居酒屋で『お通しいりません』と断ったら店長と大揉め。注文してない小鉢に600円、法律上払う義務はあるのでしょうか?
では、「いりません」と断ったのに請求された場合は、どう考えればよいのでしょうか。本記事では、お通し代を支払う義務があるケースや、トラブルを避けるための対応について解説します。
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お通し代600円は法律上払う必要がある?
お通し代を払う必要があるかは、店側が事前に説明していたか、店内やメニューに料金を表示していたかなどをもとに判断されます。つまり、お通し代を含む利用条件について、客側が知ったうえで店を利用したといえるかがポイントです。
飲食店では、店が料理や席を提供し、客がその料金を支払う形で利用が成り立っていますます。民法第522条では、契約は当事者の意思表示が合うことで成立するとされているため、お通し代についても、店側が料金を示し、客側がそれを知ったうえで利用したといえるかがポイントです。
例えば、店の入り口やメニューに「お通し代600円を頂戴します」と分かりやすく書かれていた場合、利用者がその条件を認識したうえで入店・着席すれば、お通し代を含む条件に同意したと認められやすくなります。この場合は、食べなかったとしても、支払いを求められる可能性があります。
一方で、表示も説明もないまま小鉢が出された場合は話が変わります。客が有料だと知らないまま受け取っている場合は、支払い義務があるとは言い切れません。お通しは日本の居酒屋でよく見られる仕組みですが、すべての店で同じ金額・同じ扱いではありません。そのため、「居酒屋なら必ず払うもの」と単純には考えないほうがよいでしょう。
お通しを断れるかは事前説明がポイント
お通しを断れるかどうかは、店側が事前に料金や仕組みを伝えていたかが重要です。例えば、入店時に「お通し代が600円かかります」と説明され、そのうえで席に着いた場合は、支払いを拒むのは難しくなります。これは、客が料金を知ったうえで利用したと考えられるためです。
一方、説明がない状態でお通しが運ばれてきたときは、口を付ける前に「これは有料ですか? 有料なら不要です」と伝えましょう。
早い段階で意思を示せば、店側も下げやすくなり、会計時に「食べた・食べていない」でもめる可能性を減らせます。強い言い方をする必要はありませんが、後から請求内容でトラブルにならないよう、不要であることはその場ではっきり伝えることが大切です。
ただし、店によっては「お通し代は席料を兼ねています」と説明される場合があります。席料とは、席を利用することへの料金です。この場合、お通しそのものの代金というより、店を利用する料金として請求されることがあります。納得できないときは、注文前に退店できるか確認するとよいでしょう。
食べてしまった後や会計時にもめたときの対応
問題になりやすいのは、お通しを食べた後に会計で料金に気づいたケースです。料金表示も説明もなかった場合は、「有料だと聞いていない」と伝える余地はあります。ただし、実際に食べているため、完全に支払いを拒めるかは状況によります。
特に、有料だと後から知ったうえで食べ続けた場合は、同意したと見られる可能性があります。例えば、店員に「お通し代600円です」と告げられた後に小鉢を食べた場合は、支払い義務が生じやすくなります。
会計時にもめたときは、感情的に言い争うより、まず表示や説明の有無を確認しましょう。「入店時に説明はありましたか?」「メニューのどこに書かれていますか?」と落ち着いて聞くことが大切です。
店側の説明に納得できない場合でも、その場で強く争ったり、無断で帰ったりするのは避けましょう。どうしても解決しないときは、支払ったうえでレシートを保管し、後日、消費生活センターなどに相談する方法もあります。
お通し代で損をしないために入店時に確認しよう
お通し代は、店が事前に分かりやすく伝えていたか、客がそれを知って利用したかで判断が変わります。入り口やメニューに料金表示があり、説明も受けていた場合は、支払い義務があると考えたほうがよいでしょう。一方で、説明も表示もなく、口を付ける前に断った場合は、支払いを拒める可能性があります。
お通し代で嫌な思いをしないためには、入店時や注文前に確認するのが一番です。「お通しはありますか?」「料金はいくらですか?」「不要にできますか?」と聞くだけで、余計なトラブルを防ぎやすくなります。気持ちよく飲食を楽しむためにも、会計で驚く前に、料金の仕組みを確認しておきましょう。
出典
デジタル庁 e-Gov 法令検索 民法 第五百二十二条(契約の成立と方式)
独立行政法人国民生活センター 全国の消費生活センター等
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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