更新日: 2020.04.25 その他暮らし

新型コロナウイルス感染対策のテレワーク導入の助成金

新型コロナウイルス感染対策のテレワーク導入の助成金
新型コロナウイルスによる経済活動への影響が日に日に大きくなっていく中で「テレワーク」の導入が推奨されています。
 
テレワークの導入については、もともと情報通信技術(ICT)などのインフラや環境がある程度整っている大企業にとっては早期の導入も比較的容易と思われますが、環境が脆弱な中小企業にとっては、新たな設備投資が必要となります。
 
そのようなテレワークに新規で取り組む中小企業事業主を支援する助成金などの主な制度についてご紹介したいと思います。
 
高橋庸夫

執筆者:高橋庸夫(たかはし つねお)

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

テレワークとは?

テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用して時間や場所に制約を受けない柔軟な働き方のことをいいます。語源は、「tele = 離れた場所」と「work = 働く」を合わせた造語とされています。
 
また、テレワークは主に働く場所の違いによって、在宅勤務(自宅)、モバイルワーク(顧客先など)、施設利用(サテライトオフィスなど)の3つに分類されます。
 
今回の新型コロナウイルスに限らず、東日本大震災などをきっかけとして、働き場所に限定されないテレワークの導入が各方面で進んでいます。

働き方改革推進支援助成金

厚生労働省では、働き方改革推進支援助成金「新型コロナウイルス感染症対策のためのテレワークコース」の申請受付を行っています。令和2年2月17日~5月31日の間にテレワークを新規で導入した労働者が1人以上いることが支給要件となります。
 
支給対象となる取り組みとして、テレワーク用通信機器の導入・運用(VPN装置、WEB会議用機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器・ソフトウェア、保守サポート、クラウドサービス、サテライトオフィス利用料など)に要する費用としています。注意点としては、パソコン、タブレット、スマートフォンの購入費用は対象とはなりません。
 
また、他にも就業規則・労使協定などの作成・変更(テレワーク勤務に関する規定の整備)、労務管理担当者への研修、労働者に対する研修・周知・啓発、外部専門家によるコンサルティングに要した費用も対象となります。
 
助成額は、対象経費の合計額の2分の1で100万円が上限となります。申請先は、テレワーク相談センターで申請書を事業実施計画などの必要書類とともに、5月29日の期限までに提出する必要があります。
 
≪問い合わせ先 テレワーク相談センター 0120-91-6479≫

事業継続緊急対策(テレワーク)助成金

公益財団法人東京しごと財団では、東京都内で事業を営んでいる中堅・中小企業などを対象とした事業継続緊急対策(テレワーク)助成金の申請を受け付けています。
 
助成対象事業は、在宅勤務などのテレワークを可能とする情報通信機器などの導入による環境整備となりますが、前述の厚労省の助成金とは違い、パソコン、タブレット、プリンターなどの機器の購入費用も対象となります。
 
ただし、助成対象事業者が支給決定通知を受けた支給決定日以後に新たに取り組む事業(発注、契約などを含む)となり、令和2年6月30日までに取り組みを完了する必要があります。また、助成金の支給額は助成率10/10で上限250万円となります。
 
申請先は、(公財)東京しごと財団で「事業計画書兼支給申請書」や助成対象事業者であることを確認するための書類など多数の提出書類が必要となるため、早期に取り組みを開始することが重要となるでしょう。申請受付期間は5月12日までとなっています。
 
詳細やお問い合わせ先については、(公財)東京しごと財団のホームページでご確認ください。

まとめ

今回ご紹介した2つの助成金は、新型コロナウイルス感染症対策を対象としているため、申請期限も5月までと短くなっています。
 
多くの日本国民が少なからず不安を感じながら日々過ごしている現状況下において、全てに冷静な判断ができない場合も少なからずあるものと思われます。
 
そのようなときだからこそ、さまざまな支援制度などの最新情報を正確に把握し、迅速に活用していくことも必要なのではないでしょうか?
 
(参考)
厚生労働省 「働き方改革推進支援助成金(テレワークコース)」
公益財団法人東京しごと財団 「事業継続緊急対策(テレワーク)助成金」
 
執筆者:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー


 

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