「家賃4万円・3LDK」の公営団地に“子どもが独立後”も暮らす友人夫婦…ウチは以前「子どもいないなら値上げ」と言われましたが、友人は“前と変わらない”とのこと。人数を誤魔化してるのでしょうか?
公営住宅には、入居後も守るべきルールがあります。本記事では、世帯人数が減少した場合の居住継続の可否や、見落としがちな注意点を解説します。
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目次
子どもの独立後も条件次第で夫婦2人で住み続けられる
公営住宅は、原則として住宅に困窮する低所得者向けの住まいです。では、入居後に子どもが独立して夫婦2人だけになった場合、すぐに退去しなければならないのでしょうか。
入居後に世帯人数が減ったからといって、直ちに退去を求められるわけではありません。夫婦2人になった後も、そのまま住み続けることは可能です。
ただし、これは「これまでと全く同じ条件で住み続けられる」という意味ではありません。子どもの独立によって、世帯の収入区分や家賃算定に影響が生じる場合があります。
扶養が外れることで「収入超過者」になるリスク
公営住宅の家賃は、世帯全員の所得や各種控除を基に算出される「政令月収」によって決まります。子どもが学生などで扶養に入っている期間は扶養控除が適用されるため、政令月収が低く算定されるケースが多いです。
しかし、子どもが就職し扶養から外れると、控除額が減少するため、政令月収が上昇します。その結果、公営住宅の入居基準である収入基準を超えてしまう可能性があります。
収入基準額は一般世帯で月額15万8000円、子育て世帯や高齢者、障害者世帯などの裁量階層で月額21万4000円です。引き続き3年以上入居し、この基準を超えた場合は「収入超過者」として扱われ、家賃の上昇や、住み替え指導をされることがあります。
「収入超過者」になって一定期間たつと、近隣の民間賃貸住宅並みの使用料になる可能性もあるため、公営住宅に住み続けるメリットが低減します。
広い3LDKに少人数で住み続けられる?
もう1つのポイントが、住戸の広さと世帯人数のバランスです。公営住宅は限られた公共資源であるため、多くの自治体では世帯人数に応じた住戸の活用を重視しています。
夫婦2人で3LDKに住んでいる場合、自治体によっては、より適切な広さの住宅への住み替えを勧められる可能性があるでしょう。例えば、都営住宅の場合には住宅変更の要件として「専有面積が56平方メートルを超え、間取りが3DKの住宅の入居者数が2名以下のとき」といった基準が定められています。
もちろん、直ちに強制退去になるわけではありませんが、公営住宅の制度趣旨から見て、広い住戸を少人数で利用し続けることに説明を求められる可能性はあります。
変更手続きを怠っていた場合はどうなる?
4万円の家賃のまま夫婦2人で3LDKに住み続けているのであれば、現在の所得が収入基準内に収まっているか、あるいは自治体の住み替え指導がまだ及んでいない段階であると考えられます。
ただし、世帯人数が減ったことを自治体に報告せず、隠れて住み続けているのであれば話は別です。公営住宅では、世帯員の変更届や毎年の収入申告が義務付けられており、万一不申告や虚偽が発覚した場合には重いペナルティが科されます。
悪質な不申告とみなされると、不正入居や虚偽申告が認定された場合には、不正に免れた家賃相当額の返還を求められたり、自治体によっては加算金が課されたりする可能性があるでしょう。
さらに、これらに応じない場合は自治体から訴訟を起こされ、最終的には強制退去処分へと発展します。
公営住宅は本来、本当に住宅を必要としている子育て世帯や低所得者のためのセーフティネットです。子どもの独立で収入が基準を超えてしまうのであれば、割増家賃を払いながら、あるいは発覚におびえながら暮らすよりも、民間の賃貸住宅への住み替えを検討するのをおすすめします。
変更届けを提出し、基準を満たしていれば住み続けられる
公営住宅では、子どもが独立して夫婦2人になったからといって、直ちに退去を求められるわけではありません。
しかし、扶養控除の減少などによって収入区分が変わり、家賃が上昇したり、収入超過者として扱われたりする可能性があります。また、自治体によっては、世帯人数に応じた住み替えを勧められることもあるでしょう。
また、世帯人数の変更や収入状況を適切に申告しない場合には、不正に軽減された家賃の返還請求や明け渡し請求などの対象となることがあります。公営住宅の制度趣旨を理解し、世帯状況の変化に応じて適切な手続きをしっかりと行いましょう。
出典
東京都住宅供給公社 4-4収入超過者・高額所得者に対する措置
東京都住宅政策本部 都営住宅の住宅変更について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

