更新日: 2020.05.18 その他暮らし

マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになるって本当?

マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになるって本当?
令和3年3月からマイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになりました。どのようなメリットがあるのかポイントを解説します。
 
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

マイナンバー制度とは?

マイナンバー制度のポイントは、行政を効率化し、国民の利便性を高め、公平・公正な社会を実現する点にあります。マイナンバーは、日本に住民票を有するすべての方(外国人の方も含まれます。)が持つ12桁の番号です。
 
マイナンバーは、社会保障、税、災害対策の分野で活用されます。例えば、日本学生支援機構の奨学金の申込や税金の申告などで利用されています。
 
マイナンバーカードはマイナンバー使用時の本人確認を1枚で行えるようにした顔写真付きのカードのことです。マイナンバーの他に氏名・住所・生年月日・性別が記載されています。
 
初回交付は無料で、有効期限は10年(20歳未満は5年)です。申請はスマートフォン・パソコン・郵送などで行えます。申請から約1ヶ月後、市区町村から「交付通知書」が届きますので、交付通知書記載の必要書類を持参してマイナンバーカードを受け取ります。
 
このカードを持っていれば身分証明に利用できますし、役所に行かなくても全国のコンビニエンスストア等で住民票の写し等が取得可能です。令和3年3月からは健康保険証としても利用できるようになりました。
 
なお、マイナンバーカードを健康保険証として利用するには事前の登録が必要です。登録申込は「マイナポータル」(政府が運営するオンラインサービス)でできます。

健康保険証としてどうやって使う?

カードリーダーを設置している医療機関や薬局の受付で、マイナンバーカードをかざし、カードの顔写真を機器、または職員が目視で確認します。
 
さらに、マイナンバーカードにあるICチップの中の電子証明書により医療保険の資格をオンラインで確認します。ICチップには受信歴や薬剤情報などの個人情報は記録されません。なお、受付窓口で、マイナンバーを取り扱うことはありません。

マイナンバーカードを健康保険証として利用することについてのメリット

厚生労働省のパンフレットに、マイナンバーカードを健康保険証として利用することについて6つのメリットが記されています。要約してお伝えします。

(1)健康保険証としてずっと使える!

マイナンバーカードを使えば、就職や転職、 引っ越ししても保険証の切り替えを待たずに カードで受診できます。なお、従来通り、健康保険証も利用できます。

(2)医療保険の資格確認がスピーディーに!

カードリーダーにかざせば、スムーズに医療保険の資格確認ができ、医療機関や薬局の受付における事務処理の効率化が期待できます。なお、カードリーダーを設置していない医療機関や薬局では保険証が必要となります。

(3)窓口への書類の持参が不要に

オンラインによる医療保険資格の確認により、高齢受給者証や高額療養費の限度額認定証などの書類の持参が不要になります。

(4)健康管理や医療の質が向上!

マイナポータルで、自分の薬剤情報や特定健診情報を確認できるようになります (2021年秋頃予定)。 患者の同意のもと、医師や歯科医師がオンラインで薬剤情報や特定健診情報を、また、薬剤師も薬剤情報を確認できるなど、より多くの情報をもとに診療や服薬管理が可能となります。

(5)医療保険の事務コストの削減!

医療保険の請求誤りや未収金が減少するなど、 保険者等の事務処理のコスト削減につながります。

(6)マイナンバーカードで医療費控除も便利に!

マイナポータルを活用して、ご自身の医療費情報を確認できるようになります(2021年秋頃予定)。 確定申告でも、マイナポータルを通じて医療費情報を取得し、医療機関等の領収書がなくても手続きができるようになります。
 
上記の他、マイナンバーカードには顔写真が付いていますので、現在、悪用されている健康保険証の使いまわしといった不正利用を防止できます。
 
マイナンバーカードの普及は進んでいないようですが、この機会にマイナンバーカードを作成してみてはいかがでしょうか。
 
(引用)厚生労働省「マイナンバーカードが健康保険証として利用できるようになります!」
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー


 

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