子どもが受け取った入園・入学祝い金。どう使うのがベスト?
配信日: 2020.05.31
子どもの将来のためにも、一度ゆっくりお祝い金の使い方について考えてみませんか?
執筆者:柘植輝(つげ ひかる)
行政書士
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。
入園・入学祝い金は子どものもの
子どもの年齢にもよりますが、入園・入学祝い金の多くは、子どもに直接手渡されるのではなく、親に渡されています。
しかし、お祝い金はあくまでも子どものものです。そのため、まず前提としては、子どものために使うということを念頭に置いて考えてください。とはいえ、子どもの要望通りにお祝い金を使うことが必ずしも正しいとは限りません。
お祝い金は、子どもにとって最もためになるように使うことが一番の正解です。
入園・入学祝い金の使い道を考える
実際に、入園・入学祝い金の使い道を考えてみると、多くの選択肢のあることが分かります。そこで、よくある入園・入学祝い金の使い道をいくつか例に挙げてみます。
●学費に充てる
一般的に、私立の学校では入学金や寄付金など毎月の授業料以外にも、多くの学費がかかります。その一部として、いただいたお祝い金を使うという方法もあります。子どもの入園・入学にあたって最も直接的に、かつ、役に立つ使い道です。
●課外活動費に充てる
部活動や塾、習い事など、子どもの行う課外活動は思いのほか費用がかかるものです。内容によっては、道具一式を揃えるのに高額な出費が発生するものもあります。子どもの健全な成長のためにも、課外活動をめいっぱい行えるようにしておきたいところです。
●子どもの口座に貯蓄しておく
学費や課外活動費もまだ余裕があり、取り急ぎ必要な支出もない場合は、子どもの口座を作成し一旦貯蓄しておくとよいでしょう。そうすることで、進学や独り立ちといった場面で、お祝い金を役立てることができます。
●あえて子どもに管理をさせる
子どもの年齢次第では、直接本人にお祝い金の全額、あるいは一部を管理させるというのも悪くないでしょう。子どもは将来、アルバイトや就職により、自分で稼いだお金を自分で管理するようになります。
その予行練習としてお祝い金の管理を任せるのです。いきなり任せるのは不安という場合は、一部だけを管理させたり、使用するときは事前に親に相談するといったルールを定めるのもよいでしょう。
●ジュニアNISAの資金とする
ジュニアNISAとは、未成年者を対象としたNISA(少額投資制度)です(※1)。ジュニアNISAは、0歳から19歳までの間利用でき、親権者などが子どもに代わって運用します。
運用によって得た利益には一定の非課税制度が適用されるため、進学や独り立ちに必要な費用の準備の備えとしてはもちろん、お金や投資に関する教育手段の一つとして利用することもできます。
ただし、子どもが18歳(厳密には3月31日で18歳である年の前年12月31日)になるまでは、払い戻しに制限がかかることや、必ずしも意図した投資結果になるとは限らない点に注意が必要です。
入園・入学祝い金の使い方は家庭によって千差万別
お祝い金の使い方について、すべてのご家庭に共通となる正解はありません。ご家庭の経済状況や教育方針、お子様の希望によって正解となる選択肢が異なるからです。もし、どうするのが正解なのか悩んでしまう場合は、専門とするFPに相談するとよいでしょう。
[出典]※1 金融庁「ジュニアNISAの概要」
執筆者:柘植輝
行政書士