生活保護を受けている母が「銀行に預けると保護を止められる」と言い、現金「30万円」を自宅で保管しています。節約して貯めたお金でも、生活保護中に貯金してはいけないのでしょうか?

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生活保護を受けている母が「銀行に預けると保護を止められる」と言い、現金「30万円」を自宅で保管しています。節約して貯めたお金でも、生活保護中に貯金してはいけないのでしょうか?
防犯や災害のリスクが指摘されるタンス預金ですが、生活保護受給者の場合は別の問題もあります。
 
今回のケースのように、「銀行に預けると役所に知られてしまう」と考え、自宅で現金を保管しているという人もいるようですが、その判断がかえってトラブルの原因になることもあるかもしれません。
 
節約して貯めた30万円は本当に持っていてはいけないのか、今回は生活保護制度のルールと正しい資産管理の方法を見ていきます。
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生活保護中の貯金は可能なのか

生活保護を受給していると、「貯金をしてはいけないのではないか」「お金を貯めると支給を止められるのではないか」と不安に思う方もいるかもしれません。しかし、生活保護を受給していても貯金をすることは原則として認められています。
 
厚生労働省によれば、「被保護者が、生活費の計画的なやりくりを行うこと、例えば、耐久消費財の買い替えを行うために保護費を計画的に使用する場合等、家計のやりくりの中で一定の金銭を貯えることは容認」としています。
 
そのため、毎月の保護費を少しずつ節約して貯めた「30万円」であれば、それだけで直ちに生活保護が止められることはないでしょう。
 
ただし、注意が必要なのはそのお金の「出どころ」です。アルバイトなどの就労収入や、親族からの仕送り、生命保険の解約返戻金などで得たお金を隠して貯金していた場合は、「収入の申告漏れ」となり不正受給と判断される可能性があります。
 
一方で、毎月支給される保護費の範囲内でやりくりして残ったお金であれば、貯蓄に回しても原則として法的な問題はありません。
 

自宅での現金保管(タンス預金)はリスク大! 資産調査で隠し財産と疑われる可能性も

「銀行に預けるとバレて保護を止められる」という思い込みから、30万円の現金を自宅で保管(タンス預金)するのは一定のリスクがあるといえます。
 
まず、防犯面でのリスク(空き巣や火災、紛失など)が挙げられますが、それ以上に生活保護の制度運用上のリスクが高くなる可能性があります。
 
生活保護受給者は銀行口座や資産状況などを定期的に調査されます。もし自宅に30万円の現金を隠し持っていることが家庭訪問などで発覚した場合、福祉事務所側からは「どこからか未申告の不正な収入を得ているのではないか」と疑われるかもしれません。
 
正当な節約による資金であっても、状況によってはトラブルにつながる可能性があるため注意が必要です。
 

認められる貯金の使途とは?

生活保護受給中の貯金は一律に禁止されているわけではありませんが、どのような目的でも制限なく認められるわけではありません。
 
生活保護制度の本来の目的は、最低限度の生活を保障しつつ、受給者の自立を助長することです。そのため、貯金の目的が自立更生や健全な生活の維持につながるものであるかどうかが重要視されます。
 
一般的に認められやすい貯金の使途としては、次のようなものが挙げられます。


(1)子どもの進学費用や教育費
(2)家電製品や家具が壊れた際の買い替え費用
(3)引っ越しにかかる初期費用や転居費用 など

これらは、日常生活の維持や自立に向けた準備として必要な支出と考えられます。そのため、数百万円以上の資産を保有しているようなケースとは異なり、今回のような30万円程度の貯蓄であれば、制度上直ちに問題となる可能性は低いと考えられます。
 

まとめ

生活保護を受給していても、毎月の保護費をやりくりして貯めた30万円程度の貯金であれば、基本的にはそのまま保有していても問題はないと考えられます。大切なのは、福祉事務所に隠れてお金を貯め込むのではなく、銀行口座などを活用して透明性の高い状態でお金を管理することです。
 
タンス預金は紛失や盗難のリスクがあるだけでなく、資産調査の際に資金の出所や管理状況について確認を求められる場合もあります。そのため、現金を自宅で保管し続けるのではなく、金融機関の口座で適切に管理することを検討するとよいでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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