更新日: 2021.05.11 その他暮らし

新型コロナウイルス感染症の影響で退学する前に知っておきたい支援とは?

執筆者 : 上山由紀子

新型コロナウイルス感染症の影響で退学する前に知っておきたい支援とは?
全世界で新型コロナウイルスの感染者、死亡者が多く出ています。厚生労働省の発表によると、緊急事態宣言が全国で解除された5月25日現在の日本のPCR検査陽性者は合計で1万6581例、死亡者数は830名にのぼります。
 
新型コロナウイルスの影響で亡くなった方はもちろん、仕事を無くした方、仕事が減り収入が少なくなった方もおられると思います。
 
収入が減り、生活が苦しくなって子どもが学校に通えなくなる。教育費までお金が回らなくなって子どもを退学させるしかない、というようなことのないように、今は情報をしっかりとつかむことが大切です。
 
今回は、教育費に対する支援についてお伝えします。
 
上山由紀子

執筆者:上山由紀子(うえやま ゆきこ)

1級ファイナンシャルプランニング技能士 CFP®認定者

1級ファイナンシャルプランニング技能士 CFP®認定者 鹿児島県出身 現在は宮崎県に在住 独立系ファイナンシャル・プランナーです。
 
企業理念は「地域密着型、宮崎の人の役にたつ活動を行い、宮崎の人を支援すること」 着物も着れるFPです。
 

家計急変で退学、その前に?

もしあなたの家計が急変し、「子どもが学校に通えない、退学させるしかない」と思っても、何か手立てはないか、子どもの将来のために考えてみてください。
 
ここではいくつか考え得る手立てをご紹介します。
 

1.子どもの通っている学校に相談する

学校に独自の支援策があるかも?(※1)
 
一例をあげると、早稲田大学が学生1人あたり10万円の給付を行うとしています。福岡女子大学は、オンライン授業の実施でかかる学生への負担の一部助成として、全学生に対して一律3万円の給付を検討しています。
 

2.日本学生支援機構の給付奨学金を調べてみる

新型コロナウイルスの影響で家計が急変した場合は、「震災、火災、風水害等に被災した場合」に類する取り扱いで支援をするとしています(※2)。このときに必要な書類があります。
 
1.事由発生に関する証明書類
「新型コロナウイルス感染症に係る影響による収入減少があった者等を支援対象として、国及び地方公共団体が実施する公的支援の受給証明書」、または「これに類するものと認められる公的証明書」
 
では、公的支援の証明書の例をあげておきます。いずれもコピーを提出します。
 
・緊急小口資金の貸付け→借用書
・新型コロナウイルス感染症特別貸付→借用証書
・小学校休業等対応支援金→支給決定通知書
・国税の納付猶予→納税の猶予許可通知書(申込書の写し等は求める場合があります)
 
上記は一例であり、他にも、特に事業主向けの公的支援に、いくつか有効な証明書となるものがありますので、詳しくは下記のURLより、日本学生支援機構のHPを参照してください。
 
2.家計急変後の収入に関する書類
・「事由発生後の所得を証明する書類(給与明細等)」
・「進学資金シミュレーターの『給付奨学金シミュレーション(保護者の方向け)』を実施した結果の写し(コピー)」
 
詳しくは在学している学校に申込みの相談をしてみてください。
 

3.日本学生支援機構の貸与型奨学金を調べてみる

貸与型奨学金は、第一種(無利子)奨学金と第二種(有利子)奨学金の2種類があり、通常は前年度の収入金額により審査されますが、新型コロナウイルスを含む災害などの影響で家計が急変した場合には、家計急変後の収入見込みにより審査されます(※3)。
 

4.生活福祉資金貸付金(教育支援資金)

「低所得世帯を対象として、大学等に修学するために必要な経費について、無利子・月6.5万円以内(大学の場合)」で貸し付けが受けられる制度となります(※4)。
 

5.母子父子寡婦福祉貸付金(就学支度資金・修学資金)

母子・父子・寡婦家庭の方を対象として、以下の貸し付けが受けられます(※4)。
 
(1)「就学するために必要な受験料、被服費等に必要な資金に充てる資金として、無利子・59万円以内(私立大学の場合)」
(2)「大学等に就学するための授業料、書籍代、交通費、生活費等に必要な資金に充てる資金として、無利子・月14.6万円以内(大学で自宅外通学の場合)」
 

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まとめ

新型コロナウイルスの影響で親の経済的な事情により、大学などを退学しなくてはならない子どもたちがいるとしたら、とても悲しいことです。将来の日本を背負っていく若者たちが、経済的な理由で勉学をあきらめることのないよう、日本全体で支えなければいけないと思います。
 
また、学生自身も情報をキャッチしていくことが必要です。政府も新型コロナウイルスで影響を受けた方たちのために支援策を打ち出しています。
 
今回示したものはごく一部にすぎません。日々情報は変わります。しっかりとアンテナをたてて最新の情報を確認するようにしてください。
 
出典
(※1)早稲田大学:総額5億円の学生緊急支援について
公立大学法人福岡女子大学 福岡女子大学における新型コロナウイルス感染症拡大に関する学生支援について(第34報)
(※2)独立行政法人日本学生支援機構 新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けて家計が急変した方への支援
独立行政法人日本学生支援機構 新型コロナウイルス感染症による家計急変「事由発生に関する証明書類」に関するQ&A【令和3年4月1日版】
(※3)独立行政法人日本学生支援機構 緊急採用・応急採用
(※4)文部科学省 新型コロナウイルス感染症に係る影響を受けた学生等に対する経済的支援等について(依頼)

執筆者:上山由紀子
1級ファイナンシャルプランニング技能士 CFP®認定者