更新日: 2019.01.10 その他暮らし
ファイナンシャルプランナー(FP)が注目するひとり親家庭向け給付奨学金(2)
FPが注目するひとり親家庭向け給付奨学金(1)では、公益財団法人明光教育研究所の給付奨学金と一般財団法人全国母子寡婦福祉団体協議会の夢を応援基金「ひとり親家庭支援奨学金制度」を紹介しました。
今回は遺児を対象とした給付奨学金を紹介します。
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。
ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/
ひとり親家庭向け給付奨学金(2)
<公益財団法人 みちのく未来基金>
応募資格は、東日本大震災でどちらかまたは両方の親を亡くしている子ども(震災当時0歳以上)で、高校を卒業もしくは高等学校卒業程度認定試験に合格し、大学(短大・専門学校)への進学を希望する生徒(ただし、進学時20歳を超えていないこと)です。採用されると、入学金・授業料の全額(年間上限300万円)が給付されます。
<東京海上日動あんしん生命 給付型奨学金制度>
応募資格は、疾病により保護者を失った遺児で、経済的理由により支援を必要とし、高等学校等から大学等への進学希望がある生徒です。
募集人数は50名。採用されると、年間30万円が給付されます。応募期間は、本年度は、2017年6月1日~10月31日です。
<東京海上日動あんしん生命 幼児教育支援制度>
応募資格は、疾病により保護者を失い、経済的理由により支援を必要とする未就学の遺児かつ2012年4月2日~2015年4月1日生まれのお子さまを養育する方です。
募集人数は100名。採用されると、株式会社ベネッセコーポレーションの「こどもちゃれんじ」を、年少~年長期間に1年間~最大3年間、無償で提供してもらえます。今年度の応募期間は、2017年6月1日~10月31日です。
<アフラック小児がん経験者・がん遺児奨学金制度>
応募資格は、小児がんを経験した子どもや親をがんで亡くした子どもです。アフラックの保険契約の有無にかかわらず応募できます。
募集人数は、がん経験者が20名、がん遺児が120名です。採用されると、高校卒業まで月額2万5千円給付されます。応募期間は例年11月1日~翌年2月末です。
給付奨学金の申請を
多くの奨学金は貸与奨学金ですが、この数年、給付奨学金が増えています。条件が合うものがあれば、積極的に申請しましょう。ただし、他の奨学金との併給を制限している奨学金も少なくありません。
また、奨学金受給後、素行や成績等が著しく悪い場合、給付奨学金の返還を求められるケースもあります。募集要項はよくチェックしましょう。
Text:新美昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。