70代の母に「老人ホームの入居権を譲ってほしい」と電話があったそうです。本人は「使わないなら譲ってもいい」と言っていますが、応じても大丈夫なのでしょうか? 詐欺の手口を確認
しかし、このような電話は過去にも多数報告されており、独立行政法人国民生活センター(以下国民生活センター)は詐欺の可能性が高いとして注意を呼びかけています。最初は「人助けになるなら」と思って応じても、その後に高額な金銭を要求されるケースもあります。
この記事では、「老人ホームの入居権を譲ってほしい」という電話の実態や典型的な手口、万が一関わってしまった場合の対処法について分かりやすく解説します。
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目次
「老人ホームの入居権を譲ってほしい」は詐欺を疑うべき理由
結論からいうと、「老人ホームの入居権を譲ってほしい」「名義を貸してほしい」といった電話には応じないほうが安全です。
国民生活センターによると、高齢者を対象に「あなたには老人ホームへ入居できる権利がある」「利用しないなら別の人に譲ってほしい」などと持ち掛ける詐欺が確認されています。実際には存在しない権利や特別な優遇制度を装い、相手を信用させることが目的です。
特に注意したいのは、「譲るだけなら損はない」と思わせる点です。詐欺グループは最初からお金を要求するのではなく、「困っている人を助けてほしい」「迷惑はかけない」と説明して警戒心を下げます。
しかし、老人ホームの入居権を第三者へ自由に譲渡できるケースは一般的ではありません。そもそも見知らぬ相手から突然連絡が来て、権利の譲渡を求められること自体が不自然だと考えるべきでしょう。
「使わないなら譲る」と答えた後に始まる典型的な詐欺の流れ
この詐欺の特徴は、最初の電話だけでは被害が発生しないことです。
国民生活センターに寄せられた相談事例では、「利用する予定がないなら譲ってほしい」と頼まれた高齢者が了承した後、別の業者や管理会社を名乗る人物から連絡が入りました。さらに、「本人確認が必要」「金融庁の調査がある」「取引実績を作らなければならない」などの理由で高額な振り込みを求められています。
例えば、1000万円の振り込みを求められたり、「後で返金するから一時的に支払ってほしい」と説明されたりするケースが報告されています。支払いを断ると、「裁判になる」「警察に相談すると大変なことになる」などと不安をあおる場合もあります。
このように複数人が登場し、それぞれ異なる立場を演じながら話を進めるため、「本当に存在する取引なのではないか」と信じてしまう人も少なくありません。
しかし、最終的な目的は金銭を振り込ませることです。どのような理由を説明されても、お金を要求された時点で詐欺を強く疑う必要があるでしょう。
すでに話を聞いてしまった場合はどう対応すればよい?
もし本人が電話に出てしまったり、「譲ってもいい」と返答してしまったりしても、慌てる必要はありません。
まず重要なのは、それ以上のやり取りをやめることです。相手から再び電話がかかってきても応じず、個人情報や金融機関の情報を伝えないようにしましょう。
また、少しでも不安を感じた場合は、家族に相談することが大切です。高齢者は「迷惑をかけたくない」「自分で解決しなければならない」と考えてしまい、1人で抱え込むことがあります。しかし、詐欺グループはその心理を利用します。
すでにお金の話が出ている場合や、個人情報を伝えてしまった場合は、警察や消費生活センターへ早めに相談しましょう。国民生活センターも、やり取りをしてしまった場合でも絶対にお金を支払わず、周囲や公的機関へ相談するよう呼びかけています。
家族が定期的に連絡を取り、「不審な電話はなかったか」を確認するだけでも被害防止につながるでしょう。
「老人ホームの入居権を譲ってほしい」という電話はきっぱり断ろう
「老人ホームの入居権を譲ってほしい」という電話は、人助けや社会貢献のように見せかけながら、最終的に金銭をだまし取ろうとする詐欺の可能性が高い手口です。国民生活センターも、「あなたは入居権を持っている」「権利を譲ってほしい」「名義を貸してほしい」といった勧誘は詐欺であるとして注意を呼びかけています。
たとえ「使う予定がないから譲っても構わない」と思っても、安易に承諾するのは避けましょう。詐欺の手口では、相手の善意や親切心を利用して信用を得ようとするケースが少なくありません。
高齢の家族がいる場合は、このような手口があることを事前に共有しておくことも大切です。不審な電話があったときは1人で判断せず、家族や警察、消費生活センターへ相談する習慣を持つことで、被害を未然に防ぎやすくなるでしょう。
出典
独立行政法人国民生活センター 高齢者を狙った劇場型勧誘再び!?「老人ホーム入居権」を譲ってほしいという詐欺電話に注意!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

