フラット35で「4000万円」の借入を検討中…友人に「俺は5年前に借りたから600万円得した」と言われましたが、そんなに“金利”は上がったのでしょうか? 返済総額も比較
そのため、これから住宅を購入する人の中には、過去に同条件で借りた人と比べて「どれくらい総返済額が増えるのか」と不安を感じる人もいるかもしれません。実際、5年前に同じ借入額で住宅を購入した友人から「今だと数百万円は高くなる」と言われると、本当なのか気になるのではないでしょうか。
本記事では、5年前と現在の金利差や、フラット35で4000万円の住宅ローンを組むケースにおいて、金利差による総返済額の違いを解説します。
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
フラット35の金利は5年でどれくらい上がった?
住宅ローンには、大きく分けて変動金利型と固定金利型の2種類があります。変動金利型は、主に日銀の金融政策と連動する短期金利の動向に影響を受けながら、定期的に金利が見直されるのが特徴です。一方、固定金利型は、変動金利型に比べて金利が高めに設定されることが多いものの、借入時に決まった金利が返済終了まで変わらない仕組みです。
フラット35は、この固定金利型に分類され、将来の金利上昇リスクを避けられるメリットがあります。フラット35の金利は、住宅金融支援機構が毎月発表しており、国内の長期金利の指標となる10年物国債の動向などを反映して決まります。
近年は、日銀の金融政策の見直しや利上げなどを背景に、短期金利だけでなく長期金利も上昇傾向にあり、フラット35の金利も徐々に引き上げられてきました。フラット35の5年前から現在までの金利推移は以下の通りです。
・2021年1月:1.290%
・2022年1月:1.300%
・2023年1月:1.680%
・2024年1月:1.870%
・2025年1月:1.860%
・2026年1月:2.080%
※借入期間21年以上35年以下、融資率9割以下の場合の最低金利
一見するとわずかな上昇に見えますが、住宅ローンのような長期借入では、この金利差が総返済額に大きく影響します。
総返済額はどれくらい違う?
5年前と現在の金利差によって、総返済額にどれほどの差が生じるのかを具体的に試算してみましょう。比較条件は、借入額4000万円、借入期間35年、元利均等返済、ボーナス返済なしとします。金利は、5年前を年1.290%(2021年1月実績値)、現在を年2.080%(2026年1月実績値)として試算します。
毎月の返済額と総返済額はそれぞれ次の通りです。
・金利1.290%の場合:毎月の返済額約11万9000円、総返済額約4973万円
・金利2.080%の場合:毎月の返済額約13万5000円、総返済額約5635万円
総返済額の差は662万円に達し、金利以外の借入条件が同じでも大きな違いが生じることが分かります。
他人と比べず自分にあった無理のない返済計画を立てよう
フラット35の金利は、この5年で大きく上昇し、2026年1月には2%を超える水準となりました。その結果、4000万円を返済期間35年で借りた場合、5年前と現在では、総返済額で約662万円の差が生じます。
しかし、住宅ローンは他人と比べてお得に借入できたかどうかは問題ではありません。家計状況や将来の支出を見据えた無理のない返済計画を立て、納得できる借入条件を選びましょう。
出典
住宅金融支援機構 【フラット35】 借入金利の推移
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士