更新日: 2021.04.05 キャッシュレス

みんなはどんなキャッシュレス決済を使ってる?現金払いとのメリット・デメリットの違いとは

みんなはどんなキャッシュレス決済を使ってる?現金払いとのメリット・デメリットの違いとは
2019年10月から実施されている「キャッシュレス・ポイント還元事業」の還元総額は、1日平均で約8億円にも及びます(10月1日~7日のデータ/経済産業省発表)。
 
ただ、筆者は現実の店舗で、買い物客が現金以外の方法で支払っている光景を見かけることは意外と少ないと感じます。実際のところはどうなのでしょうか?
 
そこで、今回はスマートフォンアプリ情報サイト「Appliv(アプリヴ)」によるアンケート結果(※)をもとに、キャッシュレス決済の利用傾向についてまとめてみます。
 
※無作為に選出された20代から70代までの男女1075名が対象。2019年10月11日~18日実施。
横山琢哉

執筆者:横山琢哉(よこやま たくや)

ファイナンシャルプランナー(日本FP協会 AFP認定者)
フリーランスライター

保険を得意ジャンルとするFP・フリーライター。
代理店時代、医療保険不要論に悩まされた結果、1本も保険を売らずに1年で辞めた経験を持つ。
FPとして、中立公正な立場から保険選びをサポートしています。

現金払いは減っているのか?

Applivが実施したアンケートでは、「普段の支払い方法で最も多いものはどれですか? 当てはまるものを選択してください」という質問に対し、「現金」と回答した人の割合は48.4%となっています。
 
一方で、「2019年10月1日の消費税率引き上げを機にキャッシュレス決済を利用しはじめましたか? それ以前から利用していますか?」という質問に対して「利用しはじめた」と回答した人の割合は14.7%です。
 
「以前から利用している」と回答した64.9%と合わせれば、約8割の人がキャッシュレス決済を利用していることになります。
 
また、「増税前(10月1日以前)と増税後(10月1日以降)のキャッシュレス決済の利用頻度で最も合うものを選択してください。」という質問では、「月数回」と回答した人の数が減り、「月1回」以上と回答した人の数がやや増えています。
 
これらのデータから、現金払いが減少傾向にあることがうかがえます。

現金払いとキャッシュレス決済のメリット・デメリットとは?

では、現金払いとキャッシュレス決済のメリットとデメリットを整理してみます。
 
<現金払いのメリット・デメリット>
説明するまでもありませんが、現金は使えないお店がほとんどないというのが大きなメリットです。「現金お断り」というユニークなところもありますが、ごく一部にすぎないので支払いに困ることはほぼないでしょう。
 
しかし、銀行口座から引き出す手間が必要になりますし、手数料がかかることも多いです。キャッシュレスに慣れた人なら、もはや財布が小銭でふくれることに抵抗を感じるのではないでしょうか?
 
<キャッシュレス決済のメリット・デメリット>
クレジットカードやコード決済といったキャッシュレスな支払方法を活用すれば、こうした現金払いのデメリットは解消されます。店頭でもスマートに支払うことができ、1万円札だと少額の買い物で利用しにくいといった心配も無用です。
 
また、ポイント還元が受けられたり、キャンペーンによる特典が利用できたりする点もメリットです。特に政府のポイント還元事業の対象となっているお店で利用する場合は増税分以上の還元を受けられるので、増税の影響をしばらくの間、緩和することができます。
 
なお、消費税率の引き上げを機にキャッシュレス決済を利用し始めたのに、利用をやめてしまった人が一部いることもアンケート結果から分かります。
 
その理由として主に挙げているのは「使った金額が分かりづらい」「お金を使いすぎそうで心配」の2点です。人によっては、キャッシュレスのメリットよりもデメリットが上回ってしまうのかもしれません。

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みんなはどんなキャッシュレス決済を使っている?

アンケートの結果によると、普段利用している最も多い支払い方法として現金(48.4%)の次に回答数が多かったのはクレジットカード(34.0%)です。
 
カード型電子マネーやスマホ決済は意外と少なく、それぞれ6.0%、7.6%(コード型・非接触型の合計)となっています。クレジットカードと比べて電子マネーやコード決済は歴史が浅く、消費者に浸透するまではもう少し時間が必要なのかもしれません。
 
また、「利用したことのあるスマホ決済サービスをすべて選んでください(複数回答)」という質問についてはPayPayが最も多く(37.6%)、次いで楽天ペイ(24.2%)、LINE Pay(23.0%)となっています。
 
PayPayが支持される理由は還元率の高さや大型キャンペーンの実施、素早く決済できる点などのようです。

まとめ

「キャッシュレス・ポイント還元事業」は2020年6月まで続きますし、利用可能な店舗数も増えているので、1日あたりの還元額はさらに多くなるでしょう。
 
ただ、これまで見てきたとおり現金払いのニーズも根強いようです。政府の思惑通りになるにはまだしばらく時間がかかるのかもしれません。
 
出典
経済産業省「キャッシュレス・ポイント還元事業に関する直近の状況について公表しました」
Appliv(アプリヴ)「キャッシュレス決済の利用に関するアンケート調査」
 
執筆者:横山琢哉
ファイナンシャルプランナー(日本FP協会 AFP認定者)
フリーランスライター

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