「もしもの時のため」と、親がベッドの下に置いていた「500万円」。長年の湿気で紙幣がカビだらけに…! 劣化してしまったタンス預金は、銀行で交換してもらえないのでしょうか?

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「もしもの時のため」と、親がベッドの下に置いていた「500万円」。長年の湿気で紙幣がカビだらけに…! 劣化してしまったタンス預金は、銀行で交換してもらえないのでしょうか?
親が「もしもの時のため」とベッドの下に置いていた現金500万円が、湿気でカビだらけになっていたら驚くでしょう。タンス預金は通帳に記録が残らず、いざ使おうとしたときに紙幣が劣化していることがあります。
 
結論からいうと、カビや破れがある紙幣でも、日本銀行の基準を満たせば引き換えてもらえる可能性があります。ただし、状態が悪い紙幣を自己流で洗ったり、乾かそうとして破れたりすると、確認が難しくなることがあります。まずは触りすぎず、銀行や日本銀行に相談しましょう。
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カビた紙幣でも状態によっては交換できる

日本銀行は、破れたり燃えたりした銀行券について、表と裏の両面が確認できることを条件に、残っている面積に応じて引換えを行っています。面積が3分の2以上残っていれば全額、5分の2以上3分の2未満なら半額、5分の2未満なら失効という基準です。
 
カビが生えた紙幣でも、紙幣として確認でき、面積や表裏の確認ができれば、引換えの対象になる可能性があります。ただし、カビで紙幣同士がくっついていたり、触ると崩れそうなほど劣化していたりする場合は、扱いに注意が必要です。
 
一般の銀行でも損傷紙幣の相談に応じてくれることがありますが、状態が悪いものは日本銀行での鑑定や引換えになる場合があります。大量の紙幣を持ち込む場合は、事前に金融機関へ連絡しておきましょう。
 
たとえば、日本銀行大阪支店は、銀行券と貨幣の合計が20枚までの場合はインターネット予約を、 20枚を超える場合は電話での事前予約が必要になることを案内しています。
 
大切なのは、無理に剥がしたり洗ったりしないことです。紙幣が破れて面積が分からなくなると、引換え額に影響する可能性があります。湿っている場合も、強い熱で乾かすのは避けましょう。
 

500万円のタンス預金は税務面の確認も必要

劣化した紙幣を交換できるかどうかとは別に、親のタンス預金500万円については、税務面の確認も必要です。親が存命中で、自分のお金として保管していたものなら、基本的には親の財産です。
 
親が亡くなった後に見つかった場合は、相続財産に含める必要があります。現金だから相続税の対象外になるわけではありません。通帳に入っていないタンス預金でも、相続財産として申告が必要になる場合があります。
 
相続税の申告が必要かどうかは、遺産総額が基礎控除を超えるかで判断します。基礎控除は、3000万円+600万円×法定相続人の数です。たとえば相続人が3人なら4800万円です。現金500万円を含めても基礎控除内なら、相続税申告が不要な場合もあります。
 
ただし、ほかに不動産、預金、株式、生命保険などがあれば合計額が基礎控除を超えることがあります。タンス預金だけを別扱いせず、親の財産全体を確認しましょう。
 

タンス預金は防犯・劣化・相続トラブルのリスクがある

タンス預金は、手元に現金がある安心感があります。しかし、長期間保管すると、盗難、火災、水害、カビ、紛失のリスクがあります。今回のようにベッド下で湿気を受けると、紙幣が傷み、いざ使うときに困ることがあります。
 
また、家族が知らない場所に現金を隠していると、本人が亡くなった後に見つからないことがあります。相続手続きが終わった後に現金が見つかると、遺産分割のやり直しや相続税の修正申告が必要になる場合もあります。
 
高齢の親が多額の現金を自宅に置いているなら、防犯面でも心配です。警察庁の令和7年の犯罪情勢資料によると、刑法犯の認知件数は4年連続で増加しており、治安情勢は厳しい状況にあります。
 
特に、空き家を狙った窃盗は令和7年には1万3971件(令和2年以降5年連続での増加)、いわゆるオレオレ詐欺については、令和7年で1万4393件(前年から7641件増加)が認知件数として報告されています。
 
いずれも認知件数であるので、実際にはもっと多くの被害があった可能性があります。大量の現金を手元に置いておくことは、空き巣はもちろん、特殊詐欺にも繋がりやすいでしょう。必要最低限の現金だけ手元に置き、残りは銀行口座で管理するほうが安全です。
 
親が不安で現金を手放したがらない場合は、「全部預けよう」と急に説得するのではなく、生活費数ヶ月分だけ手元に置き、残りは通帳で管理する方法を提案しましょう。家族で保管場所や金額を把握しておくことも大切です。
 

まとめ

湿気でカビたタンス預金でも、紙幣の表裏や面積が確認できれば、日本銀行の基準により引き換えてもらえる可能性があります。3分の2以上残っていれば全額、5分の2以上3分の2未満なら半額、5分の2未満なら失効です。
 
ただし、カビた紙幣を無理に剥がしたり洗ったりすると、状態が悪化することがあります。まずは触りすぎず、銀行や日本銀行に相談しましょう。
 
また、500万円のタンス預金は、親が亡くなっていれば相続財産に含める必要があります。現金だから税金と無関係というわけではありません。タンス預金は劣化や盗難、相続トラブルの原因になりやすいため、必要最小限を除き、金融機関で管理することを検討しましょう。
 

出典

日本銀行 日本銀行が行う損傷現金の引換えについて
日本銀行大阪支店 損傷現金の引換えを希望されるお客様へ
国税庁 財産を相続したとき
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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