更新日: 2019.01.11 その他暮らし

高値が続いています。そのマンション、買って大丈夫?

執筆者 : 宮﨑真紀子

高値が続いています。そのマンション、買って大丈夫?
東京オリンピックが近づき、あちらこちらで建設ラッシュが続いています。雇用環境が回復して日経平均株価も上昇していますので、実感はともかく、景気が良くなったように見受けられます。
 
その中で、都心部では新築マンションの高値が続いています。タワーマンションを中心に素敵な広告を目にすることが増えました。 今回は、購入前に押さえておきたいライフプランのお話です。
宮﨑真紀子

Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

住宅ローンは、借り過ぎに注意

(株)不動産経済研究所によると、2017年8月の首都圏の新築マンションの一戸当り平均価格は5,794万円 1㎡当り単価は87.1万円(昨年同月はそれぞれ 5,662万円 79.8万円)となったそうです。更に東京都区部に絞れば、一戸当り平均価格が6,947万円になります。7千万円の買い物となれば、かなり慎重になる必要があります。
 
大抵の場合、住宅ローンを利用して購入しますので、5,000万円・6,000万円・7,000万円で返済の比較をしてみます。

借入期間30年間 借入金利は1%でのシミュレーションです。図表で見ると明らかですが、借入金額が1000万円増えると、毎月の返済金額が32,165円増えます。つまり、100万円で毎月の返済額が3,216円増えることになります。
 
「少し予算オーバーだけど、一生に一度の大きな買い物だから、思い切って購入を決めました」「駅から近いので、将来の売却や賃貸の可能性を考えると、値段は高くても利便性を優先しました」という話を聞きますが、くれぐれも毎月の返済額に無理のないような設定にしてください。
 
“物件の価格は上がっている”“低金利の今は購入のチャンス”と聞くと、深く考えずに焦ってしまいますが、住宅ローンの返済は長期に亘ります。今は節約すれば返済できる金額でも、将来のライフプランとも照らし合わせることが大切です。多くの場合、返済期間中に、子どもの教育費のピークとなる時期がやってきます。また、毎月の返済額を減らすためには借入期間を長くする必要があり、その結果、退職時期を過ぎても返済期間が残ることがあります。
 
先の図表では、25年後の元金残高も示しました。例えば、35歳で30年間の住宅ローンを組んだとします。完済は65歳です。ここ最近、退職時期は延長されて65歳までは働くことが出来ますが、60歳で一旦退職し、再雇用となるケースも多いようです。その場合、多くは60歳~65歳の収入は減額されてしまいます。
 
6000万円のローンを返済している場合、毎月20万円近い金額は負担が大きいので、60歳で支給された退職金で残高を完済する場合を想定してみました。元金残高全てを完済することが出来れば、毎月の家計に余裕が出来る筈です。この部分を65歳以降の老後資金に充当すれば、余裕が生まれます。
 

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繰り上げ返済も念頭に入れる

知人のKさんは「今は低金利。住宅ローン控除があるので、10年間は繰り上げ返済はしない」と決めているそうです。将来にわたって判断するのは早計ですが、6000万円を借りた場合、10年後に500万円の繰り上げ返済をした場合の効果について整理してみます。条件は先と同じ、返済期間30年間 借入金利1%です。

【期間短縮型】
  毎月の返済額  変更なし
  残りの返済期間 20年→17年5か月
  減少する利息額 1,024,926円

【返済額変更型】
  毎月の返済額 192,983円→169,902円
  残りの返済期間 変更なし
  減少する利息額 516,538円
 
減少する利息額を考えると期間短縮型が有効です。ですが、10年後の家族の状況から判断して返済額変更型を選択し、差額分は子どもの塾代に充てるといった使い方も出来ます。70歳以上も住宅ローンの返済が続く方も、無理に期間短縮型で繰り上げるのではなく、2つの型を組み合わせて返済しやすい金額を返済していく、という方法が有効な場合もあります。
 
以上のように、住宅ローンを組む時は、5年後10年後・・・30年後のライフプランも併せて考えてください。

*今回のシミュレーションは借入金利を1%に設定しています。参考にしてください。

 
Text:宮﨑 真紀子(みやざき まきこ)
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士