最終更新日:2019.01.10 公開日:2018.04.28
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マイホームを担保にお金を借りる方法の1つ 『リバースモーゲージ』について

マイホームを現金に換える方法として、「マイホームを売却する」「マイホームを担保にお金を借りる」「マイホームを他人に賃貸する」の3つの方法があります。
 
今回は、「マイホームを担保にお金を借りる」方法の1つとして、リバースモーゲージを解説します。
 

リバースモーゲージの仕組み

リバースモーゲージは、自己所有の自宅(土地付き一戸建て住宅。一部マンションも)を担保に金融機関等からお金を借り入れ、契約者が亡くなったあとに相続人が自宅を売却等して返済する仕組みです。
 
リバースモーゲージの1番のメリットは、自宅に住み続けながらお金の工面ができる点にあります。
 
借り入れたお金の使い道は、投資目的や事業目的以外であれば原則自由です。
 
例えば、老後の生活資金の補てんに充てたり、リフォーム資金として利用したり、海外旅行やレジャー資金に利用したり、高齢者向け住宅の入居資金など、さまざまな目的に活用できます。
 
利用できるのは、55歳以上などのシニア、公的年金等の安定した収入のある人、契約時に判断能力のある人などです。本人が認知症になって判断能力を失ったら、契約できる資格を失うので注意しましょう。
 
配偶者が後見人として契約することはできません。
 
借入れ方法は、「一括」「毎年1回一定額」「必要に応じて随時」など金融機関により異なります。返済方法は、「利息のみ毎月返済」「死亡後元利一括返済」など、こちらもさまざまです。
 
金利は変動金利です。将来の金利上昇を考えた場合、「利息のみ毎月返済」のほうが安心です。利用にあたっては、通常、推定相続人の承諾が必要です。
 
借入限度額は、通常、土地の担保評価額の40~70%の範囲で設定されます。担保評価額は一般的に土地の時価の70%程度です。したがって、例えば土地の時価が4000万円だとすると、担保評価額は2800万円となりますので、借入限度額は1120万~1960万円の範囲内となります。
 
このように最大でも土地の時価の半分程度しか借り入れができません。リバースモーゲージは、地価が高い首都圏等以外は活用しづらいといえます。利用にあったては、借入額は慎重に検討しましょう。
 

リバースモーゲージの3大リスク

リバースモーゲージには「長生きリスク」「不動産価格下落リスク」「金利上昇リスク」といった3大リスクがあります。
 
例えば、不動産価格の下落により担保評価額が減少した場合など、借入限度額の減額が行われる場合があります。この結果、借入残高が借入限度額を上回る場合には、超過額の一括返済が求められます。
 
担保不動産の売却代金等が借入金全額の返済に不足する場合、代物弁済(金銭の代わりに自宅を給付して債務を消滅させる方法)ができれば、相続人に不足分は請求されません。代物弁済できるタイプが安心です。
 

社会福祉協議会の不動産担保型生活資金

各都道府県社会福祉協議会にも、リバースモーゲージと同様の仕組みがあります。不動産担保型生活資金といいます。
 
金融機関のリバースモーゲージと異なり、利用できるのは世帯の構成員が原則65歳以上で、市区町村民税非課税または均等割課税程度の低所得世帯に限定されています。
 
貸付限度額は、居住用不動産(土地)の評価額の70%(評価額は概ね1500万円以上とします)、1月あたり30万円以内の額を3カ月分ごとにまとめて借りる、利率は年利3%または、毎年4月1日時点の長期プライムレートのいずれか低い利率などです。
 

高齢者向け返済特例制度(リフォーム融資)

満 60 歳以上の人が、自宅のバリアフリー工事・耐震改修工事等を行うために、自宅を担保に住宅金融支援機構のリフォーム融資(高齢者向け返済特例制度)を利用する方法があります。
 
高齢者住宅財団が保証することにより、毎月の返済を利息のみと低く抑えられます。
 
借入限度額は1000万円で、全期間固定金利である点が特長です。元金の返済は相続人による一括返済、あるいは自宅の売却により行います。これも一種のリバースモーゲージといえます。
 
Text:新美 昌也(にいみ まさや)
ファイナンシャル・プランナー。

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新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/



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