更新日: 2024.10.31 その他ローン
娘の結婚相手は25歳で「貯金ゼロ」だそうです。カードローンも利用しているようで、かなり心配です…。20代でこのままでも生活できるのでしょうか?
本記事では、20代の貯蓄事情や借り入れの利用状況、貯金がない男性と結婚して生活していけるのかについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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20代の貯蓄事情
金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、20代で金融資産を保有している割合は56.1%、保有していない割合は43.9%でした。
また、金融資産保有額を見ると、平均値は121万円、中央値は9万円でした。平均値は保有額が極端に高い人に引っ張られる傾向にあるため、中央値を参考にした方がよいでしょう。この調査から分かることは「貯蓄のない20代は珍しくはない」ということです。
なお、年収によっても金融資産保有額は異なるようです。20代の年収別の金融資産保有額は表1の通りです。
表1
年収 | 平均値 | 中央値 |
---|---|---|
収入なし | 16万円 | 0円 |
300万円未満 | 83万円 | 5万円 |
300万~500万円未満 | 199万円 | 60万円 |
500万~750万円未満 | 260万円 | 200万円 |
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成
年収が多い人ほど貯蓄額は高くなる傾向にあるため、結婚相手の収入がどのくらいあるのかもポイントとなるでしょう。
20代の借り入れの利用状況
同じく金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、20代で借入金がある方は12.4%、借入金がない方は87.6%でした。借入金のある20代のうち、借入金残高別の割合は表2の通りです。
表2
借入金残高 | 割合 |
---|---|
50万円未満 | 42.6% |
50万~100万円未満 | 17.6% |
100万~200万円未満 | 17.6% |
200万円以上 | 16.2% |
無回答 | 5.9% |
出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成
なお、中央値は50万円、平均値は155万円でした。20代で借り入れがある人は多いとはいえませんが、50万円程度の借り入れをしている人もいることが分かります。
貯金なしで借り入れがあっても生活できる?
貯金なしでカードローンを利用している人との結婚は、将来に対する備えが十分にできないため大きな支出があった場合に経済的に困る可能性があります。
しかし、20代の単身世帯のうち、約40%は金融資産がないため、貯金なしで結婚する人は珍しくはないといえます。現在の貯金よりも、結婚式やマイホーム購入などの大きなイベントに備えて少しずつ貯金をしていくことが重要でしょう。
また、カードローンを利用しているということは、収入と支出のバランスがうまくとれていない可能性が考えられます。しかし、結婚後、共働きで家計を支えたり節約をしたりすることで、収支のバランスを安定させられるでしょう。結婚した時点でカードローンがある場合でも、少しずつ返済できれば生活には問題ないといえます。
貯金がなくカードローンを利用しているからといって、結婚しない方がよいとはいい切れません。しかし、将来を考えたときに経済的な基盤が整っていた方がよいことを娘に伝える必要があるでしょう。また、これから貯金を増やすために、計画を立てる重要性について話してみるのもよいかもしれません。
結婚に反対するのではなく、経済面について話し合いをしましょう
20代単身世帯の貯蓄状況は、個人差が大きく、貯蓄なしで生活している方もいます。しかし、結婚を考えると、将来の経済的な安定を考慮する必要があります。
「貯金がなく、カードローンを利用している」という事実だけで結婚に反対するのは早計でしょう。しかし、娘の結婚は親にとっても大きなイベントです。経済的な不安を解消するためにもしっかりと話し合い、将来について2人で計画を立てることが大切です。
出典
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 各種分類別データ(令和5年) 統計表の番号4 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)、統計表の番号28 借入金の有無、統計表の番号29 借入金残高(借入金がある世帯)
金融広報中央委員会 知るぽると 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](平成19年以降) 設問間クロス集計(令和5年) 統計表の番号1 金融資産保有額(年令・年収別)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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