更新日: 2023.06.28 その他ローン

「家賃を払い続けるよりお得ですよ!」この言葉を信じて「5000万円の住宅」を購入しても大丈夫? 見落としがちなデメリットについても解説

執筆者 : 辻本剛士

「家賃を払い続けるよりお得ですよ!」この言葉を信じて「5000万円の住宅」を購入しても大丈夫? 見落としがちなデメリットについても解説
「いつかはマイホームを」と検討している人も多いのではないでしょうか。不動産会社から「家賃を払うよりも購入したほうがお得ですよ」とすすめられたりすることもあるでしょう。
 
確かに住宅を購入すれば、ローン完済後は毎月の返済がなくなり、経済的な負担を軽減できるメリットがあります。しかし、一方で、見落としがちなデメリットも存在するのです。
 
本記事では、住宅購入を迷っている人に向けて、見落としがちなデメリットについて解説します。
辻本剛士

執筆者:辻本剛士(つじもと つよし)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、宅地建物取引士、証券外務員2種

活動拠点は神戸。FP個別相談や、プロスポーツ選手の資産形成サポートも行っております。プロスポーツ選手に保険、資産運用、支出の見直しなど包括的なアドバイスや、帳簿などの面倒な記帳業務を代行し、本業に集中できる環境作りをサポートします。

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住宅購入の落とし穴

住宅購入における見落としがちなデメリットは、購入時に発生する「初期費用」と「購入後の維持費」です。以下で詳しく見ていきましょう。
 

初期費用

住宅を購入する場合は、賃貸住宅よりも初期費用が多く発生します。賃貸と住宅購入とで初期費用にどれくらい違いがあるのか、同一の物件として次の例で見ていきます。
 
【賃貸住宅】
 
家賃13万円の場合に発生するおおよその初期費用は以下のとおりです。
 

●敷金:13万円(家賃の1ヶ月分で設定)
●礼金:13万円(家賃の1ヶ月分で設定)
●仲介手数料:13万円(家賃の1ヶ月分で設定)
●保証料:13万円(家賃の1ヶ月分で設定)
●引っ越し費用:20万円

 
この場合は、合計で72万円の初期費用がかかります。
 
【住宅購入】
 
住宅価格5000万円、金利0.5%、35年ローンを組んだ場合に発生するおおよその初期費用を計算してみます。
 

●仲介手数料:171万6000円((5000万円×3%+6万円)×消費税)
●ローン手数料:110万円(金融機関によって変動(5000万円×2.2%で設定))
●ローン保証料:約40万円(保証会社によって変動)
●司法書士への報酬:約10万円(司法書士事務所によって変動)
●登録免許税:約39万円(土地と建物の価格割合で変動)
●印紙税:2万円
●不動産取得税:114万円(課税標準額3800万円×3%で設定)
●引っ越し費用:20万円

 
合計で506万6000円の初期費用が発生します。このように、賃貸の場合は初期費用が72万円となります。一方の住宅を購入した場合は初期費用が506万6000円に上昇し、賃貸と比べて約435万円も多く初期費用を要します。
 

購入後の維持費

次に維持費を比較します。維持費は賃貸住宅と住宅購入それぞれで、以下のような費用がかかります。
 

【賃貸住宅】

●共益費
●更新料
●火災保険

 

【住宅購入】

●固定資産税
●修繕積立費(マンションの場合)
●管理費(マンションの場合)
●リフォーム代
●火災保険

 
このように、住宅を購入した場合は、賃貸よりも維持費の項目が多くあります。特に、固定資産税などは地域や物件によりますが、一般的に年間数十万円程度です。
 
賃貸住宅の場合は固定資産税や修繕費などの費用は発生しません。しかし、住宅を購入した場合は、建物の老朽化や設備の故障が発生すると、リフォームや修繕が必要となり、数十万円~数百万円の費用がかかる場合も出てきます。
 

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住宅購入のデメリットなどもすべて考慮に入れた上で判断しましょう

住宅購入には、「初期費用」と「購入後の維持費」が賃貸よりも多く発生してしまうデメリットがあります。住宅ローンの返済額が、現在の家賃と変わらないという理由で住宅を購入してしまうと、後々、発生してしまう費用が想定以上であることに驚くかもしれません。
 
住宅購入を検討する場合は、返済額だけでなく、これらの維持費もしっかりと計算に入れて、購入プランを立てることが重要です。
 

出典

国税庁 No.7191 登録免許税の税額表

国税庁 No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで

兵庫県 不動産取得税

 
執筆者:辻本剛士
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士、宅地建物取引士、証券外務員2種

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