息子が「奨学金300万円」借りる予定ですが、友人に「子どもに借金させるなら教育ローンにしたら?」と言われました。実際“返済総額”はどれだけ違いますか? 借金なら親が負うべきでしょうか?

配信日: 2026.03.10
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息子が「奨学金300万円」借りる予定ですが、友人に「子どもに借金させるなら教育ローンにしたら?」と言われました。実際“返済総額”はどれだけ違いますか? 借金なら親が負うべきでしょうか?
大学4年間にかかる費用は、進学先によって差がありますが、数百万円単位の支出になるケースも少なくありません。そのため、奨学金の利用を前提に資金計画を立てている家庭も多いのではないでしょうか。
 
一方で、教育資金を補てんするための別の手段として教育ローンがあります。どちらを選ぶのが正解とは一概に言えないものの、両者には異なる特徴があるため、違いを理解して選択することが必要です。
 
本記事では、奨学金と教育ローンの仕組みの違いを整理したうえで、300万円を借りた場合の返済総額の違いについて解説します。
東雲悠太

FP2級、日商簿記3級、管理栄養士

奨学金と教育ローンの仕組みの違いは?

奨学金と教育ローンは、どちらも教育資金を補う制度ですが、借りる人や返済の考え方に大きな違いがあります。奨学金は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)が運営するものが一般的です。
 
返済が不要な給付型もありますが、より一般的な貸与型は、学生本人が借り入れ、卒業後に本人が返済する仕組みです。毎月定額が振り込まれ、在学中は利息が発生せず、返済は卒業後から始まります。
 
一方、教育ローンは民間金融機関の取り扱うもののほかに、日本政策金融公庫および沖縄振興開発金融公庫が「国の教育ローン」の通称で取り扱っています。保護者が契約者となり、借入と返済の主体も親が担う仕組みです。資金は一括で借り入れ、一般的には借入後すぐに返済が始まります。
 
細かな返済方法の違いはありますが、仕組み上の両者の大きな違いの1つが、誰が返済を担うかという点にあります。
 

300万円借りた場合の返済額はいくら違う?

奨学金と教育ローンで300万円を借りた場合の返済額を比較してみましょう。試算条件は、返済期間17年、金利は固定方式で設定しています。月々の返済額と総返済額の試算結果は次の通りです。


・奨学金

固定金利:2.512%(JASSO、2026年1月中に貸与終了した者の貸与利率)
月返済額:約1万8300円
総返済額:約373万円
 
・教育ローン
固定金利:3.55%(国の教育ローン、2026年2月2日時点)
月返済額:約1万9700円
総返済額:約399万円

月々の差額は1400円程度、総返済額の差は約26万円です。このように、金利差が約1%ある場合、返済総額には20万円超の差が生じる結果となりました。
 
ただし、教育ローンの金利は借り入れる金融機関によって大きく異なります。信用金庫や銀行の教育ローンでは2%台の水準も見られ、キャンペーンや取引条件によっては、さらに低い金利が適用されるケースもあります。
 
状況によっては、奨学金との返済総額の差だけでは優劣がつきにくい可能性があり、どちらが得かは一概に言えない点に注意が必要です。
 

返済額だけでなく誰が返済するかを考えて選択しよう

300万円を借りた場合、国の教育ローン(固定金利3.55%)と奨学金(固定金利2.512%)では、返済総額に20万円超の差が生じます。金利差が1%前後ある場合、総返済額への影響は無視できません。
 
一方で、民間教育ローンでは低金利商品もあり、差が縮まるケースもあります。奨学金と教育ローンのどちらを選ぶべきかは、金利だけでなく、親と子のどちらが返済を担うのかという視点も重要です。家計全体の資金計画や子どもの将来負担などをトータルで考えて、自分の家庭にとって最適な方法を選択することが大切です。
 

出典

独立行政法人日本学生支援機構 平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率
株式会社日本政策金融公庫 ご利用条件や金利・ご返済方法
 
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士

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