更新日: 2021.03.04 家具・片付け

片づけの美学93 賞味期限切れがないキッチンのムダなし収納術

執筆者 : 奥野愉加子

片づけの美学93 賞味期限切れがないキッチンのムダなし収納術
食料品を食べずに捨ててしまうことほどムダなことはありません。原因は、「賞味期限切れや腐らせてしまった」というのが主たるものです。他にも口に合わないという理由があるかもしれません。
 
食料品をムダにすることは、お金のムダ使いはもちろんのこと、環境的にも問題があることです。ムダを産まないためには、最適なキッチン収納が欠かせません。
 
今回は、ムダのない食品サイクルを作るための方法をご紹介します。
奥野愉加子

執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)

美学のある暮らし 代表

整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。

<美学のある暮らし>

https://www.bigakurashi.jp

収納の最大量を使わない

キッチンに大容量の収納場所がある場合が多くなりました。大きな冷蔵庫、食品庫やパントリーなど。ただ、上手に使いこなせず、悩んでいる方が多いのも事実。大きすぎる収納は、使いこなすのがとても難しいです。
 
収納がスカスカだともったいなく感じるので、食品や日用品をいろいろと詰め込んでしまいがちですが、無計画にモノを入れていくと、使い忘れが発生するのは当然です。
 
冷蔵庫や収納の容量がたくさんあるからといって、最大量まで入れるのはやめておきましょう。持つ量は、ライフスタイルに合わせて決めていきます。

・家族の人数
・食事を作る回数
・食事の傾向(レトルトなど簡単調理、手の込んだ手作り料理)

以上を考慮し、できるだけ少ない量を持つことで、賞味期限切れを防ぎましょう。
 

食品はトレーで小分けする

食品はトレーなどで小分けにして収納・管理するのが効率的です。食品庫・パントリーは、食事傾向に合った6種類ほどに食品を分類します。
 
それぞれをトレー1つに入れて収納する方法がおすすめです。
 
例えば、(1)飲み物、(2)缶詰、(3)麺類、(4)即席調理・スープ・レトルト、(5)乾物、(6)朝食セットなどに食品を分けます。必ず6種類というわけではないので、ご家庭に合う数に分けてください。
 
そして、収納場所のサイズに合ったトレーを用意します。食品は列に並べるようにして入れます。買ってきたものは後ろや右に入れるようにして、使うのは前や左にあるものを優先していきます。
 
このルールを守ると、常に手前や片側に一番古い食品が出てくるようになります。ルールを決めて使うと、「使ってみたいな」と思って買ってきた普段使わない食品も忘れずに使うことができます。
 
冷蔵庫もトレーでの分類がおすすめです。(1)使う前の食材、(2)封を開けた食材、(3)朝食で使う食材、(4)常備菜や残り物、などのように、トレーに入れて管理してみてはいかがでしょう。ドアを開けている時間も減らせるので、節電にもなります。
 

便利社会にストックは不要

トレー1つに入れられる食材は数が限られます。トレーの大きさにもよりますが、10個程度でしょう。これまでたくさんのストックを持っていた場合には少なく感じるかもしれません。今は実店舗・ネットショッピングなど選択肢が多く、買い物はとても便利です。
 
特売などでいつもより10円安く買えたとしても、200円の商品を使わずに賞味期限切れでムダに捨てることになったら、とても損ですよね。お店を自分の家の食品庫だと思って生活しても不便は少ないと思います。
 

ラベルで見つけやすく

トレーにはラベルを貼り、中身が分かるようにしましょう。ラベルがあると、他の家族にも場所が分かるので、普段キッチンに立たない人でも飲み物やレトルト品などを見つけやすくなります。家族の負担を分担できるので、ラベルはぜひ活用してみてください。
 

よい循環で使い続ける

賞味期限切れを出さないためにも、食品をよい循環で回転させることが大切です。買ってきて、使うまでの時間が長すぎると存在を忘れてしまい、賞味期限内に使えないということが起こります。
 
保管できる期間が長い食材でも、できるだけ早く使ってあげようという心づもりが食材にも喜ばれるのではないでしょうか。
 
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表
 

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