片づけの美学66 外出自粛は、家をきれいにするビッグチャンス?
配信日: 2020.03.28
そんなうつうつとした状況ですが、家をきれいに片づけることで、「外出しなくても、意義のある1日を過ごせた」と前向きな気持ちを持てたら、素敵ではありませんか?
執筆者:奥野愉加子(おくの ゆかこ)
美学のある暮らし 代表
整理収納アドバイザー認定講師。(photo:キャラバンサライ)
奈良生まれ。大学では生活環境学部にて建築やインテリアを学び、英国インターンや建築設計会社勤務を経て、2011年より愛知県で結婚生活をスタート。長男出産後、夫の赴任で2年間のドイツ生活を経験。帰国後の現在は建築家デザインの家で暮らす、5歳と2歳の男児の母。子育てがひと段落したら、建築や暮らしに関連するような仕事をしたいと考え、「一般社団法人ハウスキーピング協会」の整理収納アドバイザーの資格を取得。認定講師として資格取得のための講座を定期的に主催している。
<美学のある暮らし>
目次
外出自粛で家族がそろうのは、実は片づけに最適
自宅の片づけが進まない原因の1つに、モノの持ち主の不在があげられます。持ち主がいないと、「必要」か「不必要」という大切なジャッジができません。片づけは不要なモノを決めないと、全然はかどらないのです。
その点に着目すると、外出自粛で家族がそろうのは、片づけの絶好のチャンスです。持ち主がいるのですから、すぐに「これどうする?」と聞くことができますよね。
作戦は、目的と日時を決めて一致団結がおすすめ
片づけにはやる気と勢いが大切です。片づけをしたい人はもちろんやる気がありますよね。難しいのは、片づけに前向きではない家族をやる気にさせることです。乗り気ではない家族に動いてもらうには、いくつか作戦が必要です。
作戦は、2つ。
1つ目の作戦は、片づけに目的を作ることです。例えば「来月、久しぶりにホームパーティーをする」とか、「部屋が片づいたら、新しい家具を買おう」など、ワクワクする楽しい目的があると、自然とやる気が出るのではないでしょうか。
「来月までに片づかなければ、全部捨てるよ」などの、厳しい目的は楽しくないですし、効果もあまり期待できないのでお控えください。
2つ目の作戦は、短時間の片づけ作業にすることです。片づけ作業は、捨てる・使うなど決断することが多くて、動きの割にとても疲れる作業です。長時間片づけると、どっと疲れが出てしまうこともあります。
一度の作業は、2~3時間くらいにして、回数をたくさん取るのが理想的です。自宅にいることが多い時期ですから、家族全員で、日時・開始時刻を決めて「さぁやるぞ!」とスタートしてみてください。
それぞれが気になっている場所を同時に片づけようと決めておけば、短時間でも大きな成果が期待できるはずです。
家族そろって片づけるメリット(1) 決断がしやすい
自分だけでは、「もったいない」「捨てられない」と逃げてしまう場面でも、他の家族がポイポイ捨てているのを見れば、自然と決断がしやすくなるという効果が期待できます。
家族そろって片づけるメリット(2) 作業量が増えるので、一度でかなりスッキリする
例えば4人家族が、2時間の片づけ作業をしたとします。全員で8時間分の片づけ作業をしたことになります。
1人では少ししか変化しないかもしれませんが、4人分だと見た目でもスッキリしたなと実感できるはずです。出したゴミの量を比べてみるのも面白そうですね。
家族そろって片づけるメリット(3) 不用品処分が一度にできる
不要品をゴミとして出す時、燃えるゴミ・不燃ゴミなどに分別すると、それぞれがこぢんまりした量になることがあると思います。専用のゴミ袋がある場合など、まだ袋に余裕があるから、いっぱいになってからゴミ回収に出そうと思って、そのまま長らく放置になってしまう場合も。
家族全員で片づけ作業をすれば、ゴミの量もそれなりになり、ゴミがいっぱいになるまでため込むという事態は回避できるのではないでしょうか。燃えるゴミなど、一度に10近い袋になり、壮観かもしれませんよ。
家族で協力ができるチャンス
家庭によっては、普段の休みに家族がそろわないことも多いと思います。こんなタイミングはそうないと前向きに片づけで利用してもらい、スッキリわが家を手に入れてください。
執筆者:奥野愉加子
美学のある暮らし 代表