毎月「5万円」を社会人の娘に仕送りしています。私たちはパート代と年金でなんとか暮らしているのに、援助をやめたいと言うと「冷たい」と責められました…。親なら続けるべきなのでしょうか?
一方で、親世代自身も年金やパート収入で生活している場合、「このまま援助を続けて大丈夫なのか」と不安を感じることもあるでしょう。しかし、援助を減らしたりやめたりしたいと伝えると、「冷たい」と責められて悩む人もいるかもしれません。
本記事では、仕送りの実態や高齢世帯の家計状況を踏まえながら、子どもへの援助をどのように考えるべきか整理します。
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子どもへの仕送りは平均でどれくらい?
厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」によると、仕送りをしている世帯のうち、「子への仕送りのみ」を行っている世帯は約59%となっています。また、同調査によると1世帯あたりの平均仕送り額は9万2000円でした。
この数字を見ると、子どもへの仕送り自体は特別珍しいものではなく、一定数の家庭で行われていることが分かります。もっとも、平均額には高額援助を行っている世帯も含まれるため、「誰もが毎月多額の仕送りをしている」というわけではありません。
また、進学や就職直後、一時的な収入減少など、援助の背景も家庭ごとに異なると考えられます。
高齢夫婦世帯は「余裕がある」とは限らない
一方で、援助する側の高齢世帯にも、家計負担があります。総務省統計局「家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の夫婦のみの無職世帯では、実収入は月25万4395円となっています。
これに対し、消費支出は26万3979円、非消費支出は3万2850円で、毎月約4万2434円の赤字となっています。つまり、平均的には、公的年金などの収入だけでは生活費を賄い切れていない状況が見られます。
そのため、年金とパート収入で生活している世帯が、毎月5万円の仕送りを続ける場合には、家計への影響が大きくなる可能性があります。
「親だから当然」とは一概には言えない
子どもへの援助について、「親なら続けるべき」と感じる人もいるかもしれません。
確かに、病気や失業など、一時的に生活支援が必要なケースもあります。また、親側が納得して援助しているのであれば、ひとつの家族の形とも考えられるでしょう。一方で、親世帯自身の生活が圧迫されている場合には、無理に援助を続けることが将来的な不安につながるケースもあります。
特に高齢期は、医療費や介護費など、今後の支出増加も考慮する必要があります。そのため、「子どもの援助を優先した結果、自分たちの老後資金が不足する」という状況には注意が必要でしょう。また、援助が長期化すると、「毎月もらえること」が前提になり、子ども側が生活を見直すきっかけを失う場合もあります。
援助を見直すなら「段階的」な方法もある
援助を急に打ち切ることに抵抗を感じる場合には、段階的に見直す考え方もあります。
例えば、仕送り額を少しずつ減らしたり、「いつまで援助するか」を話し合ったりする方法です。また、子どもの家計状況を確認し、固定費の見直しや働き方の調整などを一緒に考える方法もあります。
重要なのは、「援助を続けるか・やめるか」の二択だけではなく、親世帯と子ども世帯の双方が無理をしない形を整理することです。特に、親世帯が老後資金を取り崩しながら援助を続けている場合には、今後の生活設計も含めて検討しておきたいところです。
まとめ
厚生労働省の調査によると、子どもへの仕送りを行っている世帯は一定数あり、平均仕送り額は9万2000円となっています。一方で、総務省統計局の家計調査では、65歳以上の夫婦のみの無職世帯は毎月赤字傾向となっており、高齢世帯側にも家計負担があります。
そのため、「親だから援助を続けるべき」と一概には言えず、親世帯の生活維持や老後資金とのバランスも重要になります。家族間で状況を整理しながら、無理のない支援の形を考えていく視点が大切です。
出典
e-Stat政府統計の総合窓口 厚生労働省 2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況 表番号57 仕送りをしている世帯数-1世帯当たり平均仕送り額,仕送り額階級・仕送り先別
総務省統計局 家計調査報告[家計収支編]2025年(令和7年)平均結果の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支<参考4>65歳以上の無職世帯の家計収支(二人以上の世帯・単身世帯) 図1 65歳以上の夫婦のみの無職世帯(夫婦高齢者無職世帯)の家計収支 -2025年-(18ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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