玄関に「訪問販売は対応料3000円頂戴します」のステッカーを貼る父…先日「業者とトラブルになり危なかった」と母から連絡があったのですが、剥がしたほうがいいですよね? 実際に請求できるんですか?
しかし、実際に業者が訪問してきた際に「3000円を支払ってください」と要求した場合、本当に請求できるのか、そしてトラブルにならないか疑問に思う人もいるでしょう。本記事では、「訪問販売対応料3000円」という表示に法的な効力があるのか、民法や特定商取引法の観点から解説します。
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目次
玄関の「対応料3000円」に法的効力はある?
玄関に「対応料3000円」と記載したステッカーを貼っていても、業者がチャイムを押しただけで、その金銭を法的に請求できるとは限りません。
民法では、第522条に「契約は、契約の内容を示してその締結を申し入れる意思表示に対して相手方が承諾をしたときに成立する」とあるように、契約が成立するためには、原則として当事者双方の意思表示の合致が必要です。
玄関にステッカーを貼る行為は、「チャイムを押した場合は3000円を請求する」という一方的な意思表示と考えられますが、業者がチャイムを押した事実だけで、その条件に「承諾した」と認められるかどうかは別問題です。
そのため、業者に対して3000円の支払いを求めても、法的に認められる可能性は低いと考えられます。
ステッカーには一定の抑止効果が期待できる
法的な強制力は期待しにくいものの、このようなステッカーを貼ること自体に意味がないわけではありません。金銭請求を示す強い文言は、訪問販売業者に対して「この家は勧誘に厳しい姿勢を示している」という印象を与えるため、一定の心理的な抑止効果が期待できます。
ただし、その効果を過信し、実際に訪問してきた業者に対して金銭を要求することで口論に発展するのは避けたほうがよいでしょう。状況によっては、大きなトラブルへと発展する可能性もあります。
家族の安全を優先するのであれば、ステッカーはあくまで抑止目的として活用し、実際の対応は冷静に行うことが重要です。
強引な訪問販売への適切な対応方法
では、実際に訪問販売業者がやってきて勧誘を始めた場合は、どのように対応すればよいのでしょうか。
有効な方法の1つは、ドアを開けずにインターホン越しで「必要ありません」「お断りします」と明確に意思表示することです。
特定商取引に関する法律(特定商取引法)の第17条では、消費者が契約を締結しない意思を示した場合、事業者はその後も勧誘を継続してはならないとされています。
明確に断ったにもかかわらず、長時間居座ったり勧誘を続けたりする場合は、特定商取引法上の問題となる可能性があるのです。その際は、「お断りしていますのでお帰りください」と伝え、必要に応じて消費生活センターなどへの相談を検討しましょう。
金銭を要求するよりも、法律上認められた権利に基づいて対応するほうが、トラブルを避けられます。
「お断りシール」の活用ポイント
玄関先のトラブルを防ぐためには、ステッカーの内容にも工夫が必要です。
「対応料3000円請求」といった刺激の強い表現ではなく、「セールスお断り」「勧誘お断り」「特定商取引法に基づき勧誘をお断りします」などの文言を用いる方法がおすすめです。多くの事業者は、このような明確な意思表示がある住宅への訪問を避ける傾向があります。
ステッカーは、あくまでも勧誘を望まない意思を事前に示すための補助的な手段です。万一チャイムを鳴らされた場合は、インターホン越しに断るという対応と組み合わせることで、より効果的な対策になるでしょう。
玄関での「3000円」の請求はやめ、明確に勧誘を断ろう
玄関に「訪問販売対応料3000円」と記載したステッカーを貼っていても、業者がチャイムを押しただけでは支払いに合意したとはなりにくく、民法上でも金銭を請求できる根拠になるとは考えにくいでしょう。
こうしたステッカーには、一定の心理的な抑止効果が期待できるものの、実際に業者へ金銭を要求することで不要なトラブルにつながる可能性もあります。
訪問販売への対策としては、「セールスお断り」などと意思表示したうえで、勧誘を受けた際にはインターホン越しに明確に断ることが重要です。
また、特定商取引法には再勧誘の禁止規定があるため、断った後も勧誘が続く場合は、その旨を伝えたうえで必要に応じて消費生活センターなどへの相談も検討しましょう。冷静かつ法的な根拠に基づいた対応が、トラブル防止につながります。
出典
e-Gov法令検索 民法
e-Gov法令検索 特定商取引に関する法律
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

