自宅に「月々4万円でプリウスに乗れる」というチラシが! メンテナンス費用も不要らしいですが、300万円以上出して“新車を買う”よりお得ですよね? カーリースの注意点とは

配信日: 2025.10.06
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自宅に「月々4万円でプリウスに乗れる」というチラシが! メンテナンス費用も不要らしいですが、300万円以上出して“新車を買う”よりお得ですよね? カーリースの注意点とは
最近、「月々〇万円で新車に乗れる! メンテナンス費用も不要」といったチラシを目にする機会が増えてきたのではないでしょうか。数百万円もする新車に定額で気軽に乗れると聞くと「かなりお得では?」と思う人も多いでしょう。
 
ただし、カーリースは仕組みを正しく理解して利用しないと、後悔するケースもあります。本記事では、カーリースのメリットとデメリットを整理し、どんな人に向いているのかを詳しく解説します。
小川ひろ

2級ファイナンシャル・プランニング技能士

カーリースとは? 仕組みを解説

カーリースは、リース会社が購入した新車を契約者に一定期間貸し出し、利用者はその使用料を月々定額で支払うという仕組みです。契約期間は、3年~7年程度が一般的となっています。
 
月々の支払いに含まれるのは車両本体価格の一部、税金や保険料、車検・メンテナンス費用などです。リース会社によっては、ガソリン代の割引特典もあります。車に関するほとんどの費用が定額に組み込まれるため、家計管理がしやすいのが特徴です。
 

カーリースのメリット

カーリースのメリットを具体的に見ていきましょう。
 

1. 初期費用が不要

通常、新車を購入する場合は、頭金や登録費用などまとまった資金が必要です。一方、カーリースは、基本的に頭金ゼロで契約できます。手持ち資金が少なくても新車に乗れるのは大きな利点です。
 

2. 毎月の支払いが均一で安心

月々の支払額があらかじめ決まっており、車検や自動車税などの突発的な出費がありません。「車にかかるお金=月額〇万円」と明確になるため、固定費を重視する家庭にはありがたい仕組みです。
 

3. メンテナンス込みのプランもある

オイル交換や消耗品の交換などを、リース会社指定の工場で受けられるプランがあります。「車の整備はよくわからない」「急な修理代が心配」という人には安心感があります。
 
また、車検の時期をリース会社が知らせてくれるプランにしておけば、管理の手間もかかりません。
 

カーリースのデメリット

カーリースを検討する際に知っておきたいデメリットについても触れておきます。
 

1. カスタマイズができない

リース車は自分の所有物ではないため、自由に改造やカスタマイズはできません。タイヤやホイール交換程度なら許される場合もありますが、基本的に原状回復が原則です。
 

2. 中途解約が難しい

契約期間中に「手放したい」と思っても、原則として途中解約はできません。解約する場合は、残期間分の料金や違約金をまとめて支払う必要があるため注意が必要です。
 

3. 走行距離の制限がある

多くのカーリースには、「年間1万~1万5000キロメートル」など走行距離の上限が設定されています。通勤で使う人やレジャーに行く機会が多い人など、長距離を走る人は制限を超えやすく、超過分を精算するリスクがあります。
 

4. 自分の車にならない

契約終了時に、「返却」「再リース」「買取」を選ぶケースが一般的です。返却時には残価(契約時に想定した車の価値)と実際の査定額を比較し、差額を精算する必要がある場合もあります。つまり、支払った分がすべて資産になるわけではありません。
 

5. リース会社の利益が上乗せされている

月々の支払額には車両代金だけでなく、リース会社の運営費や利益も含まれています。購入より割高になるケースも少なくありません。
 

カーリースが向いている人・向いていない人

カーリースのメリット・デメリットを確認したところで、向いている人・向いていない人を押さえておきましょう。
 

カーリースに向いている人

カーリースに向いているのは以下のような人です。
 

・頭金や初期費用を抑えて新車に乗りたい人
・毎月の支出を安定させたい人
・車に詳しくなく、メンテナンスも任せたい人

 

カーリースに向いていない人

カーリースに向いていないのは以下のような人です。
 

・車のカスタマイズを楽しみたい人
・長距離通勤やレジャーが好きなど、年間走行距離が多い人
・契約途中で車を手放す可能性がある人

 

安さだけで選ぶのは危険! デメリットも理解した上でカーリースを選ぼう

「月々〇万円で新車に乗れる」というフレーズは、とても魅力的に聞こえます。確かに初期費用ゼロ、維持費込みの安心感は大きなメリットです。しかし、その裏には、走行距離制限や中途解約の制約、残価精算といったリスクも存在します。
 
購入かリースかを判断する際は、実際に車をどのくらいの距離・年数利用するのか、カスタムなどの自由度をどれだけ重視するのかをしっかり考えることが大切です。安さだけを重視するのではなく、総合的に比較して自分に合った選択をしましょう。
 
執筆者 : 小川ひろ
2級ファイナンシャル・プランニング技能士

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