運転中のハンズフリー通話なら違反にならないと思っていました。妻に“会話に集中して危ないのでは?”と言われましたが、青切符の対象になることはありますか?

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運転中のハンズフリー通話なら違反にならないと思っていました。妻に“会話に集中して危ないのでは?”と言われましたが、青切符の対象になることはありますか?
運転中にスマートフォンを手に持たず、車のスピーカーやBluetoothでハンズフリー通話をしている人は少なくありません。「手で持っていないから違反ではない」と考えがちですが、完全に安心とは言い切れません。
 
道路交通法で主に禁止されているのは、運転中に携帯電話などを手で持って通話する行為や、画面を注視する行為です。そのため、手で持たないハンズフリー通話そのものは、直ちに携帯電話使用等の違反とされにくい面があります。ただし、通話に気を取られて安全運転を欠けば、別の違反や事故の原因になるおそれがあります。
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道路交通法で問題になりやすいのは「保持」と「画面注視」

交通違反には「赤切符」と「青切符」があります。赤切符は行政処分が6点以上となるような重い違反が対象です。反則金制度は適用外で、刑事手続きにより裁判所へ出頭し「罰金」を納めることになり、前科がつきます。一方、青切符は比較的軽微な違反が対象で、期限内に反則金を納めれば裁判を免れ、前科もつきません。
 
警察庁は、運転中のスマートフォンや携帯電話の使用について、手で保持して通話する行為や、画面を注視する行為を禁止する内容を示しています。携帯電話使用等のうち、保持による違反は普通車で反則金1万8000円、基礎点数3点です。交通の危険を生じさせた場合は、反則金の対象ではなく、より重い罰則や6点の対象になります。
 
事故を起こすなど交通の危険を伴った場合は「赤切符」となります。行政処分が6点以上であり、反則金の適用がないためです。他方、ただ保持していた場合は「青切符」ということになります。
 
ここでいう「保持」とは、スマートフォンなどを手に持って通話することです。赤信号で停止中ではなく、走行中にスマートフォンを持って話す、画面を見ながら操作する、通知を確認する、といった行為は危険です。
 
一方、車載スピーカーやカーナビ連携、Bluetoothイヤホンなどを使い、手でスマートフォンを持たない通話は、携帯電話を手で保持する行為には当たりにくいと考えられます。そのため、単にハンズフリーで話していたことだけで、すぐに青切符になるとは限りません。
 
ただし、通話を始めるためにスマートフォンを手に取って操作したり、画面を見続けたりすれば、違反と判断されるおそれがあります。道路交通法第71条に「画像を注視しないこと」が明記されているためです。ハンズフリーでも、操作の仕方には注意が必要です。
 
令和6年11月1日から自転車の携帯電話使用禁止等に関する改正道路交通法が施行されています。その背景にはスマートフォン使用による交通事故の増加があります。令和3年以降、使用なし時と比べて死亡事故率は3.4倍となっています。
 

ハンズフリーでも注意がそれると事故のリスクは上がる

妻が心配している「会話に集中して危ないのでは」という指摘は、現実的なものです。手で持っていなくても、会話に意識が向きすぎると、前方や周囲への注意が弱くなります。
 
警察庁は、運転中にスマートフォンなどを使用したり、カーナビなどの画面を注視したりすると、周囲の交通状況への注意が不十分になり、重大な交通事故につながり得ると注意を呼びかけています。また、携帯電話使用等による死亡・重傷事故では、前方不注意が9割以上を占めています。
 
ハンズフリー通話は、手が空いている点では安全に見えます。しかし、仕事の話や込み入った相談をしていると、判断が遅れることがあります。前の車の急ブレーキ、歩行者の飛び出し、信号の変化などに気づくのが遅れれば、事故につながります。
 
特に、知らない道、雨の日、夜間、駐車場付近では注意が必要です。このような場面では、短い通話でも負担になります。どうしても通話が必要なら、安全な場所に停車してから話すほうが安心です。
 

条例やイヤホンの使い方で問題になることもある

ハンズフリー通話では、イヤホンやヘッドセットを使う人もいます。この場合、道路交通法の携帯電話使用等とは別に、都道府県の道路交通規則などで問題になることがあります。
 
地域によっては、イヤホンなどで周囲の音が聞こえない状態で運転することを禁止している場合があります。たとえば、救急車のサイレン、踏切の警報音、他の車のクラクションが聞こえにくい状態では、安全運転に支障が出ます。
 
実際に東京都の道路交通規則第8条には、上述の状況でのイヤホン禁止について記載があります。お住まいの地域ではどうなっているのか、確認してみましょう。
 
片耳だけなら必ず安全、骨伝導なら必ず問題ない、と単純にはいえません。音量が大きすぎる、会話に集中しすぎる、周囲の音が聞こえにくい状態であれば、注意を受ける可能性があります。
 
また、ハンズフリー通話中にふらついた運転をした、信号を見落とした、車間距離が詰まりすぎたなどの場合は、安全運転義務違反などを問われる可能性もあります。その場合は普通車で9000円の反則金です。 ハンズフリーは「事故を起こしても責任が軽くなる道具」ではありません。
 

まとめ

運転中のハンズフリー通話は、スマートフォンを手で持って通話する行為とは違い、それだけで直ちに青切符の対象になるとは限りません。ただし、通話のためにスマートフォンを手に持ったり、画面を注視したりすれば、携帯電話使用等の違反になるおそれがあります。
 
また、ハンズフリーでも会話に意識を取られれば、前方不注意や判断の遅れにつながります。イヤホンの使い方によっては、周囲の音が聞こえにくくなり、地域のルールや安全運転上の問題になることもあります。
 
安全に考えるなら、運転中の通話はできるだけ避けるのが無難です。どうしても必要なときは、短く済ませるか、安全な場所に停車してから折り返しましょう。「手で持っていないから大丈夫」と考えるより、「運転に集中できているか」を基準にすることが、自分と家族を守る行動になります。
 

出典

警察庁Webサイト やめよう!運転中のスマートフォン・携帯電話等使用
東京都例規集データベース 東京都道路交通規則
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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