65歳ですが「退職金1500万円」で、住宅ローン800万円を“一括返済”したいです。妻は「危ないし年金も20万円あるから」と止めますが、半分近く残るなら問題ないですよね?

配信日: 2026.02.19
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65歳ですが「退職金1500万円」で、住宅ローン800万円を“一括返済”したいです。妻は「危ないし年金も20万円あるから」と止めますが、半分近く残るなら問題ないですよね?
定年が近づくにつれ、老後のお金への不安は一気に現実味を帯びてきます。中でも住宅ローンが残っている場合、年金だけで返していけるか、退職金で完済してしまって大丈夫か、と悩む人も多いでしょう。
 
本記事では、退職金1500万円、住宅ローン残高800万円、年金月20万円を例に、住宅ローンを返し続ける・完済する・手放すという3つの選択肢を整理しながら、夫婦の老後の暮らしにとって何を優先すべきかを考えていきます。
金田サトシ

FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

年金月20万円で住宅ローン返済は続けられる?

現役時代と老後で、最も大きく変わるのは収入の安定性です。65歳以降、主な収入が年金のみになると、月20万円という金額は決して余裕があるとは言えません。
 
仮に毎月7万円のローン返済があるとすると、手元に残るのは13万円です。この中で、夫婦2人分の食費や光熱費、通信費といった日常の支出に加え、医療費や住まいの維持費もまかなわなければなりません。
 
特に老後は、通院や薬代などの医療費が増えやすく、また自宅の修繕や設備の交換といった出費もいつかは必要になります。今は問題なく回っているように見えても、病気やけがによる突発的な出費や、物価の上昇によって家計が圧迫される可能性もあります。
 
年金で住宅ローンを返し続けるという選択は、毎月の収支に十分な余裕がある場合でなければ、精神的な負担を感じやすくなる点には注意が必要です。
 

退職金1500万円で完済すれば安心?

退職金を使って住宅ローンを一括返済すれば、毎月の返済がなくなります。収入が少なくなる老後では、固定的な支出が1つ減ることは大きな安心材料になり、ローンはもう心配しなくていいという心理的な余裕につながるでしょう。
 
ただ、一括返済によって手元の現金が大きく減る点は、慎重に考える必要があります。1500万円の退職金から800万円を返済すると、残る資金は700万円です。このお金が、今後何十年にもわたる生活費や医療費、介護費の備えになります。
 
老後は、収入が増える可能性がほとんどない一方で、支出が増えるリスクは常にあります。そのため、ローンを完済することだけに目を向けるのではなく、万一のときに使える現金をどれだけ残しておくかという視点も欠かせません。
 
退職金の多くを返済に充てるのではなく、一定額を生活防衛資金として残したうえで、一部繰り上げ返済にとどめるという判断が、現実的な選択肢と言えるでしょう。
 

家を売る・住み替えるという選択肢も

長年暮らしてきた自宅を手放すことには、心理的な抵抗を感じる人が多いものです。しかし、老後の生活を考えると、今の家に住み続けることだけが唯一の答えとは限りません。
 
例えば、広い戸建てからコンパクトな住まいへ移ることで、住宅ローンを完済できるだけでなく、固定資産税や修繕費といった将来の負担を軽くできる場合があります。また、生活圏を変えることで、通院や買い物が楽になるなど、日常生活のしやすさが向上するケースもあります。
 
住まいは、資産であると同時に、維持し続けるためのコストを伴う存在です。老後は、どれだけ広い住まいかよりも、無理なく暮らせるか、安心して住み続けられるか、という視点で考えることが重要になってきます。
 
体力や判断力が十分にあるうちから、住まいの選択肢を検討しておくことは、将来の自由度を高めることにもつながります。
 

まとめ

老後の住宅ローン問題に、誰にでも当てはまる正解はありません。年金で返し続ける方法、退職金で完済する方法、家を売って暮らしを見直す方法には、それぞれメリットと注意点があります。
 
大切なのは、毎月の生活に無理がなく、予想外のできごとにも対応できる余力を残しておくことです。これからの暮らしかたを見据えながら、自分にとって納得できる選択を考えていきましょう。
 
執筆者 : 金田サトシ
FP2級、WEBライター検定3級、情報処理安全確保支援士、ネットワークスペシャリスト

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