更新日: 2019.01.10 家具・片付け
片づけの美学⑮ 2018年から始める気楽にスッキリした暮らし
掃除だけではなく、モノの整理も年末や年度末などの区切りの時に一気にするのではなく、コツコツとやってみませんか?
今までと違う習慣を、新年から始めてみてはいかがでしょう。
Text:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
今年から始める!「少しずつ片づける習慣」
まとめてたくさんの場所を片づけるには、強い意気込みと体力そして時間が必要になります。あまりの大変さに、しばらく片づけなんてごめんだわという気持ちになることも。まとめて片づけるのは本当に大変なので、少しずつ進めていく習慣をつけましょう。できれば、毎日少しの時間だけ片づけるというのが、習慣にしやすく、取り入れやすいと思います。
例えば、1曲音楽を掛け、「曲が終わるまでに〇〇をする!」という目標を決めてみたり。私は、「テレビCMの間に洗濯を畳めるか」とか、「夫が帰ってくるまでにキッチンを片づけられるか」などを、自分のなかでゲームのようにして短時間でパパッとする癖づけをしています。
一気に片づけるとよくない本当の理由
気持ち・体力・時間がかかること以外に、一気に片づけることをおすすめしない理由があります。それは、なにを処分して、なにをどこにしまったか、情報が多すぎて、自分で覚えきれなくなってしまうからです。
きっと見た目はスッキリして、片づけをした!という満足感でいっぱいになると思います。
ですが、いざモノを使おうと思うと、見つけられない。処分したかどうか思い出せない。これでは、困ってしまいますよね。これが一気に片づけることをおすすめできない本当の理由です。ぜひ、少しずつお片づけを進めていきましょう。
今年から始める!「モノを安易に買わない決心」
年明けは福袋が売り出されたり、バーゲンセールが始まったりと、モノを買いやすくなるタイミングですね。福袋のお得さを知るとつい手が伸びてしまいますが、福袋の中身はあなたにぴったりのモノが入っているでしょうか。たくさん入っているお洋服の中で、本当に着られそうなモノは1枚か2枚ではありませんか。
あとは、「好みじゃない」とか、「こんな色は着られない」といった感じで、活用できないことが多いです。3万円分の洋服が1万円で買えると思うと、こんなお得な買い物はない!という気がしますが、実際は使えるモノがその中の1枚・2枚では、定価で購入した時と変わらない価値になってしまっていまいます。得したつもりが、実はそうでもないこともあります。本当に必要なモノかどうかを見極められる目を養いたいですね。
今年から始める!「毎日続けられる気楽な習慣をつくる」
私たちの生活を俯瞰してみると、それぞれのおうちが雑然とする原因が見えてきます。例えば、帰宅後に洋服を脱ぎっぱなしにしている方。ポストやかばんから出した紙類・書類をそのまま机に積み上げていく方。キッチンの片づけが面倒でそのままにしてしまう方。子どもが学校の道具をそのままにして遊びに行ってしまうと嘆いている方など。原因は1つだけのこともあるし、複数が重なることもあると思います。
解決方法はとても単純です。その原因を一つずつ、つぶしていけばよいのです。きっと、面倒に思える作業や気持ちがあるから、片づけないのです。簡単に済ませるシステムを作ることが1番大切です。どうして自分、または家族はその作業を面倒に感じるのか、どうすれば1回の行動や作業で済ませられるかということを検証して、位置を変えたり、新たに場所を設けたりしてみてください。
少しの作業で気持ちのよい場所に変えることを知れば、きっと続けることができると思います。
まとめ
スッキリと整った空間は使いたいモノをさっと取り出せて、家事が楽になります。探し物をして、時間を使うこともありません。そして何よりとても気持ちがよいものです。今よりも前向きで活動的な気持ちになるかもしれません。
新しい年、お片づけに注目して、暮らしの質を高めてみませんか。
Text:奥野 愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表、 整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)