更新日: 2023.09.25 教育ローン
「教育ローン」と「奨学金」の併用はできる?振り込みのタイミングがポイントに?
そこで今回は、教育ローンと奨学金は併用できるのかという疑問についてと、その上手な利用方法について、ご紹介します。制度については早いうちに確認しておき、いざというときに焦らずに済むように、準備しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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教育ローンと奨学金は併用できる
教育ローンと奨学金は、借りる名義人が異なるため、併用が可能です。まずは、教育ローンと奨学金の違いについて押さえておきましょう。
教育ローンは、株式会社日本政策金融公庫(国)から、保護者が融資を受けます。350万円までの範囲内で借り入れができ、名義人となって返済義務を担うのは保護者です。申し込みは通年可能ですが、必要時期の2~3ヶ月程度前を目安に、手続きをする必要があります。
一方の奨学金は、独立行政法人日本学生支援機構が、進学する子ども自身へお金を貸す制度です。無利子の第一種奨学金や、有利子の第二種奨学金を、子どもが自身の名義で利用することが基本です。
申し込みは、学校を通じて4月下旬~7月上旬、または10月頃に行い、受給開始は4~6月です。
ただし、教育ローンと奨学金のどちらを利用しても、基本的には、利息と元金を長期的に返済・返還していかなければなりません。
子どもは、勤務地の関係で一人暮らしを続けなければならないものの、奨学金の返還と生活費で、多額の出費が発生し、かつ親も、教育ローンの返済で余裕がなく、サポートしてあげられないなどとならないように、利用については、事前に検討しておく必要があるでしょう。
教育ローンと奨学金の上手な利用方法
教育ローンと奨学金の使い分けは、借り入れ金が振り込まれるタイミングがポイントになります。
教育ローンの場合は、審査の結果が出てから、およそ10日程度でお金が振り込まれます。一方、奨学金は、4〜6月の振り込みに限定されています。奨学金の振り込みは入学後のみになるため、奨学金だけでは、進学時にかかる費用をカバーできません。
ここから、進学時の費用と初年度分の学費を、教育ローンでまかなうという方法が考えられるでしょう。その場合、奨学金は、初年度分を2年次分に、2年次分を3年次分にと、1年ずれて利用することになります。
卒業時に残った4年次分を、そのまま教育ローンの返済に充てれば、保護者側にも金銭的な余裕が生まれ、子どもの返還をサポートしていくことも可能になります。
借り入れの名義人が異なるため、事前に話し合いは必要ですが、このように、必要な時期に必要なお金を工面できるように、慎重に検討しておく必要があるでしょう。
教育ローンと奨学金をうまく併用して負担を軽減しよう
教育ローンと奨学金は名義人が異なるため、併用が可能です。
ただし、どちらも基本的には、長期的な返済・返還が必要になることを踏まえた、計画的な利用が必要になります。今回ご紹介した方法を参考にして、ご家庭でじっくり話し合っておくことが大切です。
※2023/9/26 内容を一部修正いたしました
出典
株式会社日本政策金融公庫 よくあるご質問
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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