪質・危険な違反」は検挙の対象です。反則金の額ですが、主なものは図表1のとおりです。
図表1
| 違反内容 | 反則金額 |
|---|---|
| スマートフォン・携帯電話の使用 | 1万2000円 |
| 遮断踏切立ち入り | 7000円 |
| 信号無視・速度超過(超過速度時速15km未満) 逆走(右側通行)・歩道通行 |
6000円 |
| 傘差し・イヤホン使用・無灯火 指定場所一時不停止・通行帯違反 |
5000円 |
| 並進 | 3000円 |
(警視庁「自転車を安全・安心に利用するために -自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入- 【自転車ルールブック】」より筆者作成)
上記でも述べている重大な違反は反則行為も対象ではなく、刑事手続きの対象となりますので、違反の種類によって拘禁刑や罰金が科せられます。
これ以外でも、自転車の交通違反を繰り返すと、自転車運転者講習の受講を求められる場合があります。また、自動車や原動機付自転車の運転免許を持つ人が、自転車の運転中に重大な事故を起こしたり、悪質な違反をしたりした場合は、運転免許の停止処分を受ける可能性もあります。
さらに自転車の運転に限りませんが、交通事故時に負傷者の救護や警察への報告を怠ると、救護義務違反や事故不申告として罰則が科される可能性があります。
便利な乗り物だからこそ慎重に
自転車は非常に便利な乗り物で、老若男女を問わず気軽に使えるものです。ただし、「車両」として道路交通法の対象であり、交通ルールを守ることが大前提のため、それを守ることが事故防止になります。
青切符制度が導入されたから交通ルールを守るのではなく、自分自身が被害者にも加害者にもならないようにするために、ルールを守って乗るようにしましょう。
また、事故に遭った場合、被害者になっても加害者になっても、余計な出費が増えることは目に見えています。そのため、交通ルールを守ること=快適な生活を守ることを忘れないようにしましょう。
出典
警察庁交通局 自転車を安全・安心に利用するために -自転車への交通反則通告制度(青切符)の導入- 【自転車ルールブック】
警視庁 自転車の統計データ
警察庁 自転車は車のなかま~自転車はルールを守って安全運転~
執筆者 : 田久保誠
田久保誠行政書士事務所代表
