更新日: 2020.06.12 子育て

【相談実例】私立大学を希望する子ども。どれだけお金がかかるのか、家計が不安です

執筆者 : 柘植輝

【相談実例】私立大学を希望する子ども。どれだけお金がかかるのか、家計が不安です
受験を控えた高校生の子どもをもつ家庭にとっての大きな悩みに、私立大学の学費があります。私立大学の学費はいくらくらいなのか、学費が足りなければどうしていけばいいのか。公立大学に進学した場合の学費と比較しながら、一度シミュレーションしてみましょう。
柘植輝

執筆者:柘植輝(つげ ひかる)

行政書士
 
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2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

私立大学にかかる学費

文部科学省の発表した「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」(※1)によれば、平成30年度における私立大学の学費は【表1】のようになっています。
 
【表1】


 
【表1】から分かるように、私立大学に入学する場合は初年度で平均150万円程度必要になります。
 
ただし、これはあくまでも平均であるため、実際には学部や大学によって学費は変化します。特に医学部や薬学部などの場合は、【表1】の倍以上の学費となることも想定されます。

公立大学にかかる学費

文部科学省の実施した「平成30年度学生納付金調査結果」(※2)によれば、全国90の公立大学(昼間部)の学費の平均は、【表2】のようになっています。
 
【表2】


 
公立大学は私立大学と異なり、地域内からの入学か、それとも地域外からの入学かによって学費が大きく異なっています。仮に、地域外からの入学だとしても私立大学の6割程度の学費となります。地域内での入学であればさらに安く、私立大学の半額程度の学費となります。

私立大学と公立大学、どちらに進学するべきなの?

進学する大学について、私立か公立かといった区分のみで決めるのはよくありません。大学は高校以上に各大学の特色が強く出ているからです。大学によって子どもの将来を大きく左右するといっても過言ではありません。
 
学費についても生活費まで含めれば、一人暮らしをしてまで公立大学に進学するよりも、実家から私立大学に通ったほうが安上がりということも充分あり得ます。
 
学費はもちろんですが、特に大学進学については「子どもが進学して何をしたいのか」「どの大学ならそれを叶えることができるのか」などを重点的に考えるべきでしょう。

私立大学に進学させてあげたいが、どうしても学費が出せないときは?

子どもを希望通りの私立大学に進学させてあげたい。
 
しかし、家計の問題でそれが困難、という場合でも諦める必要はありません。日本学生支援機構の奨学金や銀行などの教育ローンを利用することで、私立大学に進学させられるだけの学費を工面することができます。
 
そのほかにも、私立大学には大学独自の奨学金制度や学費の免除制度などがあるため、子どもの努力次第では公立よりも安い学費で進学することも可能です。
 
また、将来子どもが私立大学に進学することを想定し、早めに学資保険などを利用して教育資金を貯めておくと、いざ進学にあたって学費が捻出できないという問題を回避することができます。

工夫次第で私立大学への進学は可能

私立大学への進学は、公立大学への進学に比べて高額な学費が必要なのは事実です。
 
しかし、奨学金や学資ローンを利用したり、子どもが幼いうちから学資保険などを利用して学費を用意しておくことで、負担を軽減しながら私立大学へ進学させることができます。
 
子どもの進学に悩んでいる場合、家計はもちろんですが、子どもの進路希望が叶えられるよう、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。どうしてもうまく考えがまとまらないという場合は、FPに相談して考えていくというのも一つの手段です。
 
[出典]
※1 文部科学省「私立大学等の平成30年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」
※2 文部科学省「平成30年度学生納付金調査結果」
 
執筆者:柘植輝
行政書士


 

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