「残クレでアルファードに乗りたい」という夫。車は「乗れればいい」と思うのですが、なぜそこまで“人気”なのでしょうか?
それにもかかわらず、「多少無理をしてでもアルファードに乗りたい」という声は少なくありません。実際、残価設定型クレジット(残クレ)を利用して購入する人も増えています。では、なぜアルファードはここまで支持されているのでしょうか。
本記事では、残クレの仕組みやアルファードの月々の負担感、そして人気の理由について解説します。
FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト
アルファードはなぜ注目される? 高級ミニバンの魅力
アルファードは「ファミリーカーでありながら高級車」という独自の立ち位置を確立しています。ゆとりある車内空間、豪華な内装、後部座席の快適性などは、一般的なミニバンとは一線を画します。
さらに、芸能人や経営者といった、社会的地位の高い人々が送迎車として利用している姿がメディアに映ることも多く、ブランドイメージを高めています。ファミリー層にとっては、家族全員が快適に過ごせる車としての実用性があり、一方、所有することで得られるステータス感も兼ね備えている点が、多くの人を惹きつけている理由です。
残クレとは? 仕組みとメリット・デメリットを解説
残価設定型クレジット、通称「残クレ」は、車両の将来の下取り価格(残価)をあらかじめ設定し、その残価を差し引いた金額を分割払いする仕組みです。例えば、500万円の車を3年後の残価300万円と設定した場合、実際に分割で支払うのは200万円となります。これにより月々の負担を抑えることが可能です。
メリットは、比較的高価な車でも手軽に所有できる点と、一定期間ごとに新しい車に乗り換えやすい点です。
一方でデメリットもあります。走行距離や車の状態によっては残価が下がり、追加の費用が発生する可能性があります。また、契約終了後に「返却・乗り換え・買い取り」のいずれかを選ぶ必要があるため、柔軟性に制限があることも理解しておく必要があります。
アルファードを残クレで購入すると月々いくら? シミュレーションと注意点
アルファードの新車価格はグレードによって異なりますが、おおむね500万~800万円台に設定されています。仮に比較的安価な「アルファード グレードZ(車両本体価格555万円~)」を、頭金50万円、ボーナス払いなし、金利5.9%、3年(36回)契約、残価率67%で購入すると、月々の支払い額は6万300円となります。
頭金や金利によって支払い額は変わりますが、月々5~6万円台であれば、なんとか払えると感じる人も多いのではないでしょうか。
ただし、残クレには注意点がいくつかあります。
・走行距離制限と車の状態
残クレの場合、車の年間走行距離に制限があり、超過すると追加費用が発生します。また、傷や凹みが多いと返却時に精算を求められる場合もあります。
・最終回の支払い
契約満了時には「返却・乗り換え・買い取り」から選ぶ必要があり、買い取りを選ぶと数百万円単位の支払いになることがあります。
・金利による総支払額の増加
月々の負担は軽く見えても、金利の分だけ現金購入より総支払額が高くなるため注意が必要です。
このように残クレは月々の支払いを軽くするメリットがある一方で、契約終了時や維持費の負担まで含めて考えないと、想定以上の出費につながる可能性があります。購入前にライフプランをふまえた検討が欠かせません。
まとめ
アルファードは広い室内空間と高級感を兼ね備え、家族の快適さと所有する満足感を同時に得られる特別な車です。残クレを使えば手が届きやすくなりますが、契約内容や最終的な負担を理解しないと想定外の出費につながることもあります。
「車は移動できれば十分」という人はほかの選択肢でも満足できることと思いますが、「家族の時間をより快適にしたい」「少し背伸びしてでも高級感を味わいたい」という人にとって、アルファードは人気の理由が納得できる一台と言えるでしょう。
執筆者 : 金田サトシ
FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト