更新日: 2020.06.12 その他暮らし
コロナ禍で夫の店は経営難、フリーランスの妻は仕事ゼロで離婚危機(2)「感染拡大防止協力金」を申請しよう
バーを経営する夫・ヘアメイクアップアーティストの妻。コロナの影響で売上は激減。それが原因で、夫婦げんかが絶えなくなり、離婚危機に。まずは、国からの援助を受けて急場をしのぐことになりました。
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー、相続診断士
公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
女性のための電話相談『ボイスマルシェ』 https://www.voicemarche.jp/advisers/781
『感染拡大防止協力金』の内容
夫のバーは、4月上旬から感染拡大防止のために休業をしています。3月下旬に、タレントの志村けんさんがなくなってから客足はさらに激減し、4月の頭には、日に数組になりました。もともと、芸能界やマスコミ関係者が多い店で、コロナの影響は大きく出てしまいました。
「協力金」は各都道府県別に違います(※1)。ご相談者さまの夫のバーは都内にあるので、東京都の協力金となりますので、この例でご説明します。
- ✓新型コロナウイルス感染拡大防止のため、施設(店)の使用停止(休業)や営業時間の短縮に全面的に協力をする、中小事業者に対して支給されます。
- ✓支給額は50万円(2事業者以上は100万円)
- ✓緊急事態宣言のすべての期間(令和2年4月7日~令和2年5月25日まで)の夫の店は、4月6日から休業をしていますので、もちろん該当します。次に申請方法を見てみましょう。
『感染拡大防止協力金』申請方法
■受付期間
令和2年4月22日(水曜日)〜同年6月15日(月曜日)まで
■ポータルサイト
東京都感染拡大防止協力金ポータルサイト(※2)
■申請方法
・オンラインまたは郵送で対応しています。
・持参の場合は、お近くの「都税事務所」「支所庁舎内」に設置された“専用ボックス”に「東京都感染拡大防止協力金申請書在中」と明記します(8:30~17:00土日祝日除く)。
■申請に必要な書類
(1)「申請内容入力フォーム」を入手(上記ポータルサイトより、都税事務所/都内市区町村でも入手可能)
(2)「誓約書」(入手方法は(1)同様)
(3)「支払口座振替依頼書」(入手方法は(1)同様)
(4)営業活動を行っていることがわかる書類のコピー
・確定申告書(電子申告の場合は「受付結果(受信通知)」「申告書類送信票(兼送付書)」
・住民税申告書控え
※受領の受付印がないものは無効
(5)営業に必要な許可書等の書類のコピー(業種ごとに異なる)
・飲食店営業許可、酒類販売業免許等
(6)本人確認書類
・運転免許証、パスポート、保険証書等の書類(個人)
・法人の場合は、法人代表の上記確認書類
(7)休業等がわかる書類のコピー
・休業を告知するホームページ、店頭ポスター、チラシ、DM等
・休業する事業所の名称、期間などが明確に書かれているように工夫する
上記を準備し、申請手続きを行います。
専門家の確認が必要です! 費用に注意
この協力金の申請に関しまして、東京都では「専門家の確認」が必要となっています。「専門家の確認」がなくても申請はできますが、書類の不備や確認などで時間がかかる場合があります。
■専門家の費用
専門家には東京都から「一定の費用」が給付されます。作業の手間により、この金額に専門家がプラスアルファの手数料を加算することは認められています。しかし、膨大な料金を請求されるようでしたら、他の専門家と比較検討をしたほうが良いと思います。
■該当する専門家
・東京都内の青色申告会
・税理士
・公認会計士
・中小企業診断士
・行政書士(4月27日に追加)
このご夫妻は、前回の『定額給付金』『持続化給付金』(https://financial-field.com/living/2020/05/28/entry-78230)と併せて、270万円の給付金が支給される予定です。あとは、収束までお互いに励まし合って、夫婦愛を深める努力をすることが重要です。
それでも厳しい状態なら、その他いろいろな融資もありますから、まずは調べてみることも必要です。
(※1)独立行政法人中小企業基盤整備機構「休業協力金(都道府県別)」
(※2)東京都「東京都感染拡大防止協力金のご案内」
執筆者:寺門美和子
ファイナンシャルプランナー、相続診断士